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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90079(T2006−90079/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4916269号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4916269号商標(以下「本件商標」という。)は、「canary trois」の欧文字と「カナリートロワ」の片仮名文字とを二段に書してなり、平成17年6月9日に登録出願、第14類、第16類、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年12月16日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第2448071号商標(以下「引用商標」という。)は、「CANALI」の欧文字を横書きしてなり、平成元年9月19日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成4年8月31日に設定登録されたものである。その後、指定商品については、同15年7月16日に指定商品の書換登録により、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となっている。

(2)理由の要点

(ア)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、前記1のとおりの構成よりなるところ、自然的称呼として、全体から「カナリートロワ」が生じるほか、要部「canary」及び「カナリー」から、「カナリー」の称呼をも生じるものである。

一方、引用商標の自然的称呼は、本件商標の発音・表記方法に倣えば、「カナリー」と認められる。

してみると、本件商標と引用商標とは、要部において、「カナリー」の称呼を共通にするものであり、称呼上類似するものと認められる。また、本件商標の指定商品中第25類「被服」と引用商標の指定商品とは、同一又は類似するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録を受けられないものである。

(イ)商標法第4条第1項第15号について

引用商標は、高品質の男性用スーツ及びその付属品並びにスポーツウェア等に長年継続使用され、アメリカ、ヨーロッパはもとよりも、日本国内でも、申立人商標として、遅くとも2005年(平成17年)5月には、取引者、需要者の間に広く認識されるに至り、現在も取引者、需要者の間に広く認識されている。

したがって、本件商標は、その指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に該当し、登録を受けられないものである。

(3)むすび

以上、本件商標は、引用商標と称呼上類似し、第25類の指定商品中「被服」に関しては、商標法第4条第1項第11号に該当する。

また、引用商標は、本件商標の登録出願前に、高級紳士服及びその付属品たる「シャツ類、ニット類、ネクタイ、ベルト靴下、革靴」や「スポーツウェア」等で申立人の使用に係る商標として、我が国で周知性を獲得しており、本件商標が第25類の各指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に該当する。

よって、本件商標の登録は、取り消されるべきものである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、前記1のとおり「canary trois」と「カナリートロワ」の各文字を二段に書してなるところ、上下段それぞれの構成各文字は、外観上まとまりよく一体に表されており、各文字間に軽重の差はなく、また全体としても、外観上極めてまとまりよく一体に表されており、これより生ずるものと認められる「カナリートロワ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであって、他に構成中、前半部分の「canary」、「カナリー」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせない。

そうとすれば、本件商標は、該構成文字全体に相応して「カナリートロワ」の称呼のみを生ずる一体不可分の一種の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。

他方、引用商標は、前記2のとおり「CANALI」の文字からなるものであるから、その構成文字に相応して、「カナリ」、「キャナリ」あるいは「カーナリ」の称呼を生ずるものというのが相当である。

そうとすれば、本件商標から生ずる「カナリートロワ」の称呼と引用商標から生ずる「カナリ」、「キャナリ」あるいは「カーナリ」の称呼とは、その音構成、構成音数において明らかな差異を有するものであるから、称呼上十分区別し得るものである。

また、両者は、外観においても明らかな差異があり、観念においては比較できないものである。

したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

本件商標と引用商標とは、上記(1)のとおり、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるばかりでなく、申立人の提出に係る甲第3号証ないし甲第31号証よりすると、「CANALI/カナーリ」及び「カナーリ」の標章が紳士服等使用されていたことは認められるが、これらをもってしては、直ちに、引用商標が本件商標の登録出願前において、周知性を獲得していたものとは認められない。

そうとすれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想又は想起させるとはいえないものであって、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

(3)まとめ

したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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