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結論

敗訴(請求棄却)

商標「壮健美酒」と「果実飲料等」の称呼類似と周知性の欠如(第4条第1項第15号|審判異議2006−90213(T2006−90213/J7))

審判番号
異議2006−90213(T2006−90213/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「壮健美酒」引用商標「果実飲料等」
争点(論点)
称呼類似と周知性の欠如
適用条文
第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
第33類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2006−90213(T2006−90213/J7)・異議)は、本件商標「壮健美酒」と引用商標「果実飲料等」について、商標法第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似と周知性の欠如」です。指定商品・役務は第33類に属します。特許庁は「登録第4928910号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4928910号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4928910号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成からなり、平成17年4月29日に登録出願、第33類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成18年2月17日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

(理由の要約)

本件商標は、「壮健美酒」が「元気で健康のためのおいしいお酒」という意味合いを想起させる言葉であるので、「GO」、「KU」及び「RI」の部分が自他商品識別機能を発揮する部分である。その部分から「ゴクリ」という自然称呼が生じる。

一方、登録異議申立人(以下「申立人」という。)が2002年4月から全国発売を開始した、「果汁入り清涼飲料」に使用している商標「Gokuri」(以下「引用商標」という。)は、「果実飲料等」を指定して登録されている登録第4544945号商標を有するアステラス製薬株式会社から使用許諾を受けて使用しているものである。

本件商標の指定商品と引用商標の使用商品とは、商品の種類を異にする。しかし、共に「飲料」の分野に属し、その原材料には共通するものが多くあり、かつ、それら商品を共に製造するメーカーは、わが国では申立人にとどまらず、大手のメーカーが多数あることは顕著な事実である。また、本件商標の指定商品である、いわゆる「酒類」と「果汁入り清涼飲料」は、混ぜ合わせてカクテルを造る材料となるものであって、商標が使用される商品群の中では、両商品は関係の深い商品である。さらに、商標「Gokuri」が使用された他の商品は見当たらない。すなわち、商標「Gokuri」は、商品に使用される商標としては、申立人の製造販売する商品に使用されている引用商標だけであって、商品に使用される商標としては大変に珍しい商標である。

引用商標は、「果汁入り清涼飲料」の分野において極めて著名な商標である(甲各号証参照)。よって、このような事情の下において、当該果汁入り清涼飲料に使用されている「Gokuri」と同じ綴りを使用した本件商標がその指定商品に使用されると、出所の混同を引き起こすことは必定である。よって、本件商標は第4条第1項第15号に該当する。

3 当審の判断

本件商標は、別掲のとおり、縦書きした「壮健美酒」の文字の右側に「GO」「KU」「RI」を縦に並べて表した構成のものであり、当該欧文字は独立しても自他商品の識別標識としての機能を果たし得ると認められるから、これよりは、「ゴクリ」の称呼を生ずるものである。

一方、引用商標は、「Gokuri」の文字からなるものと認められ、これより「ゴクリ」の称呼を生ずるものである。

してみると、本件商標と引用商標とは、「ゴクリ」の称呼を共通にするものであり、構成欧文字も相通じるものがあるから、商標における類似の程度は高いといわざるを得ない。

そして、申立人の提出する証拠によれば、引用商標を使用した商品(果汁入り清涼飲料)について、本件商標の出願前までに相当程度の宣伝広告がなされたことは認められるが、具体的な販売地域や市場占有率など実績等が明示されたとはいえないから、これによっては、本件商標の出願時に、その需要者の間で広く認識されるに至った商標であるとまで認めることができない。

また、本件商標の指定商品と引用商標を使用した商品とは、商品の種類、品質を明らかに異にしており、前者が酒類(アルコール飲料)であるのに対し、後者が清涼飲料であることからすると、その需要者も必ずしも共通であるとは断じ難いものである。

してみると、上記の引用商標の周知性の程度、両商標の使用される商品相互の関連性、需要者の共通性等を併せ勘案すると、本件商標の出願時に、本件商標を指定商品に使用した場合、需要者が引用商標を想起し連想して、申立人あるいは同人と経済的又は組織的に関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く誤信して、商品の出所について誤認混同するおそれはないと判断するのが相当であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。

以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものとはいえないから、その登録は維持すべきものである。

よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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