結論テキスト
本願商標は,登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2004−3524(T2004−3524/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は,後掲のとおりの構成よりなり,第42類「電子計算機の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与」を指定役務として,平成12年5月10日に登録出願されたものである。
原査定は,「本願商標は,その構成中に『WebRings』の欧文字と下段にその表音と認められる『ウェブリングス』の文字を書してなっているが,指定役務との関連では,近年,同じような趣味・指向を持つ複数のホームページ(ウェブサイト)をグループ化しハイパーリンクで連結し,需要者が類似のホームページのアクセスを行う際の便宜を図ることが行われており,そのような仕組みのことを『ウェブリング』と称している。そしてこれを本願指定役務中『電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守』などに使用したときは単に上記のリンクのためのインターネット上のプログラムを認識し,役務の質(内容)を表示するにすぎないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記役務以外の役務に使用するときは,役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので,商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。
本願商標は,後掲のとおり,「WebRings」の文字と,「b」の上部から「n」の上部にかけては先太りとなる,また,「i」の下部から「e」の下部にかけては先細りになる,青色で表された半円状の矢印2つを組み合わせ,その下方に「ウェブリングス」の文字を配した構成よりなるものであって,構成全体として,中央部に位置する「WebRings」の文字の周りを矢印が回っているという印象を与えるものである。
しかして,その構成中の文字部分については,前半の「Web」の文字部分は,「クモの巣」等を意味する英語であって,コンピュータに関連する分野では,「World Wide Web」の略称で,その表音の「ウェブ」も同様に,おおむね「インターネット上にハイパーテキストを用いて構築される全世界規模の情報システム」といった意味のものとして,普通名称化されていることが認められる。
また,後半の「Rings」は,「輪,環」等を意味する英語であり,その表音の「リングス」は,上記の意味を有するものとして我が国に定着し,普通名称化しているものである。
そうすると,それらの結合語である「WebRings」及び「ウェブリングス」の語は,「ウェブの環」,「ウェブの輪」などといった観念を生ずるものではあるが,インターネットで「WebRings」及び「ウェブリングス」に関して検索すると,「WebRing」又は「ウェブリング」の語は,ホームページ作成者による独自の定義付けで,「人の輪」,「コミュニティーの輪」,「ホームページの輪」などとさまざまな意味付けがされており,特定の意味に使われているとはいえないから,これをインターネット上の一般的な用語あるいは普通名称であるとすることは,困難であるといわざるを得ない。
また,文字を二つの矢印で楕円形に囲んだような図形部分は,文字部分とあいまって,ウェブが輪のように循環する観念を想起させているものであり,自他役務識別力を有し得ない図形であるということはできない。
以上によれば,本願商標は,その構成から,その役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるとはいえないものであり,自他役務識別力を欠くものとも,商標としての機能を果たし得ないものともいえないものである。
また,本願商標は,役務の質を表すものということができないから,役務の質について誤認を生じさせるおそれもないというべきである。
したがって,本願商標が,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして,本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
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