1 本願商標
本願商標は、「アンチドライ」の片仮名文字を標準文字で表してなり、第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年4月9日に登録出願され、その後、指定商品については、当審において同17年6月8日付けの手続補正書により、第5類「薬剤,歯科用材料,医療用腕環,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,失禁用おしめ,人工受精用精液,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「(1)本願商標は、『アンチドライ』の文字を書してなるところ、これを構成する『アンチ』及び『ドライ』の文字は、各々『反対,対抗,排斥』及び『乾燥』を意味する外来語として一般に親しまれた語であり、全体として『抗乾燥,乾燥防止,乾燥抑制』程の意味を極めて容易に認識させるものであるから、これを『薬剤』中、『口腔乾燥症用の薬剤,眼球乾燥症用の薬剤』等について使用するときは、単に『口腔或いは眼球の乾燥を抑制する効能を有する薬剤』であるという品質、効能を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。(2)本願商標は、登録第4530520号商標(以下「引用商標」という。)と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり、「アンチドライ」の文字よりなるところ、該構成文字は同じ書体、同じ大きさ、等間隔に外観上まとまりよく一体に表されており、例え構成中の「アンチ」及び「ドライ」の各文字が原審で示すような意味を有するとしても、両文字を結合した本願商標よりは、直ちに原審説示の如き意味合いを認識させるものとはいい難く、また、特定の商品の品質、効能等を直接的かつ具体的に表示したものとはいえないから、むしろ構成全体をもって一体不可分の一種の造語として認識、把握されるとみるのが自然である。
また、当審において調査するも、該構成文字が本願商標の指定商品を取り扱う業界において、商品の品質、効能等を表す記述的用語として、普通に使用されている事実も見出せない。
そうとすると、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないものというべきである。
さらに、本願商標の指定商品については、上記1のとおり当審において補正された結果、引用商標の指定商品と類似しない商品になったと認められるものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第16号及び同第11号のいずれにも該当するものではないから、原査定の理由をもって、その登録を拒むことはできない。
その他、政令の定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって 結論のとおり審決する。