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Trademark Appeal Case

濁音・清音の称呼類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2005−90533(T2005−90533/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4878349号商標の指定商品、第9類「電子計算機用プログラム,その他の電子応用機械器具およびその部品」及び指定役務中、第42類「電子計算機用プログラムの提供」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定役務についての商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件登録第4878349号商標(以下「本件商標」という。)は、「エコジス」の文字を標準文字で書してなり、平成16年11月11日に登録出願、第9類「電子計算機用プログラム,その他の電子応用機械器具およびその部品」及び第42類「電子計算機用プログラムの提供,電子計算機の貸与,電子計算機のプログラムの設計・作成・開発又は保守」を指定商品及び指定役務として、同17年7月8日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の3件の登録商標を引用している。

(a)登録第2689901号商標(以下「引用商標1」という。)は、「エコシス」の文字を書してなり、平成4年3月12日に登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、平成6年7月29日に設定登録され、その後、同17年5月6日に指定商品を第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(b)登録第3173174号商標(以下「引用商標2」という。)は、「エコシス」の文字を書してなり、平成4年9月29日に登録出願、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与 」を指定役務として、同8年6月28日に設定登録されたものである。

(c)登録第2664926号商標(以下「引用商標3」という。)は、「ECOSYS」文字を書してなり、平成4年3月12日に登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、平成6年5月31日に設定登録され、その後、同17年5月6日に指定商品を第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(以下、一括していうときは「引用各商標」という。)

(2)理由の要点

ア 商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、引用各商標と称呼、外観及び観念において類似する商標である。

また、本件商標の指定商品及び指定役務と引用各商標の指定商品及び指定役務とは、同一又は類似の関係にある。

イ 商標法第4条第1項第10号及び同第15号について

本件商標は、他人の業務に係る商品を表示する者として需要者間に広く認識されている引用商標3に類似する商標であって、その商品に類似する役務について使用していると判断でき、さらに、本件商標出願時に既に「エコシス」及び「ECOSYS」をプリンタ製品名として広く発表していることより、商標権者が本件商標をその指定役務で使用すると、他人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある。

ウ まとめ

したがって、本件商標は、 商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきものである。

3 本件商標に対する取消理由の要点

当審において、平成18年7月4日付けで商標権者に対して通知した取消理由は、要旨次のとおりである。

本件商標と引用商標1は、上記の1及び2(1)(a)とおりの構成よりなるところ、それぞれの構成文字に相応して、前者は「エコジス」、後者は「エコシス」の各称呼を生ずること明らかである。

そこで、本件商標より生ずる「エコジス」の称呼と引用商標より生ずる「エコシス」の称呼とを比較するに、両称呼は、称呼における識別上重要な要素を占める語頭音を含めて「エ」「コ」「ス」の3音を共通にし、異なるところは、第3音において「ジ」と「シ」の音の差異を有する点のみである。 そして、「ジ」と「シ」の音は、いずれも母音(i)を共通にする歯茎摩擦音であって、濁音と清音という微差にすぎない近似した音であり、かつ、明瞭に聴取し難い中間に位置することとも相俟って、この差異音が両称呼の全体に及ぼす影響は小さいものといえるから、両称呼を一連に称呼するときは、全体の語調、語感が近似したものとなり、彼此聴き誤るおそれがあるものといわなければならない。

してみれば、本件商標と引用商標1とは、外観及び観念について考慮しても、称呼において類似する商標であり、かつ、本件商標の指定商品及び指定役務中、第9類「電子計算機用プログラム,その他の電子応用機械器具およびその部品」及び第42類「電子計算機用プログラムの提供」は、引用商標1の指定商品中第9類「電子応用機械器具及びその部品」と同一又は類似する商品又は役務と認められる。

したがって、本件商標は、その指定商品及び指定役務中、第9類「電子計算機用プログラム,その他の電子応用機械器具およびその部品」及び第42類「電子計算機用プログラムの提供」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

4 商標権者の意見

前記の取消理由の通知に対し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。

5 当審の判断

本件商標は、前項3のとおりの取消理由により、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものと認められる。

したがって、本件商標の登録は、この理由をもって商標法第43条の3第2項の規定により、指定商品、第9類「電子計算機用プログラム,その他の電子応用機械器具およびその部品」及び指定役務中、第42類「電子計算機用プログラムの提供」について取り消すべきものである。

しかしながら、本件登録異議の申立てに係るその余の指定役務については、前記法条に該当するものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきものである。

その他、申立人は、引用商標3について甲第4号証を提出し、本件商標は、商標法第4条第1項第10号若しくは同第15号に該当する旨主張しているが、該証拠のみでは、本件商標の登録出願時に取引者、需要者に広く認識されていたものであるかを把握し得る十分なものとは認められないから、その主張は採用できない。

よって、結論のとおり決定する。

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