Trademark Appeal Case
周知商標と原材料の混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90474(T2005−90474/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4871291号商標(以下「本件商標」という。)は、「STELLITE」の文字を標準文字で書してなり、平成16年10月19日に登録出願、第8類「手動利器,手動工具」を指定商品として、平成17年6月10日に設定登録されたものである。
2 本件商標に対する取消理由
当審において、平成18年6月28日付けで商標権者に対し通知した取消理由は、次のとおりである。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の提出に係る甲第3号証ないし甲第12号証(枝番を含む。)を総合すると、「STELLITE」の文字よりなる商標(以下「引用商標」という。)は、アメリカ人Elwood Haynesによって発明されたコバルト、クロム、タングステンを主体とする合金の名称であって、該合金は、きわめて硬く、耐摩耗性があり、耐食性もよく、高温強さも高い合金であるため、これらの特徴を生かして、鉱山用ロックドリルやコールカッタービット、切削工具としてバイトやカッターなどに用いられ、摩耗しやすい部分の表面の保護にも使用されていること、Elwood Haynesらによって設立された申立人は、その業務に係る上記合金に引用商標を使用し、米国において約80年、わが国において約40年間にわたり、販売し続けてきた結果、引用商標は、申立人の業務に係る上記合金を表示するためのものとして、本件商標の登録出願時には既に、切削工具等を含めた様々な分野の需要者の間に広く認識されていたことを認めることができる。
本件商標は、前記1のとおり、「STELLITE」の文字を書してなるものであるから、引用商標と同一の綴り文字よりなるものである。そして、本件商標の指定商品である「手動利器,手動工具」と引用商標が使用される合金は、完成品と原材料の関係にあるところから、きわめて密接な関係を有するものといわなければならない。
そうすると、本件商標をその指定商品について使用した場合、これに接する需要者は、該商品が申立人又は申立人と営業上何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものというのが相当である。
したがって、本件商標は、他人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある商標というべきであるから、その登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものと認められる。
3 商標権者の意見
商標権者は、上記2の取消理由について、指定した期間内に意見を述べていない。
4 当審の判断
商標権者に対し、上記2の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。そして、上記2の取消理由は妥当なものと認められるので、本件商標の登録は、この取消理由によって、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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