結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2005−31143(T2005−31143/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4529588号商標(以下「本件商標」という。)は、平成12年9月18日に登録出願され、「RIO」の文字を標準文字で書してなり、第10類「吸入器,噴霧器,治療用浴機械器具,マッサージ器,医療用フットバス,その他の医療用機械器具」を指定商品として、平成13年12月14日に設定登録されたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べた。
(1)請求の理由
本件商標は、請求人の調査によると、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが使用した事実がない。よって、商標法第50条の規定により取り消されるべきものである。
(2)答弁に対する弁駁
(2−1)被請求人は、平成18年1月6日付けの審判事件答弁書において、標章「RIO」を指定商品中「噴霧器」について使用していると述べて、その資料を本件商標の使用の証拠として提出している。
しかしながら、被請求人の提出した証拠には、本件商標とは社会通念上同一とは認められない標章が表示されている。
被請求人が使用の事実を示す証拠として提出した乙第1号証ないし乙第8号証には、「RIO」がロゴ化されて表示されていると主張するが、これらの証拠は、もはや「RIO」の文字とは、同一視できない程に変更が加えられており、本件商標と社会通念上同一と認めることのできない標章が使用されていることを示すにすぎないものである。また、ドメイン名(riobeauty.com)に本件商標「RIO」が含まれると主張するが、これは本件商標の使用とは、認められない。
そして、乙第8号証以後の証拠は、本件請求がなされた後の日付が付された証拠であるため、本件商標が本件審判の登録前3年以内に使用されたことを示す証拠とは、認められない。
さらに、乙第1号証ないし乙第7号証に記載された商品名「アロマストリーム」の内容について、本件請求がなされた後の日付が付された乙第9号証ないし乙第12号証によって示している。このため、前記「アロマストリーム」なる商品が乙第9号証ないし乙第12号証に示された商品と同一のものであることを客観的に証明しているとは、到底いうことができない。
また、被請求人は、「噴霧器」について本件商標を使用している旨主張するが、そもそも第10類に属する「噴霧器」とは、専ら医療目的のものでなければならない。被請求人が使用証拠として提出する「噴霧器」は、例えば、第21類の「アロマテラピー用ポット」に類似する商品であるというべきである。これらの証拠で示される商品は、請求人の取消しに係る指定商品とは、非類似の商品に係るものであり、本件商標が、本件審判の登録前3年以内に使用されたことを示す証拠とは、認められない。
(2−2)以上、述べたとおり、被請求人の答弁及び提出資料をもって、請求人の取り消しに係る第10類の全ての指定商品について本件商標が、本件審判の登録前3年以内に使用されたものであるとは認められない。本件商標は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消されるべきものである。
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める。と答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第12号証を提出した。
(答弁の理由)
(1)本件商標の使用事実の要点
本件商標の商標権者は、本件審判請求の登録前3年以内に我が国においてその請求に係る指定商品について、本件商標を使用している。
(2)本件商標の使用の事実
(2−1)商標の使用者及び使用に係る商標
乙第1号証ないし乙第7号証の取引書類は、何れも本件審判請求の登録前3年以内に、商標権者が「島津サイエンス株式会社(SIHMADZU SCIENCE CORPORATION)」に対して発行した明細記入請求書(インボイス)であり、これらの取引書類の右上側に商標権者の名称が表示されており、中央下側に本件商標がロゴ化されて表示され、それと共に本件商標を含む商標権者のインターネット上のドメイン名(riobeauty.com)が表示されている。
乙第8号証は、ドメイン名(riobeauty.com)のウェブページのプリントアウトであり、その上側には、本件商標が表示され、下側末行には、商標権者の名称が表示されている。
乙第1号証ないし乙第8号証に表示された商標は、本件商標に変更を加えたものであるが、書体にのみ変更を加えた同一の文字からなる商標であるから、本件商標と社会通念上同一と認められる商標である。
(2−2)使用に係る商品
乙第1号証ないし乙第7号証の取引書類の明細欄には、本件審判請求に係る指定商品のうち「噴霧器」の商品名「アロマストリーム」(AROMASTREAM)が表示されている。
乙第9号証は、商標権者のドメイン名(riobeauty.com)のウェブページ上における「アロマストリーム」の商品説明のプリントアウトであり、「アロマストリーム」について、「精油(エッセンシャルオイル)本来の特徴を損なわないように噴霧し......精油又は医療用オイルブレンドの何れにも使用することができる」旨の説明をしており、「アロマストリーム」が商標権者の営業に係る噴霧器であることを示している。
また、乙第10号証及び乙第11号証は、島津サイエンス株式会社(現在は、島津サイエンス東日本株式会社)が運営するショッピングサイトのウェブページ上における「アロマストリーム」の商品説明のプリントアウトである。「アロマストリーム」について「(エッセンシャルオイルの)コンセント・電池式のデフューザー(芳香拡散器)」(同第10号証)であり、「ファンの回転により、香りが広がり......火を使わないので、就寝中や長時間使用も安心......風量は、強風、弱風の切り替えが可能」(同第11号証)である旨の説明をしており、「アロマストリーム」がエッセンシャルオイル等の噴霧器であることを示している。
乙第12号証は、商品「アロマストリーム」の拡大写真であり、その商品の外表面に本件商標「RIO」が付されていることを示している。
(2−3)使用時期
乙第1号証ないし乙第7号証の取引書類の請求日付欄には、本件審判請求の登録前3年以内の年月日が表示されている。
(3)結び
以上のとおり、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者により指定商品中「噴霧器」について使用していることが明らかであるから、本件審判の請求は成り立たない、との審決を求める。
(1)被請求人は、本件商標と社会通念上同一である商標を商標権者により、本件審判の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品中の「噴霧器」について使用されていた旨主張し、乙第1号証ないし乙第12号証を提出しているので、以下検討する。
(2)乙第1号証ないし乙第7号証は、請求人が島津サイエンス株式会社に対して発行したインボイス(写し)である。これらのインボイスにより、「アロマストリーム」(以下「本件使用商品」という。)、「ポリ袋入りアロマパッド」等について、取引されたことが認められるとしても、これらの商品がいかなるものであるかは、当該乙各号証によっては、明らかでない。
乙第8号証は、被請求人のウェブサイトのトップページであり、該ページは、英語で記載されているばかりではなく、具体的な商品の記載がない。
乙第9号証は、そのウェブサイトの「Aroma−Stream」(アロマストリーム)に関するページのプリントであるが、該プリントには、商品の写真があり、商品説明として、「精油(エッセンシャルオイル)本来の特徴を損なわないように噴霧します。アロマストリームは清潔で、効果的、経済的であり、精油又は医療用オイルブレンドの何れにも使用することができます。」(抄訳)と記載されている。
乙第10号証は、乙第1号証ないし乙第7号証の取引書類の被請求人の日本における取引先と認められる島津サイエンス株式会社(現在は、島津サイエンス東日本株式会社)のインターネットによる商品販売における「アロマセラピー」中の「芳香器」に関するページであるところ、「ディフーザー」(芳香拡散器)として、各種商品写真と各写真の下にそれぞれ「コンセント・電池式」「アロマランプ」「モザイクアロマランプ」等の記載されている。
乙第11号証は、「コンセント」の項の「アロマストリーム」を紹介するページであるが、商品の写真として、第10号証において「コンセント・電池式」との記載がある写真と同一の写真があり、「ファンの回転により、香りが広がります。火を使わないので、就寝中や長時間使用も安心。風量は、強風、弱風の切り替えが可能です。香りを変えたい時は、別売りのカートリッジのご使用をお勧めします。」との商品説明、商品番号、価格等が記載されている。
乙第12号証は、商品の写真であり、「RIO Aroma−Stream」との記載のほかは、当該商品の説明等の記載はないものであり、なお、該写真の商品は、甲第9号証ないし甲第11号証の商品の写真とは、吹き出し口等のデザインが相違するものの、上部に吹き出し口があり、横部にスイッチがある、上記商品と同種の商品と認められるものである。
上記乙第9号証ないし乙第12号証からすれば、本件使用商品「アロマストリーム」は、家庭等の室内において、パッド(カートリッジ)に入った精油等を電気で揮発させる芳香器と認められるものである。
(3)ところで、本件商標の指定商品である第10類の「吸入器,噴霧器,治療用浴機械器具,マッサージ器,医療用フットバス,その他の医療用機械器具」は、いずれも「医療用機械器具」に属する商品であり、「医院又は病院で専ら使用される機械器具がこの概念に属する。」と解釈される(特許庁商標課編、社団法人発明協会発行、「平成4年4月1日施行に伴う、商品及び役務区分解説」参照)ものである。
しかして、使用商品は、前記認定のとおり、主に家庭で使用される芳香器と認められるものであるから、本件指定商品の範疇に属する商品ということはできない。
そして、被請求人は、本件商標を請求に係る商品に使用していることについて、上記乙第1号証ないし乙第12号証のほか、何ら立証していない。
(4)したがって、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が本件請求に係る商品の何れかについて、本件商標を使用したことを証明したものとは、認めることができない。また、被請求人は、本件商標を使用していないことについて正当な理由があることを明らかにしていないものである。
以上のとおりであるから、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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