sokuhyo弁理士法人WATT 監修

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結論

勝訴(請求認容)

著名芸名の称呼と観念

審判番号
不服2004−21001(T2004−21001/J1)
審判種別
不服

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1.本願商標

本願商標は、「t.A.T.u.」の文字を標準文字により書してなり、第3類、第9類、第14類、第16類、第18類、第20類、第21類、第25類、第26類、第28類ないし第30類、第32類、第33類、第43類及び第44類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成15年7月2日に登録出願、その後、指定商品及び指定役務については、同年7月7日付け、同16年6月7日付け、同年10月8日付け及び同18年11月10日付けの手続補正書に記載のとおりの第20類、第21類、第25類、第26類、第28類及び第44類に属する商品及び役務に補正されたものである。

2.原査定の拒絶理由の要点

原査定は、「(1)本願商標は、『t.A.T.u.』の文字を書してなるが、これは、ロシアのジュリア・ヴォルコバ(18)とレナ・カティーナ(19)の二人の女子からなるアイドルデュオで、デビューアルバムが日本を含めた世界的なヒットとなり、『ロシアが生んだ初の国際ポップアイドル』とも称されるとともに、日本では、2003年6月に来日した際にはテレビ番組の出演中に姿を消したとされる騒動を起こしたり、同年12月には東京ドーム公演を開催、さらには、3月のロシア大統領選への出馬を表明したことなどでも話題となったアイドルデュオ『t.A.T.u.』(タトゥー)の著名な芸名である『t.A.T.u.』の文字を含むものであり、かつ、その者の承諾を得たものとは認められない。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第8号に該当する。(2)本願商標は、『タトゥー』の称呼を生ずる登録第2032564号商標、同第3123989号商標、同第3194071号商標、同第4010431号商標、同第4401116号商標、同第4590070号商標及び国際登録第0775048号商標、『タトゥ』又は『タトウ』の称呼を生ずる登録第3164347号商標、同第3302762号商標、同第4037314号商標、同第2560720号商標、同第2560721号商標及び登録第2652099号商標(以下まとめて「引用商標」という。)と称呼において同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品及び役務について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3.当審の判断

(1)商標法第4条第1項第8号について

当審において、「t.A.T.u.」のグループを構成する「ジュリア ヴァルコバ」及び「レナ カティーナ」の承諾書が提出された結果、本願商標が商標法第4条第1項第8号に該当するとする拒絶の理由は解消した。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本願商標は、前記したとおりの構成からなるところ、構成各文字は、外観上まとまりよく一体的に表現されており、各文字間に軽重の差も認められない。しかも、本願商標を構成する文字は、ロシアのアイドルデュオ「t.A.T.u.」(タトゥー)の著名な芸名であると認められる。

そうとすれば、本願商標は、該構成文字全体に相応して「タトゥー」の称呼、ロシアのアイドルデュオのタトゥーの観念を生ずるとみるのが自然である。

そうすると、本願商標と引用商標において「タトゥー」の称呼を同一又は類似するとしても、観念において明らかに相違するといわなければならないので、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく取消しを免れない。

また、本願商標は、その指定商品及び指定役務について前記1.のとおり補正された結果、前記2.(2)で引用した登録第3164347号商標、同第3194071号商標、同第4037314号商標及び国際登録第0775048号商標の指定商品及び指定役務と同一又は類似の商品及び役務については、すべて削除されたと認められるものである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第8号及び同第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものとはいえず、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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