Trademark Appeal Case
結合商標の要部と周知商標
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2005−90574(T2005−90574/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4885192号商標(以下「本件商標」という。)は、「INSHARP」及び「インシャープ」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成17年2月7日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成17年8月5日に設定登録されたものである。
2 本件商標に対する取消理由
当審において、平成18年6月28日付けで商標権者に対し通知した取消理由は、次のとおりである。
(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)の提出に係る証拠によれば、「SHARP」又は「シャープ」の文字からなる商標(以下「引用商標」という。)は、申立人の業務に係るAV関連商品、家電製品、情報通信関連商品等について永年盛大に使用された結果、本件商標の登録出願時には既に、申立人の業務に係る商品を表示する商標として取引者・需要者間に広く認識されていたものと認められる。また、昨今においては、企業の多角経営化が進展し、一つの企業が一産業分野に止まらず種々の商品や役務の分野に進出する傾向にあることや一つの著名企業のもとに各種分野の企業がグループ化しているは顕著な事実である。
(2)そして、本件商標は、上記1のとおりの構成からなるところ、「IN」の文字が「・・・の中に、・・・の中へ」等の、「SHARP」の文字が「鋭い、鋭利な」等の各意味を有する英単語として知られていること、また、その構成が「IN」の語と「SHARP」の語及びそれぞれの表音を結合してなるものと把握される場合あることを必ずしも否定するものではない。
しかしながら、本件商標の文字綴り(insharp)は、一つの単語としては英和辞典等に見られないものであり、また、全体として特定の意味合いを有する熟語としても親しまれているものでもない。そして「SHARP」の文字又はその表音表示とが本件商標の指定商品との関係からして、常に引用商標を越えて当該英単語のみを把握しなければならないような特別の商取引事情等は見出し得ない。
(3)そうすると、本件商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者・需要者は、その構成中の「SHARP」及び「シャープ」の文字部分に注目し、これを取引指標と認識して、周知著名となっている引用商標を連想、想起し、該商品が申立人又は同人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあるものというべきである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号の規定に違反してされたものであるから、取り消すべきものといわなければならない。
3 当審の判断
商標権者に対し、上記2の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。そして、上記2の取消理由は妥当なものと認められるので、本件商標の登録は、この取消理由によって、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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