Trademark Appeal Case
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本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−5900(T2005−5900/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「金融計算電卓」の文字を標準文字により表してなり、第9類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年6月15日に登録出願され、その後、指定商品については、同17年3月1日付けの手続補正書をもって、「電子式卓上計算機」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、標準文字にて『金融計算電卓』と表してなるものであり、構成中の『金融計算』の文字部分は、金融業界において、『複利運用、積み立て、年金、外貨、ローン』などに関する計算を意味するもので、当該計算をするコンピュータ用プログラム、該プログラムを搭載した電子計算機、現金自動支払い預け入れ機等が使用されているのが実情であり、『電卓』の文字部分は、『電子式卓上計算機』を意味するものとして用いられているところ、本願商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、前述のことから容易に『金融計算用コンピュータ用プログラムを搭載した電子式卓上計算機』の意味合いを表すものと把握、認識するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものと判断するのを相当とする。したがって、本願商標は、商品の品質、機能を普通に用いられる方法で表すにすぎず、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品『金融計算用コンピュータ用プログラム、金融計算用コンピュータ用プログラムを搭載した電子式卓上計算機』以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、前記の構成に照らして、「金融」、「計算」及び「電卓」の文字の組合せよりなるものと認められるところ、それぞれの文字は、「金銭の融通。経済社会における資金の貸借。」、「演算をして結果を求め出すこと。」、「電子式卓上計算機の略。」(「広辞苑第五版」)の意味を有する語としていずれも広く一般に親しまれているものであるから、本願商標全体として「資金の貸借などの金融回りの計算(金融計算)ができる機能を備えた電子式卓上計算機」の意味合いを容易に想起し得るものとみるのが相当である。
そして、金融計算機能を備えた電卓が「金融計算電卓」と称されて使用されている事実が、次のようなインターネットのホームページ情報、あるいは新聞記事から窺い知ることができる。
ア インターネットホームページ
(ア)[http://store.yahoo.co.jp/step/a5b7a5e3a120.html]
「シャープ 複雑なローン計算の強い味方!シャープ『
金融計算電卓
』 EL-K612X」及び「◇金融計算に便利な機能を満載!/主な機能/◎ローン計算(月々返済/ボーナス併用返済)/◎段階金利対応ローン計算(月々返済/ボーナス併用返済)/◎福利商品(複利/定期)計算/◎外貨預金計算/◎積立預金計算」の記載。
(イ)[http://www.kenteishiken.gr.jp/b/result.php?num=13]
「金融リスクマネジメント2級」における「持込品」の欄に、「電卓(ただし、
金融計算電卓
、関数・メモ機能付は不可)」の記載。
(ウ)[http://www.ere.or.jp/b/result.php?num=35]
「ERE」における「持込品」の欄に、「電卓(ただし、
金融計算電卓
、関数・メモ機能付は不可)」の記載。
イ 新聞記事
(ア)1988.03.30 日刊工業新聞 8頁
「YHP、金融計算電卓を発売。メモリー容量と計算機能を拡張」の見出しのもと、「横河・ヒューレット・パッカード・・・は、三角関数、確率などの数字計算と金融計算機能を備えた関数電卓『HP−19B=写真』と、普及タイプの
金融計算電卓
『HP−17B』を発売した。(後略)」の記事。
(イ)1988/04/05,日経産業新聞,11ページ
「シャープが
金融計算電卓
。」の見出しのもと、「シャープは複利計算や、ローン返済の内訳計算の機能を付けた
金融計算電卓
『EL731』を二十二日発売する。(後略)」の記事。
(ウ)1988/05/23,日本経済新聞 朝刊,11ページ
「電卓メーカー発売、個人投資家向け金融電卓続々。」の見出しのもと、「電卓メーカーが金融電卓を相次いで売り出している。(中略)最近売り出されたのは、カシオ計算機の株式電卓『KB・100』(四千八百円)、シャープの
金融計算電卓
『EL・731』(四千五百円)、横河・ヒューレット・パッカード(本社東京、社長笹岡健三氏、資本金七十四億円)の米ヒューレット・パッカード社製金融電卓『HP・19B』(三万五千円)などだ。(後略)」の記事。
(エ)1990.03.30 化学工業日報 5頁
「YHP、関数電卓2種を発売」の見出しのもと、「横河・ヒューレット・パッカード(YHP)はこのほど、化学技術計算と金融計算の両方ができる高級関数電卓『HP19B2』と
金融計算電卓
『HP17B2』、コードレス式小型プリンター『HP82240B』を販売した。(後略)」の記事。
(2)上記(1)を総合して考察すれば、「金融計算電卓」の文字からなる本願商標を、その指定商品に使用するときは、これに接する取引者・需要者は、その商品が「金融計算機能を備えた電子式卓上計算機」であること、すなわち、その商品の品質(機能)を表示したにすぎないものと認識し、理解するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を有するものとは認識し得ないというのが相当である。また、本願商標を前記商品以外の商品に使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
(3)請求人は、審判請求の理由において、本願商標は識別力を有するものであると主張するとともに、過去の登録例を示しているが、本願商標が自他商品の識別標識として機能し得ないものであることは、前記認定のとおりであり、また、その登録例は、商標の具体的な構成において本願と異なるものであるから、請求人の主張はこれを採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当なものであって、これを取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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