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Trademark Appeal Case

氏名商標の識別力と類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−11396(T2005−11396/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「YAMATO」の文字を標準文字により表してなり、第9類「レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ」及び第41類「映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏」を指定商品及び指定役務として、平成15年10月2日に登録出願されたものである。

2 原審の拒絶の理由

原査定は、以下の(1)及び(2)の理由により本願を拒絶した。

(1)本願商標は、ありふれた氏の一つである「大和」に通じる「YAMATO」の文字を普通に書してなるにすぎないから、商標法第3条第1項第4号にする。

(2)本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、平成13年9月7日に登録出願、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同14年11月29日に設定登録された登録第4626004号商標(以下「引用商標」という。)と同一又は類似であって、その商標に係る指定役務と同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

3 当審の判断

(1)本願商標は、上記のとおり「YAMATO」の文字からなり、「ヤマト」と読まれるものであるが、広辞苑第五版によれば、「ヤマト」と読まれる語が、以下のとおり複数存在することが認められる。

【山人】山で働く人。きこり等、【山処】山のあるあたり、【山登】山田流箏曲の家柄の一、【大和・倭】旧国名(今の奈良県の管轄)、唐に対して日本特有の事物に冠する語、沖縄で日本本土を指していう語、(大和と書く)神奈川県中部相模原台地東端の市、旧日本海軍最大の戦艦、大和打の戸(各語の説明については一部の記載を省略した。)

そして、広辞苑第五版には、「大和」が氏の一であることの記載はなく、また、「日本人の姓」(佐久間英著1972年3月8日六藝書房)によれば、大和氏の日本国内における数は、約3万程度とされ、必ずしも多数存在する氏ということもできない。

してみれば、本願商標をその指定商品・役務に使用しても、これに接する需要者が、これより直ちに氏の一である「大和」を認識するとはいい難く、本願商標を、ありふれた氏を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標ということはできない。

(2)本願商標は、上記のとおり「YAMATO」の文字からなるから、その構成文字に相応し「ヤマト」の称呼を生ずるものであり、また、上記(1)で認定したとおり、山人、山処、山登、大和・倭の複数の観念を生ずるものである。

他方、引用商標は、別掲のとおり、「宇宙戦艦ヤマト」の文字と図形からなるところ、この「宇宙戦艦ヤマト」の文字は、1974年に読売テレビ・日本テレビで放映が開始され、その後、劇場映画にもなったアニメ漫画の題号、もしくは、これに登場する架空の宇宙戦艦の名称として広く知られたものである。そして、その背景の図形は、当該アニメ漫画に登場する宇宙戦艦ヤマトを描いたものと認められる。

そうすると、引用商標に接する需要者は、宇宙戦艦ヤマトの文字及び背景に描かれた図形から、全体として、当該アニメ漫画の宇宙戦艦ヤマトを想起し、これより「ウチュウセンカンヤマト」の称呼及び「宇宙戦艦ヤマト」の観念をもって、取引に当たるというのが相当である。

しかして、本願商標から生ずる「ヤマト」の称呼と引用商標から生ずる「ウチュウセンカンヤマト」の称呼とは、構成音数が異なるほか、「ウチュセンカン」の音の有無という顕著な差異を有することにより、それぞれを一連に称呼するときは、全体の音感・音調が明らかに異なり、互いに明瞭に区別し得るものである。そして、両商標の観念は、上記のとおり、別異のものであり、また、両商標の外観も、その構成に照らし、判然と区別し得るものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点からみても、相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

(3)したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第4号及び同法第4条第1項第11号には該当しない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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