結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2005−31473(T2005−31473/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁の理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1及び第2号証を提出している。
(1)請求の理由
本件商標は、その指定商品「身飾品(「カフスボタン」を除く。)」について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存在しないから、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきものである。
(2)弁駁の理由
(ア)被請求人が提出した証拠に記載のペンダントヘッド(乙第1号証)及びブローチ(乙第2号証)はいずれも、ジーンズに取り付けられ、ジーンズの付属品として販売されるものであって、独立の商品ではない。
これらの物品に表示されている「Nuve」なる標章は、被請求人が製造・販売する被服商品について使用されているものである。
(イ)提出された証拠には、これらの物品が被請求人の商品として販売されていることを示すものはない。
被請求人のインターネットのホームページを見ても、これらペンダントヘッド又はブローチが販売されている形跡は見あたらない(甲第1号証)。
該ホームページの「PROFILE」のページには「事業内容」として「ジーンズ・ボトムスおよびトップス等カジュアルウェア一の製造、卸、小売」のみ記載されており、身飾品の製造・販売は事業内容に含まれていない。
(ウ)被請求人が提出した乙第3及び第4号証を見ると、ブローチの単価は75円又は79円と、たとえ仕入れ値であることを勘案しても、到底、独立に販売される「身飾品(「カフスボタン」を除く。)」の価格とは考えられない。
(エ)本件審判請求の前に、請求人の依頼によりブランディインターナショナル株式会社が調査した結果でも、被請求人による「Nuve」なる標章の使用は、ジーンズに取り付けられたボタンや留め具における使用にとどまると報告されている(甲第2号証)。
(オ)以上論証したとおり、本件商標は、その指定商品「身飾品(「カフスボタン」を除く。)」について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存在しない。
被請求人は、請求人の申立ては成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1ないし第4号証を提出している。
(1)被請求人は、本件商標を、指定商品「身飾品(「カフスボタン」を除く。)」に属する商品に関し、平成15年より現在に至るまで継続して使用しているので、商標法第50条第1項の規定により取消しの対象となるものではない。
(2)被請求人は、本件商標について、その指定商品に含まれる商品「ペンダントヘッド、ブローチ」に使用しており、その事実を示すものとして、以下の資料を提出する。
(ア)商品を撮影した写真(ペンダントヘッド)(乙第1号証)
包装台紙に、黄色い文字でデザインされた文字で「Nuve」と表記されており、本件商標がペンダントヘッドに使用されていることがわかる。
(イ)商品を撮影した写真(ブローチ)(乙第2号証)
包装台紙に、金色の文字でドットによりデザインされた文字で「Nuve「丸Rの記号」」が表記されており、本件商標がブローチに使用されていることがわかる。
(ウ)03年6月27日付書簡(乙第3号証)
被請求人が、「NUVE」ブローチの制作委託先に発注するにあたり、単価を交渉した際に、委託先から発信された書簡である。文中に「NUVE」ブローチと書されており、本件商標がブローチに使用されていることがわかる。
(エ)平成15年8月27日付け納品・請求書(乙第4号証)
「NUVE」ブローチが、被請求人に納品された際の「納品・請求書」である。品名に「NUVE 15mm ブローチ GLD」と表記されており、数量5000個が納品されている。本件商標がブローチに使用されていることがわかる。
(3)以上の事実により、本件商標の指定商品中「身飾品(「カフスボタン」を除く。)」について、本件商標が本件審判請求の登録前3年以内に使用されていることは、明白である。
(1)被請求人は、本件商標をその指定商品に含まれる商品「ペンダントヘッド、ブローチ」について使用しているとして、証拠を提出しているので、提出に係る各乙号証について検討する。
(ア)乙第1号証は商品「ペンダントヘッド」を撮影した写真であり、また、乙第2号証は商品「ブローチ」を撮影した写真であると認められるところ、それぞれの商品の本体及びその包装用台紙に、「Nuve」の文字が他の文字及び図形と共に表示されていることが認められる。そして、これらの「Nuve」の文字は、いずれも他の文字及び図形とは独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといえる。
しかしながら、これらの写真は、いずれも2006年2月14日に撮影されたものであり、本件審判の請求の登録日である平成17年12月21日前3年以内に本件商標が上記商品について使用されていたことを立証し得るものではない。
(イ)乙第3号証は、2003年6月27日に「YKKニューマックス(株)」から被請求人に宛てられた書簡(ファックス信)の写しと認められるところ、その内容は、ブローチの単価について連絡するものであり、文中に「ご注文いただきました『NUVE』ブローチの単価ご連絡します。」と記載されていることが認められる。
しかしながら、この書簡は、本件審判の請求の登録前3年以内の期間内における取引書類の一種といえるものであるとしても、被請求人自身が作成したものではなく、被請求人の発注に関して、制作先である「YKKニューマックス(株)」が発信したものであるから、被請求人が商品に関する取引書類に標章を付して使用したものとはいえない。そして、同期間内に被請求人がブローチを発注したことが窺われるものの、さらに進んで、被請求人がこのブローチを独立した商品として譲渡等の取引を行ったことを示すものはない。もとより、該「『NUVE』ブローチ」が乙第2号証に示すブローチと同一のものであるかは不明である。
(ウ)乙第4号証は、YKKスナップファスナー株式会社から被請求人に宛てられた平成15年8月27日付の「納品・請求書」の写しと認められ、品名欄に「NUVE 15MM ブローチ GLD」と記載されていることが認められる。
しかしながら、この「納品・請求書」も上記(2)の書簡と同様、被請求人が発行したものではなく、被請求人が商品に関する取引書類に標章を付して使用したものとはいえないし、被請求人がこのブローチを独立した商品として譲渡等の取引を行ったことを示すものではない。なお、該「NUVE 15MM ブローチ GLD」が乙第2号証に示すブローチと同一のものであるかは不明である。
(エ)その他、本件商標がその指定商品について使用されていることを認めるに足る証拠の提出はない。
(2)一方、請求人の提出に係る甲号証によれば、被請求人は本件商標と社会通念上同一の標章を婦人用被服(ジーンズ)について使用していることが認められ、そのジーンズの留め具(釦)にも同標章が付されていることが認められる。そして、この種商品の取引実情からすれば、この釦に付された標章は、ジーンズについての商標として認識し理解されるというべきものである。さらに、このジーンズに取りつけられた釦は、被請求人が乙2号証において示すブローチと形状が近似しているといえなくもないことからすると、被請求人は、YKKスナップファスナー株式会社等が制作した上記ブローチをジーンズに取りつけ、完成品たるジーンズとして販売していることが窺えるし、そうみるのがむしろ自然である。
なお、婦人用被服が本件商標の指定商品には含まれない別異の商品であることはいうまでもない。また、衣服用ブローチは、第26類に属する商品であり、本件商標の指定商品には含まれないものである。
(3)以上を総合すると、被請求人は本件商標がその指定商品について使用されていることを立証したものとはいえないから、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、その指定商品について、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用されていなかったものといわざるを得ない。また、その使用がされていないことについて正当な理由があるものとも認められない。
したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定に基づき、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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