Trademark Appeal Case
称呼の品質表示性と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90177(T2006−90177/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4925191号商標(以下「本件商標」という。)は、「eapowder」の欧文字と「イーパウダー」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、平成17年2月22日に登録出願、第29類「ミネラル・ビタミン・植物抽出エキスを主原料とする粉末状の加工食品」を指定商品として、平成18年2月3日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
(1) 本件商標は、上記のとおりの構成よりなるところ、本件商標から生ずる「イーパウダー」の称呼を聴取した需要者は、まず、「粉、粉状のもの」の観念を想起する「パウダー」部分を聴別し、そして、「イー」部分を「パウダー」を修飾する言葉としてとらえるのが自然である。
ところで、我が国においては、「いい人(良い人)」を「イーヒト」と発音する(甲第2号証)ことが普通になされていることから、本件商標の称呼中「イー」と発音される部分より「良いもの」との観念が想起されることは自然であるといえるので、本件商標の称呼「イーパウダー」に接するときは、その指定商品との関係から「健康に良い効果をもたらす粉末状の健康食品」という観念が生じるとみるのが自然であり、結局、本件商標は、商品の品質を表示するものにすぎず、自他商品識別力がないといわざるを得ない。
(2) したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、その登録は取り消されるべきものである。
3 当審の判断
(1) 本件商標は、前記1のとおり、「eapowder」と「イーパウダー」の各文字よりなるところ、たとえ、構成中の「powder」及び「パウダー」の文字部分より「粉、粉状のもの」という観念を想起させるとしても、前半部の「ea」及び「イー」の文字部分からは、何ら特定の観念を想起させるものではないから、本件商標は、全体として特定の観念を生じさせることのない一種の造語よりなるものと判断するのが相当である。
してみれば、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、自他商品の識別機能を果たし得ないものということはできない。
(2) 申立人は、前記2のとおり、本件商標の称呼「イーパウダー」に接するときは、その指定商品との関係から「健康に良い効果をもたらす粉末状の健康食品」という観念が生じるとみるのが自然であるから、本件商標は、商品の品質を表示するものにすぎず、商標法第3条第1項第3号に該当する旨主張する。
しかしながら、いわゆる商標登録の要件を規定した商標法第3条第1項第3号には、「その商品の産地、販売地、品質、原材料、・・・を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」は商標登録を受けることができない旨規定されているところ、ここでいう「商標」とは、「文字、図形、記号若しくは立体的形状若しくはこれらの結合又はこれらと色彩との結合」(同法第2条第1項柱書き)であることからすれば、本件商標から生ずる称呼をもって同号に該当するということはできない。したがって、申立人の上記主張は、採用することができない。
(3) 以上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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