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Trademark Appeal Case

大学前身名の公序良俗

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−23001(T2005−23001/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおり、「札幌農學校」の文字を書してなり、第30類「菓子及びパン,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー及びココア,氷,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物を主原料とする錠剤状・カプセル状・チュアブル状・顆粒状・粒状・液状・ブロック状・粉末状の加工食品」を指定商品として、平成17年1月27日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶理由

原査定は、「本願商標は、「札幌農學校」の文字を書してなるところ、これは現在の「北海道大学」の前身で、1876年北海道札幌に設立された北海道開拓の人材を養成する目的の高等教育機関であり、その基礎を築いた「ウイリアム・スミス・クラーク博士」の「ボーイズ・ビー・アンビシャス(少年よ大志を抱け)」の言葉とともに広く国民に知られている名称と認められ、また、「札幌農學校」の語は、現在の「北海道大学」との関係においても、その前身であることから、同大学と強い一体性のある語と認められる。そうとすれば、本願商標のような公共性の強い語を、北海道大学と何ら関係のない一私人である出願人が、独占排他的に採択使用することは社会公共の利益に反し、商道徳からみても穏当ではなく登録するには適さない商標と認めるのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり、「札幌農學校」の文字よりなるものである。

ところで、商標法第4条第1項第7号における「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標」とは、商標の構成自体が、きょう激、卑わい、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字又は図形である場合及び商標の構成自体がそうでなくとも、指定商品又は指定役務について使用することが社会公共の利益に反し、又は社会の一般的道徳観念に反するような場合や、他の法律によって、その使用等が禁止されている商標も含むと解される。

そして、これを本件についてみるに、本願商標は、「北海道大学」の前身である「札幌農學校」の文字よりなるものと認められるとしても、これが、上述するような商標に該当するものということはできない。

また、当審において、本願商標の権利取得に関しての当事者とまでいい得ないまでも、当該北海道大学から、「札幌農學校」の文字からなる本願商標を請求人(出願人)が登録商標として採択使用することについて、承諾を得ていることを示す書面が提出されているという事情も併せ考慮すれば、本願商標をその指定商品について使用することが、商取引の秩序を混乱させ、社会公共の利益に反し、ひいては公の秩序を乱すおそれがあるものということも、社会の一般的道徳観念に反するものともいい得ないというのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第7号に該当するとして、これを拒絶した原査定の理由をもって、本願を拒絶することはできない。

その他、政令で定める期間内に、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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