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Trademark Appeal Case

濁音清音の称呼類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2005−90660(T2005−90660/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4897703号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4897703号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成17年3月17日に登録出願、第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年9月30日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由

1 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第4864355号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成16年11月12日に登録出願、第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同17年5月13日に設定登録されたものである。

2 理由の要点

本件商標は、欧文字の大文字「R」を丸で囲った図形を上段に、欧文字「Regalo」を筆記体で下段に書してなるものである。

引用商標は、欧文字「Recarlo」を筆記体で上段に書し、その下方に活字体の欧文字と数字「GIOIELLI 1967」(「GIELLI」と記されているが「GIOIELLI」の誤記と認める。) を、さらに、第3段に欧文字「L’ESCLUSIVA QUALITA DEI DIAMANTI」を活字体で書してなるものである。

本件商標は、その構成より「レガーロ」あるいは「リガーロ」の称呼を生じるのに対し、引用商標は、その構成より「レカーロ」あるいは「リカーロ」の称呼が生じる。

本件商標より生ずる「レガーロ」又は「レカーロ」称呼と、引用商標より生ずる「レカーロ」又は「リカーロ」の称呼とは、いずれも第2音が「ガ」又は「カ」の相違であり、この相違は濁音と清音の微差にすぎず、両商標は称呼上類似するものである。

さらに、本件商標の指定商品は、「時計、時計の部品及び附属品」であるところ、これらの商品に商標を使用する場合、「腕時計の文字盤」や「腕時計の裏側」に商標を印刷したり、刻印する。そのような場合に印刷され、あるいは刻印される文字は、いきおい極めて小さな文字で表されるものである。極めて小さな印刷や刻印されると語頭の2文字「Re」と語尾2文字「lo」とを共通にする「Regalo」 と 「Recarlo」とは中間の文字の相違は見落としがちとなり、得てして全体が同じように見え、見分け難くなるため、外観的にも両者は類似してみえるものである。

3 以上のように、本件商標は、引用商標に類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、同法第43条の3第2項の規定によりその登録は取り消されるべきである。

第3 当審の判断

本件商標は、別掲(1)のとおり、図形と文字の構成よりなるところ、下部の「Regalo」(筆記体)の欧文字部分に相応して、英語風あるいはイタリア語風発音にて「レガーロ」又は「レガロ」の称呼を生ずるというのが相当である。

他方、引用商標は、別掲(2)とおり、「Recarlo」(やや図案化した筆記体風)、「GIOIELLI 1967」及び「L’ESCLUSIVA QUALITA DEI DIAMANTI」(左右に極小さい図形が配され、「QUALITA」の二番目の「A」にアクサン記号が付されている。)の各欧文字よりなるところ、その構成中の「Recarlo」の欧文字に相応して、本件商標と同様に、「レカーロ」又は「レカルロ」の称呼及び「L’ESCLUSIVA QUALITA DEI DIAMANTI」の欧文字に相応して、「レスクルシーバクアリータデイディアマンティ」の称呼を生ずるというのが相当である。

そこで、先ず本件商標から生ずる「レガーロ」の称呼と引用商標から生ずる「レカーロ」の称呼とを比較するに、両称呼は、その中間音において「ガー」と「カー」の音の差異を有し、他の音を共通にするものであるところ、該差異音は、前者が低く濁って聴取されるのに対し、後者は高く澄んで聴取されるものであり、さらに、両者は、4音という短音構成からなり、特に上記差異音である中間音にアクセントを有することを合わせ考えれば、両商標は称呼上相紛れることなく、互いに聴別し得るとみるのが相当である。

次に、本件商標から生ずる「レガロ」の称呼と引用商標から生ずる「レカロ」の称呼とを比較するに、両称呼は、上記「レガーロ」と「レカーロ」の場合よりも短い、わずか3音という短音構成からなり、しかも音構成上一文字一文字を区切って発音されるといえるものであるから、両商標は称呼上相紛れることないものである。

また、本件商標と引用商標とは、それぞれ別掲(1)及び別掲(2)のとおりの構成からなるものであるから、外観においては、明らかに区別し得る差異を有するものである。

さらに、観念においては、本件商標を構成する「Regalo」は、イタリア語の「贈与、贈物」の意味を有している語であるが、ほとんど親しまれていない語といえるものであるから、本件商標は、直ちに特定の観念を生じないというべきである。

一方、引用商標は特定の観念を有しない造語と認められるから、本件商標と引用商標とは、観念上比較することができない。

そうすると、本件商標と引用商標とは、称呼の点においてやや近似する場合があるとしても、称呼上相紛れることのないものであること上記のとおりであり、また、別掲(1)及び別掲(2)のとおり、その外観において、明らかに区別し得るものであり、観念においても、比較することができないものであるから、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念の差異を総合的に考察すると、たとえ、本件商標が、その指定商品「腕時計」の文字盤や裏側に小さく刻印・表示され得る事情をも勘案しても、取引者、需要者に与える印象、記憶は著しく相違するものであり、誤認混同を生じさせることのない非類似の商標というべきである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

別掲

(1)本件商標

(2)引用商標

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