Trademark Appeal Case
記述的部分と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−3853(T2005−3853/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「エア・ハーモニー」の文字を標準文字としてなり、第20類「クッション,座布団,まくら,マットレス」を指定商品として、平成16年7月9日に出願されたものである。
2 引用商標
原審において本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第1946660号商標(以下「引用商標」という。)は、「ハーモニー」の文字を横書きしてなり、昭和60年1月28日に商標登録出願され、第17類「寝具類」を指定商品として、同62年4月30日に設定登録されたものである。そして、当該商標権は、平成9年3月11日に存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続するものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、「エア・ハーモニー」の文字からなるものであるところ、この構成文字は、視覚上、「・」(中黒点)を介して「エア」と「ハーモニー」の両文字を結合したと容易に理解されるものである。
そして、「エア」の文字は「空気」の意を有する語として、また、「ハーモニー」の語は「調和」を意味する語として共に一般に親しまれたものであるが、両語を中黒点「・」を介して結合した「エア・ハーモニー」が、常に不可分一体のものとして把握されるべきものであるとしなければならない格別の事情は見出せない。
(2)ところで、本件商標の指定商品には、空気(「エア」又は「エアー」)を利用した商品が有り、「エア」又は「エアー」の文字は、それら商品の品質を表す文字として、この種商品を取り扱う業界において普通に使用されている実情が認められる。このことは、たとえば、以下の事実からも窺い知れるところである。
ア ホームページ「トラベルキッチン」(www.travelkit.jp/travel)の「商品のご紹介」に、「マルチクッション(エアクッション)」として商品現物の写真が掲載され、「空気を入れて使う首・腰用のクッション。背中のクッションとしても使用でき、旅の体調管理に。」との記述が掲載されている。
イ 「www.zabuton−ak9566tech.jp/」には、「高機能エア座布団」の表示とともに、(「エアー座布団」の表示で)商品が紹介されている。
ウ 「アウトドアショップ パーマーク」(www.parrmark.co.jp/outdoor shop/shopping/)には、「枕にもなるエア座布団」として商品の現物写真が掲載されている。
エ 「ケンコーコム 健康メガショップ」(www.kenko.com/product/eibun/sei 654063.html)には、「エアー枕」として商品が紹介され、「ポリエステル製のエアー枕です。」や「空気の枕が頭をしっかり安定させ・・」などといった記述が掲載されている。
オ 意匠の分類の名称として「エアーマットレス」があり、「エアーマットレス(1105888)」「エアマット(1051219)」の表示が採用されている。
カ 「楽眠倶楽部(RAKUMIN.COM)」(http://rakumin.com/html−product/product003.html)には、商品エアーマットレスの紹介があり、その特殊構造の説明として、「三層構造で体重差のエアー調整を自動的に行い・・・」との記述が掲載されている。
(3)以上の(1)及び(2)よりすれば、本願商標を前記指定商品について使用するときは、これに接する取引者・需要者が「エア」の文字部分をして商品の品質を表わした語と捉え、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ると認められる「ハーモニー」の部分に強く印象を留め、これを記憶して、当該部分に相応した称呼・観念をもって取引に資する場合も決して少なくないというのが、簡易迅速を旨とする取引の実情に照らして相当というべきである。
してみれば、本願商標は、構成文字全体に相応した「エアハーモニー」の称呼のほか、単に「ハーモニー」の称呼、「調和」の観念を生ずるものというべきである。
(4)一方、引用商標は、その構成文字「ハーモニー」に相応して「ハーモニー」の称呼、「調和」の観念を生ずるものであること明らかである。
(5)してみれば、本願商標は、引用商標とその称呼及び観念を共通にするものであるから、引用商標に類似する商標と判断すべきものである。
また、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品に包含されるものであること明らかである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
(6)請求人は審決例等を挙げて、本願商標も同様に登録されるべきである旨主張する。
しかしながら、商標の類否判断は個別具体的になされるべきものであり、また、挙示の事例は商標の構成中に「・」(中黒点)を有する商標の事案ではあるけれども、いずれも本願商標とは商標の構成文字及び指定商品等を異にする事案であって、本件に適切なものとはいえない。
また、請求人は、本件拒絶査定が意見書を提出したその日に起案されたことから、最初に拒絶査定ありきとの姿勢で審査に臨んだもの、予断をもって審査されたものであるという。
確かに、本件の拒絶査定の起案日は、意見書の提出日と同日付である。しかしながら、査定書の文面によれば、意見書の内容は吟味されたとみてとれるものであるから、拒絶査定の起案時期が意見書の提出日と同日であるとの一事をもって直ちに、当該査定の妥当性が左右され、あるいは違法性を備えるとはいえない。
したがって、請求人の主張は採用し得ない。
(7)以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原審の判断は妥当であるから、原査定を取消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。