Trademark Appeal Case
称呼類似と要部認定
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−6814(T2005−6814/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成からなり、第1類「科学的研究用の微生物用培地(医療用及び獣医科用のものを除く。),実験用・解析用又は研究用試薬(医療用及び獣医科用のものを除く。),その他の化学品,植物成長調整剤類」を指定商品として、平成16年4月9日に登録出願された2004年商標登録願第33766号に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同年12月6日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりである。
(1)登録第4389741号商標(以下「引用商標1」という。)は、「生源」の漢字を縦書きし、その右側に「セイゲン」の片仮名文字を配した構成からなり、平成11年4月23日に登録出願、第5類「育毛剤,その他の薬剤」を指定商品として同12年6月9日に設定登録されたものである。
(2)登録第4818075号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成14年8月6日に登録出願された2002年商標登録願第66643号に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同16年9月1日に登録出願されたものであり、第1類「エンジン用着火促進剤,ブレーキ液,冷却剤,その他の化学品,陶磁器用釉薬」、第2類「カナダバルサム,壁紙剥離剤,コパール,サンダラック,セラック,松根油,ダンマール,媒染剤,マスチック,松脂,木材保存剤,防錆剤(保存用のもの),染料,顔料,塗料,印刷インキ(「謄写版インキ」を除く。),防錆グリース」、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布」及び第4類「固形潤滑剤,靴油,保革油,工業用油,工業用油脂」を指定商品として、同年11月12日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標2との類否について
本願商標は、別掲(1)のとおり、鈎括弧の中に「生研」の文字を横書きした構成からなるところ、鈎括弧自体は、商標の認識にあたって、格別な印象を与えるものとはいえないから、生研の文字に相応して、「セイケン」の称呼を生ずるものと認められる。
他方、引用商標2は、別掲(2)のとおり、「Seiken」の欧文字を太字で表し、その「Seiken」の文字中の「k」の文字のステム(縦棒部分)を上方に長く伸ばし、その上端近くの左側に「GEN」の文字を、右側に「UINE」の文字を極めて小さく配した構成からなるものである。
上記した構成からみれば、引用商標2は、その構成中の「Seiken」の文字部分と「k」の文字の上部に小さく書されている「GEN/UINE」の文字部分とは、視覚上明瞭に分離して看取されるものである。しかも、「GENUINE」の語自体も「真正の、本物の」等の意味を表す語であって、品質誇称的な意味合いを理解させるものであり、「GENUINE」と「Seiken」の語とを結合させることにより、その構成全体をもって特定の親しまれた意味合いを理解・認識させるものともいい難く、他に、これを常に不可分一体のものとしてのみ把握しなければならないとする格別の事情も見いだせない。
そうとすれば、引用商標2に接する取引者・需要者は、その構成中、顕著に表されている「Seiken」の文字部分に着目して取引に当たる場合も決して少なくないものとみるのが相当であるから、引用商標2は、該「Seiken」の文字に相応して、「セイケン」の称呼をも生ずるものというべきである。
してみれば、本願商標と引用商標2とは、「セイケン」の称呼を共通にする類似の商標といわなければならない。
そして、本願商標の指定商品中の「科学的研究用の微生物用培地(医療用及び獣医科用のものを除く。),実験用・解析用又は研究用試薬(医療用及び獣医科用のものを除く。),その他の化学品」と引用商標2の指定商品中の第1類「エンジン用着火促進剤,ブレーキ液,冷却剤,その他の化学品」、第2類「カナダバルサム,壁紙剥離剤,コパール,サンダラック,セラック,松根油,ダンマール,媒染剤,マスチック,松脂,木材保存剤」、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,塗料用剥離剤」及び第4類「固形潤滑剤」とは、いずれも「化学品」の概念に属する同一又は類似の商品と認められるものである。
(2)請求人の主な主張について
請求人は、引用商標2からは「ジェニューインセイケン」の一連の称呼のみを生じ、「正真正銘のSeiken製」の意味合いを生ずるものであり、外観の点においも両者には明かな差異があるから、本願商標と引用商標2とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても区別されるべきものである旨主張している。
しかしながら、称呼の点については、本願商標と引用商標2とは、「セイケン」の称呼を共通にする類似の商標であること上述のとおりである。
また、外観の点については、確かに、両商標は、その構成文字の違いから、外観における差異を否定することはできないとしても、請求人も述べているように、「生研」の文字は請求人の商号の一部を構成する文字であって、商号及びその主要部を構成する文字を欧文字をもって表記することは極めて一般的に行われているところであるから、直接、外観の類否には関係しないことではあるが、「生研」の文字と「Seiken」の綴り字自体の関連性は決して弱くないものというべきである。
更に、観念の点についても、引用商標2から、請求人が主張しているような意味合いを一般的に想起し得るものとはいい難く、しかも、上述のとおり、引用商標2は、「Seiken」の文字部分に着目して取引される場合も決して少なくないものというべきであるから、むしろ、両者は、特定の親しまれた意味合いを有しない造語とみるのが相当であり、観念の点から両者を区別し得る要素は見当たらない。
そうとすれば、本願商標と引用商標2とは、外観における差異を考慮しても、「セイケン」の称呼を共通にし、互いに誤認混同のおそれのある類似の商標というべきであるから、請求人の主張はいずれも採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、引用商標2との関係において妥当なものであるから取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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