sokuhyo

Trademark Appeal Case

ファミリークロークの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−21254(T2004−21254/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ファミリークローク」の片仮名文字を横書きしてなり、第36類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成15年11月19日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『家族』を意味する英語『family』の片仮名表記と認められる『ファミリー』の文字と、『携帯品一時預かり所』を意味する英語『cloakroom(クロークルーム)』の略語として用いられている『クローク』の文字とを『ファミリークローク』と横書してなるところ、新聞記事情報及びインターネット情報によれば、該商標は、『家族の衣服などが収納できるクローゼット』のごとき意味合いで使われている事実がある。そうとすると、これを本願指定役務中『建物の貸与,建物の売買,建物又は土地の情報の提供』に使用した場合は、『家族の衣服などが収納できる大型のクローゼットを有する建物の貸与、売買又はこれに関する情報の提供』を認識させるにすぎないから、役務の質、内容を表したものと認られる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨、新聞記事及びインターネット情報の具体的な例を提示した上で、認定、判断して本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり「ファミリークローク」の片仮名文字を横書きしてなるところ、該文字は、本願指定役務中の「建物の貸与,建物の売買」を取り扱う不動産業界において、「衣服等を収納できる小部屋」を表す語として、普通一般に使用されているものである。

そして、このことは原審説示の新聞記事等の具体例に加え、次のインターネット上のウェブサイトの記載によっても裏付けられるところである。

(1)「FC−[不動産用語集]All About」の見出しのもと、「FCとは、ファミリークロゼット、ファミリークロークの略。一般にはハンガーパイプがついていて、主に洋服を収納できるようになっている小部屋。」との記載。(http://kw.allabout.co.jp/glossary/g_estate/w001868.htm)

(2)「ルイシャトレ谷塚|リザイド」の見出しのもと、「角住戸には、寝具から衣類、バッグ、季節の大型品までたっぷりと収まる『ファミリークローク』をご用意。」との記載。(http://reside.jp/show_detail.php?b=2900017300000002&p=3)

(3)「明るい日差しを浴びて、快適な都心生活を」の見出しのもと、「中でも『ファミリークローク』は、しまう場所に困る衣類を機能的にすっきり収納できるからタンスなしでもOK。」との記載。(http://www.citywave.com/marugoto/pdf/20040109/0109-09-2.pdf)

(4)「−パークホームズ船橋ヒルトップテラス−・・・」の見出しのもと、「さらに廊下収納や、大きなファミリークロークも用意しました。季節の衣類やトランクなどの大きなものもすっきり収納できます。」との記載。(http://sumai.31sumai.com/A4021001/interior01.html)

これらの事実にかんがみれば、「ファミリークローク」の語は、「衣服等を収納できる小部屋」という意味合いで、一般に使用されており、マンションや戸建て住宅の間取りを構成する小部屋を表す語として認識され、また、「ファミリークローク」付きであることを物件の貸与・売買のセールスポイントとして、宣伝、広告することが一般的に行われているというべきである。

そうとすると、本願商標を指定役務中「建物の貸与,建物の売買」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、前記衣服等を収納できる小部屋、すなわちファミリークロークを有する建物の貸与・売買という役務の質、内容を表示したものと理解・認識するに止まり、自他役務を識別するための標識とは認識し得ないものと判断するのが相当である。

請求人は、「ファミリークローク」の語が、どういうものであるのか、具体的な意味内容を理解することができないものであると主張しているが、「ファミリークローク」の語は、取引者、需要者に前記のとおり認識されるものであるから、その主張は採用することができない。加えて、本願商標は、上記のとおり、役務の質、内容を表示する語として認識されるものというべきであるから、請求人が述べるように、たとえ規格を定めるような特定の意味合いを有する語ではないとしても、それをもって、本願商標が自他役務の識別標識としての機能を有するものということはできない。

また、請求人は、「クローゼットなどは、住宅の設備にすぎず、それ自体が貸与・売買の対象にはならないものであるから、独占適応性を有する」旨主張しているが、前述のとおり、本願指定役務を取り扱う業界において、マンションなどの間取りの中に「ファミリークローク」が設置されていることをセールスポイントとして、宣伝、広告されている事実が多数存在することよりすれば、本願商標に接する取引者、需要者は、ファミリークローク付きの建物であると認識するというのが相当であるから、その主張は採用することはできない。

なお、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、それらは、商標の構成等において本件とは事案を異にするものであり、その判断が本件の判断を左右するものではなく、本願商標については上記認定のとおりであるから、請求人の主張は、採用することはできない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、これを登録することはできない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。