Trademark Appeal Case
EDMSの識別力と誤認
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90368(T2005−90368/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4857258号商標(以下「本件商標」という。)は、「EDMS」の欧文字を標準文字で表してなり、平成16年8月2日に登録出願され、第9類「電子応用機械器具及びその部品」及び第42類「電子機器の設計」を指定商品及び指定役務として、同17年3月31日に登録査定、同年4月15日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由(要旨)
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、申立の理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第9号証を提出している。
本件商標は、電子情報通信、コンピュータの取引分野で企業内における文書管理システムを表すものとして使用されている「EDMS」の文字よりなるから、これを本件申立に係る指定商品中、「文書管理システムに係る電子計算機、その周辺機器及び電子計算機プログラム」に使用するときは、その商品の品質、機能、用途を表示するにすぎず、その他の商品について使用するときには、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するから、本件商標の登録は、同法第43条の2第1項の規定により取り消されるべきである。
3 本件商標に対する取消理由
当審において、平成18年5月17日付けで要旨以下の取消理由を通知した。
(1)申立人の提出に係る甲第3号証(デジタル用語辞典2002−2003年版)によれば、「EDMS」の語(文字)は、「Enterprise Document Management System」の略語であって、 「企業において、文書を電子化して管理するシステムのこと。総合文書管理システムとも呼ぶ。文書の登録・削除や検索機能に加え、アクセス権限の管理やワークフロー機能など、企業での情報管理に必要な機能を備える。最近ではナレッジ・マネジメントのための手段として導入するケースが多い。」と説明されており、甲第4号証(マルチメディア・インターネット事典)においても同様の説明がなされている。また、甲第8号証(株式会社日立システムアンドサービスのインターネット検索情報)及び甲第9号証(富士通株式会社のインターネット検索情報)をはじめとするその他の甲号証によれば、各企業において、「EDMS」の語を上記した意味合いの語として現実に使用している事実を認めることができる。
そうとすれば、「EDMS」の語(文字)は、「Enterprise Document Management System」の略語であって、「企業において文書を電子化して管理するシステム」又は「総合文書管理システム」を表示するものとして、該システムに係る商品の取引者・需要者の間で広く知られ、使用されているものと認められる。
してみれば、本件商標は、これを第9類の指定商品中の「総合文書管理システム用の電子計算機プログラム」について使用するときには、これに接する取引者・需要者をして、単に商品の用途を表したものと理解・認識させるにすぎないものであり、また、これを上記商品以外の第9類の指定商品に使用するときは、その商品の用途・品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
(2)したがって、本件商標の登録は、その指定商品及び指定役務中、第9類「電子応用機械器具及びその部品」について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものである。
4 本件商標について、上記3の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者は何ら意見を述べるところがない。
5 当審の判断
本件商標についてした先の取消理由は妥当なものと認められる。
したがって、本件商標は、その指定商品及び指定役務中、結論掲記の商品については、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものといわざるを得ないから、同法第43条の3第2項により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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