Trademark Appeal Case
プロモーターの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−7598(T2005−7598/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は,「プロモーター」の文字を標準文字で書してなり,第36類「生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出,生命保険及び損害保険についての相談,保険情報の提供,預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,投資信託の引受け,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,遺言信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入のあっせん,金融情報の提供,前払式証票の発行,ガス料金又は電気料金の徴収の代行,ガス料金又は電気料金の支払の取次ぎ,クレジットカードの発行の取次ぎ,クレジットカードの利用者に代わってする支払代金の清算,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,有価証券に係る投資顧問契約に基づき口頭・文章及びその他の方法により行う助言,商品市場における先物取引の受託,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供,土地・建物に関する相談,土地の有効活用に関する企画及び指導,骨董品の評価,美術品の評価,宝玉の評価,中古自動車の評価,企業の信用に関する調査,税金に関する情報の提供,慈善のための募金,紙幣・硬貨計算機の貸与,現金支払機・現金自動預け払い機の貸与」を指定役務として,平成16年7月8日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は,「本願商標は,標準文字で『プロモーター』の文字を書してなるが,これは『推進(促進,助長,助成,奨励,振興)する人(もの)』等の意味合いであることから,これを本願指定役務に使用したとしても,これに接する需要者及び取引者は,単に『役務の提供を推進する人』を想起するにすぎず,何人かの業務にかかる役務であることを認識することができない商標と認める。したがって,この商標登録出願に係る商標は,商標法第3条第1項第6号に該当する。」と認定,判断し,本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は,前記のとおり「プロモーター」の文字を書してなるところ,その文字は,「推進(促進,助長,助成,奨励,振興)する人(もの)」を意味する語として,一般によく知られているものである。
してみれば,本願商標は,これをその指定役務に使用しても,需要者に,役務の提供を推進する役割の者が取り扱う役務であることを認識させる以上に,自他役務識別機能を発揮する,特に目を引くところが存しないものというべきである。
このことは,例えば、以下の「プロモーター」に関する新聞記事情報からも是認できる。
(a)「大学関西フォーラム第9回懇話会 『産学連携−実践例から学ぶ』=見開き特集」(2005.12.24 読売新聞大阪朝刊 20頁)
社会・人文系の産官学連携に焦点を絞り、文部科学省の「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」にも採択された宝塚市での都市再生の取り組みを中心に紹介したい。同市の市街地では、年間120万人来場した遊園地宝塚ファミリーランドが閉園。駅前再開発ビルは空洞化し、古くからの温泉街も衰退している。そこで、宝塚市との連携協定に基づき市街地に拠点となる地域連携センターをつくり、教員と学生がプロモーター役となった。これまで、商業者と連携したオープンカフェ、温泉を生かした「足湯」の設置、河川敷のイルミネーションイベントなど都市ブランドデザインの提案をした。
(b)「インタビュー/日本政策投資銀行総裁・小村武氏『重厚長大脱して社会貢献』」(2001.02.14 日刊工業新聞 29頁)
−「ナレッジバンク」の機能としてPFIへの取り組みが期待されますが、いかに取り組みますか。
「法も成立し、当行が活躍する分野として認識している。地方公共団体や民間金融機関、事業主と協力し、その間に立ってプロモーター役を果たす。ただ、功を焦って何でもかんでもやるということはしない。知恵を出し、情報を収集し、採算を考えて事業を成功に導く必要がある。PFI導入の構想はすでに100以上あると聞くが、社会的な需要のある案件を選別しながら積極的に事業化の相談を受け付けていきたい」
(c)「テクノ・トレンド/この技術・この製品−HAVi推進協議会−HAVi」(2000.01.28 日刊工業新聞 12頁)
CDやMD、DVDに代表されるように、AV機器のデジタル化が進む一方で、インターネットやデジタル放送などを使っての屋外からのデジタルコンテンツの配信が現実のものになりつつある。こうした状況の中で注目されているのがHAVi(HomeAudio−Videointeroperability)だ。・・・(略)・・・日立製作所、松下電器産業、ロイヤルフィリップスエレクトロニクス、シャープ、ソニー、トムソンマルチメディアS・A、グルンディヒAG、東芝の8社と松下電器に協力した日本ビクターが2年以上にわたる共同プロジェクトとして開発。現在、これらの会社をプロモーターとして、HAVi推進協議会がつくられ、普及促進活動をしている。
(d)「三井物産と三菱商事、『商品先物ファンド』の募集を開始。海外市場で運用、期間7年で」(1990.12.18 日刊工業新聞 1頁)
関係筋が十七日明らかにしたところによると、三井物産(略)と三菱商事(略)は、インフレヘッジする効果があるとして有望視されている「商品先物ファンド」について、その商品内容を固め、一部投資家への説明および募集を開始した。・・・(略)・・・ファンドの規模は、三井物産が円建てで七十五億円で一口が五千万円、三菱商事は五十億円以上でやはり一口五千万円。三井物産と三菱商事がそれぞれプロモーターとなり、国内の法人投資家から募集。来月中には出資金の払い込みを終え、運用を始めたい考え。
以上のような実情をも併せ考えれば,「プロモーター」の語は,「推進(促進,助長,助成,奨励,振興)する人(もの)」の意味合いを容易に理解・認識させるものであって,本願商標は,上記意味内容を表す記述的にすぎないものであり,自他役務の識別標識として役務の出所を表すような特に注意をひく部分が存しないから,これに接する取引者,需要者をして,これが直ちに商標であると理解され得ないものと認められ,これを本願指定役務について使用しても,需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものというべきである。
また,請求人は,登録例を挙げて,本願商標も同様に登録されるべき旨述べているが,そもそも,商標の識別性の判断は,各商標につき,それぞれの構成態様や取引の実情等をも勘案し,個別具体的に判断されるべき性質のものであるばかりでなく,請求人の主張している登録例をもって本件の判断が拘束されるものでもないから,請求人の主張は,いずれも採用することができない。
したがって,本願商標を,商標法第3条第1項第6号に該当するものとして拒絶した原査定は,妥当であって,取り消すべきでない。
よって,結論のとおり審決する。
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