結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2006−30141(T2006−30141/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件第4360960号商標(以下「本件商標」という。)は、「JACKS SURF」の文字を書してなり、平成11年4月1日に登録出願、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,かばん金具,がま口口金,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,愛玩動物用被服類,原革,原皮,なめし皮,毛皮,革ひも」を指定商品として、同12年2月10日に設定登録されたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。
本件商標は、その指定商品につき継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかによって使用された事実が存しないものであるから、商標法第50条第1項の規定によりその登録は取り消されるべきである。
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし同第3号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)本件商標は、商標権者自らが指定商品中の「トートバッグ」等について我が国において実際に使用しているものであり、不使用を理由に取り消される理由は何ら存在しない。
(ア)本件商標の使用事実の一例
(a)商標の使用者:商標権者「東京都千代田区神田鍛冶町3丁目3番地、株式会社ファインプラス」、(b)商標の使用に係る商品名:「トートバッグ(布製手提バッグ)」、(c)商標の使用時期:「平成16年12月15日〜同17日」、(d)商標の使用場所:「東京都千代田区神田鍛冶町3丁目3番地」、(e)商標の使用の事実を示す書類:乙第1号証「2005 SPECIAL SUMMER EXHIBITIONの案内パンフレット」、乙第2号証の1「上記EXHlBITIONに展示されたトートバッグ(布製手提バッグ)の写真」及び同第2号証の2「乙第2号証の1に係るトートバッグ(布製手提バッグ)の拡大写真」並びに乙第3号証「陳述書」
(イ)乙第2号証の1及び2に示す使用態様においては、筆記体風に「Jacks surf」を表示してあるが、このような変更使用は、登録商標と社会通念上同一と認められる範囲内のものであり、登録商標の使用の範疇に属するものである。
(2)結論
上記のとおり、本件商標は、過去3年以内において、その指定商品中のトートバッグ(布製手提バッグ)について販売目的のため展示されていたものであり、不使用を理由に取り消される理由は全くない。
(1)本件商標は、前記のとおり「JACKS SURF」の文字よりなるものであるところ、被請求人は、本件商標は商標権者自らが指定商品中の「トートバッグ」等について我が国において実際に使用しているものであるとして、本件商標の使用事実の一例を示し、商標の使用の事実を示す書類として乙第1号証ないし同第3号証(枝番号を含む。)を提出するので、以下検討する。
(ア)乙第1号証は、「展示会の案内パンフレット」であり、これには「2005夏特別展示会のお知らせ」、「2005 SPECIAL SUMMER (S/S)EXHIBITION」などと記載されており、その記載中には、該エキシビションが12月15日(水)から同17日(金)に東京で開催され、アパレル関連の商品や雑貨など多数の商品が用意される旨、及び「BRAND」として5つのブランドが掲載されているものである。
上記記載内容によれば、この「2005 SPECIAL SUMMER EXHIBITION」(以下「展示会」という。)は2005年の前年である2004(平成16年)12月15日から3日間開催されるものということができ、この開催期間は、本件審判請求の登録(平成18年2月17日)前3年以内にあたるということができる。しかしながら、この案内パンフレットには、本件商標と社会通念上同一と認め得る商標は掲載されておらず、また、請求に係る指定商品に含まれると認め得る具体的な商品名の記載もない。
(イ)乙第2号証(枝番を含む。以下同じ。)は、被請求人が、展示会において展示された商品「トートバック(布製手提げバッグ)」を掲載した写真であると述べるものである。
確かにこの写真に掲載された商品は、「Jacks Surf」の文字からなる商標が表示されたトートバック(布製バッグ)と認められるものである。しかしながら、乙第2号証には、写真の撮影者、撮影日、撮影場所など、この写真が展示会で撮影されたものであることを示す記載がなく、また、写真のいずれにも、展示会に掲示された看板など、展示会で撮影したことを示すものは写されてない。したがって、乙第2号証の写真が展示会において展示された商品を撮影したものと認めるに足りる証拠はないといわなければならないから、写真に掲載されている「トートバッグ(布製バッグ)」が展示会において展示された商品であると客観的に認め得る証拠もないといわなければならない。
(ウ)乙第3号証は、被請求人が乙第1号証に示された展示会場を見聞したという有限会社アクティブ・ジェネレーションの取締役である三上哲生氏の陳述書である。
その内容をみると、展示会が予定された期日に開催されたこと、別紙資料1(乙第1号証と同じ内容のもの)のパンフレットがその時に頒布されたものであること、同氏が展示場に行き展示品を見聞したこと、別紙資料2(乙第2号証と同じ内容のもの)に示す「Jacks Surf」を表示したトートバッグ(布製手提げバッグ)が販売目的で展示されていたことが陳述されている。
しかしながら、陳述書に添付されている資料1及び資料2は、被請求人の提出に係る乙第1号証及び同第2号証と同じ内容のものであり、この陳述書は、あらかじめ被請求人が作成し用意したものに陳述者が日付、住所、会社名、氏名を表示し捺印する形式のものということができる。
そうすると、一般に、このような形式の陳述書や証明書は、確かな資料に基づかずに署名・捺印する場合も多いということができるから、その証拠力は、必ずしも高いものとは認められず、しかも、陳述書は、わずか1通のみが提出されているに止まるものである。
(2)してみれば、被請求人が提出した証拠では、該展示会が予定された期日に開催されたものと推認し得るとしても、該展示会会場において本件商標が使用された「トートバッグ」が販売のために展示されたと認めることは困難であるというほかはない。
そうとすれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に、我が国において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが本件商標を請求に係る指定商品について使用した事実を証明していないといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。