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Trademark Appeal Case

記述的商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−22396(T2004−22396/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「パーフェクトガード」の文字を標準文字で書してなり、第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,衛生又は生理用パンティーライナー,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,医療用腕環,失禁用ナプキン,失禁用パッド,失禁用パンツ,失禁用ライナー,失禁用おしめ,人工受精用精液,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,防虫紙」を指定商品として平成13年3月15日に登録出願されたものである。

第2 原査定における拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『完璧な防御あるいは保護』の意味合いを直感させる『パーフェクトガード』の文字を普通に用いられる方法で表してなるにすぎないので、これを本願指定商品中の、例えば『失禁用おしめ』等に使用するときは、その商品が『尿漏れを完璧に防御する商品』であることを認識・理解させるにすぎず、単に商品の品質、機能(効能)を誇称表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審における証拠調べ通知

当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、次の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対し、所定の期間を指定して意見を述べる機会を与えて通知した証拠調べ通知の内容は、以下のとおりである。

1 本願商標構成中の「パーフェクト」の語についての辞書等における記述・記載を以下に示す。

(1)「パーフェクト[perfect]:完全なさま、申し分のないさま」(「コンサイスカタカナ語辞典第2版」発行所 株式会社三省堂)

(2)「パーフェクト[perfect]:完全な、申し分ない」(「朝日現代用語『知恵蔵』2005」発行所 朝日新聞社)

(3)「パーフェクト[perfect]:完璧なこと。完全であること。」(「広辞苑第五版」発行所 株式会社岩波書店)

の意味を有する語としての記載がある。

(4)「夜間、1枚で朝まで安心の超吸収大型パッド。大量の尿を拡散させ、モラさずにパーフェクト吸収!」(http://www.haisetsu.co.jp/goods/goods.php?id=289 )との記載がある。

2 本願商標構成中の「ガード」の語についての辞書等における記述・記載を以下に示す。

(1)「guard」:守る、保護する(「小学館ランダムハウス英和大辞典」発行所 株式会社小学館)

の意味を有する語としての記載がある。

(2)「尿取りパッド『アクティ安心ロングパッド』を発売/クレシア」(2002.12.08 読売新聞 東京朝刊 28頁)の見出しのもと「介護用の超ロングサイズの尿取りパッド『アクティ安心ロングパッド』がクレシアから発売されました。幅22センチ、長さ63・5センチのパッドで背中側までガード。2層の吸収体でおしっこ約6回分、800ccを吸収、夜間の取り替えの必要がありません。立体ギャザーで横漏れ防止を強化。通気性のあるシートでムレも防止します。」との記載がある。

(3)「ユニ・チャーム、女性用尿失禁ガードを輸入、米J&J社から」(1993.12.08 化学工業日報3頁)の見出しのもと「尿失禁で悩む女性は多いものの十分な機能を持った尿失禁ガードはこれまでなく、生理用ナプキンや大人用紙おむつなどで代用していた。ユニ・チャームは、こうした悩みを持つ女性に尿吸収ガードを供給するため、米国の女性用尿失禁市場で最大の実績を持つジョンソン・アンド・ジョンソンと提携した。」との記載がある。

(4)株式会社近澤製紙所のウェブサイトに「快適機能3 漏れを2重に防止 活発な動きにも安心な立体防水加工のサイドガードと、股ぐりにフィットし尿漏れをきちんとガードするエラスチックギャザーで、横漏れを2重に防止します。」(http://www.chikazawa.co.jp/airy.html)との記載がある。

(5)レハティームジャパン株式会社の商品カタログに「やさしくつつんでしっかりガード 軽失禁パッドをズラさずモラさない安心設計」(http://www.rehateam-j.com/contents/catalog/2005/img/wc/108-110.pdf)との記載がある。

(6)ネットショップのウェブサイトに「外見は普通のトランクスながら、失禁に対応する安心パンツ。股部分に縫い込んだ4層構造のパッドが前も後ろもしっかりガードし、外出時の不安を解消します。」(http://www.fukuchanhonpo.com/select201/i/157.html)との記載がある。

(7)セシールのオンラインショップウェブサイトに「安心ショーツ(2枚組)4層構造パッドの採用で、気になるモレをガードします。」(http://www.cecile.co.jp/p/c4sv/)との記載がある。

(8)ネピアのウェブサイトに「横モレに強い!立体ギャザーつきで、体にフィットして横モレをしっかりガードします。」(http://www2.nepia.co.jp/product/prod_inner.html)との記載がある。

(9)株式会社クレシアのホームページに「体型の大きな方にも安心して使える超ワイド設計(幅32cm)で尿や広がる軟便もしっかりガード。」( http://www.crecia.co.jp/sukoyaka/seihin_05.html)との記載がある。

第4 当審の判断

1 本願商標について

本願商標は、その構成前記1のとおり、「パーフェクトガード」の文字を書してなるところ、構成中「パーフェクト」の文字は、英語「perfect」に由来し「完全な、申し分のない」を意味する外来語であり、同じく「ガード」の文字は、英語「guard」に由来し「守る、保護する、防護物、看護」を意味する外来語であって、いずれも一般に親しまれた語である。

また、「パーフェクトガード」の文字は、一体として特定の熟語的意味合いをもつ成語とも認められないものであるから、本願商標は「パーフェクト」と「ガード」の両語を結合してなるものと容易に理解し得るものである。

そして、「パーフェクト」の語は、例えば、「パーフェクトゲーム」のように使用され「完全な、欠点のない」等の意味を有するものとして一般によく理解され、親しまれて使用されているものであるから、これを一般の製品に使用しても、本来、該語が有する「欠点や不足のない」という意味内容を超えるものではなく、「完全な製品」というような商品の品質の良さを誇称する語として認識、理解されるということができる。

そうすると、本願商標を構成する「パーフェクト」の語を指定商品に使用するときは、使用目的に応じて欠点のない品質を有し、或いは、完全な機能を有する商品であることを表示するものであり、これに続く「ガード」の語を修飾、形容するものとしてとらえられ、構成文字全体として「申し分のない完全な守り・保護」程の意味合いを把握、理解させるものとみるのが相当である。

ところで、本願指定商品中、例えば、「失禁用おしめ」においては、歩行中、就寝中の尿等の横漏れ・後方漏れによる使用者本人や介護者の負担が大きいとされ、その使用による不快感の解消や介護負担の軽減が望まれる中、漏れを防ぐために吸収体の開発や製品の形状・構造等に工夫がなされた商品が各社より販売されている実情にある。

そして、前記第3の証拠調べ通知のうち、2(2)ないし(9)によれば、失禁用おむつ等を取り扱うこの種業界において「ガード」の文字は、「漏れを防ぐ」程の意味合いで商品の機能、効果等を表すものとして認識、理解されているとみるのが相当である。

そうとすると、これら「パーフェクト」と「ガード」の文字を結合した「パーフェクトガード」の文字は、当該業界が取り扱う失禁用おむつ等との関係において、構成全体から「完全に漏れを防ぐ」程の意味合いを把握し、理解するということができる。

したがって、本願商標は、これを、例えば、「失禁用おむつ」等に使用しても、これに接する取引者、需要者は、該商品が「完全に漏れを防止するもの」であることを認識、理解するに止まるものであり、単に商品の品質、機能、効果等を表示するにすぎないというのが相当である。

2 請求人の主張について

請求人は、平成18年6月26日付で意見書を提出し、前記第3の証拠調べ通知に対して「本願商標は、一連一体の構成からなるものであるところ、これが自他商品の識別機能を有するか否かは、その構成全体をもって判断されるべきであるから、本願商標は全体として『正確なことを守る』等の観念を想起させるにすぎないものであり、商品の品質を直感させるものではなく、当業界においても該構成文字が商品の品質等を表示するものとして取引者、需要者が使用している事実もない。また、構成要素毎に判断したとしても『パーフェクト』の語が登録されているものであり、『ガード』の語単独では識別力を有する。」旨、主張するとともに、登録例を挙げて、本願商標も登録されるべき旨述べている。

しかしながら、商標登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号の品質表示に該当するというためには、取引者、需要者が品質を表示するものとして認識するものであれば足りるといえるのであって、実際に商品の品質を表示するものとして使用されていることまでは必ずしも必要としないと判示されている(平成13年(行ケ)第207号 東京高裁平成13年12月26日判決言渡参照)。

そうすると、たとえ、「パーフェクトガード」の文字が商品の品質等を表すものとして実際に使用されていないとしても、これに接する取引者、需要者は、全体として、商品の品質等を表示するものとして認識し得るものであること上記1のとおりであり、また、商標登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するかどうかは個別具体的に判断すべきであると解されるところ、請求人が主張する過去の登録例に係る商標は、本願商標と構成文字、審査又は審理における判断時等を異にするものであって、本件とは事案を異にするものであるから、上記、請求人の主張は採用することができない。

3 結び

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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