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Trademark Appeal Case

生仕上げの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−26736(T2004−26736/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1.本願商標

本願商標は、「生仕上げ」の文字を標準文字により表してなり、第29類、第30類、第31類及び第43類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成15年7月30日に登録出願、その後、指定商品及び指定役務については、同16年3月31日付け及び同年11月30日付けの手続補正書により、最終的に第30類「調味料,香辛料,穀物の加工品,食用粉類,サンドイッチ,べんとう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,パン」に補正されたものである。

2.原査定の拒絶理由の要点

原査定は、「本願商標は、『生仕上げ』の文字を普通に用いられる方法で書してなるが、指定商品との関係において、その構成中『生』の文字は『動植物を採取したままで、煮たり、焼いたり、乾かしたりしないもの』(「広辞苑第五版」)の意を、『仕上げ』の文字は『しあげること。できあがり。』(同)の意を有する語であり、また、食品を取り扱う業界における使用例より、本願商標をその指定商品中『食肉,食用魚介類(生きている物を除く),肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,冷凍果実,冷凍野菜,卵,加工卵,豆,菓子,海草類,果実,野菜』に使用しても、これに接する取引者・需要者はその商品が『動植物を採取したままで煮たり焼いたりせずにしあげること』の意を表示したものと認識させるに止まり、単に商品の生産の方法を表示するにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3.当審における証拠調べ通知

当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、本願商標の「生仕上げ」の文字に関して、下記の事実(インターネット情報及び新聞記事情報)が認められ、食品を取り扱う業界において「生仕上げ」の文字は、「加熱処理をしない」の意味合いで使用され、「生仕上げ製法」とも使用されていることより、商品の品質、製法を表示するものと認められる。したがって、商標法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき通知した。

(1)http://www.mothertairiku.com/hanbai/uminosei.htmlのホームページには、「2.自然食塩『海の精』と無農薬・有機農産物が育む/栄養豊かで安全な食品を!!」の見だしのもと、味噌の紹介欄に「◎加熱処理をしない〈生仕上げ〉」、同じく醤油の紹介欄「加熱処理(火入れ)をしない〈生仕上げ〉ですので、醤油本来の香り、淡い色、こくのあるまろやかな旨味があります。」との記載

(2)http://www.warabe.co.jp/toriatukai-list/miso.htmlのホームページには、「〜味噌〜」の見だしのもと、「原料を吟味し、伝統的な天然醸造法でじっくり、長期熟成させた本物の味噌は、風味をたぷり醸し出しています。加熱処理をしない生仕上げのため、乳酸菌や酵母・酵素などが生きていて、血液をきれいにし、免疫力を高めてくれます。」との記載

(3)http://homepage3.nifty.com/vegehouse/miso.htm のホームページには、「それぞれの生産者が真心をこめて作った/安全で健康な食材」の見だしのもと「味噌」の紹介として「オーサワ食養味噌シリーズ」の欄に「国内三無農薬無化学肥料栽培の大豆・大麦を使っています。生仕上げ。生味噌の美味しさをそのままパック。加熱していないので酵母や乳酸菌が生きています。」との記載

(4)http://www.tctv.ne.jp/take-zo/shop/news.htmlのホームページには、「ベーコン」の項に「TAKE-ZO のベーコンは生仕上げです。どうぞ火を通してお召し上がり下さい。」との記載

(5)http://www.dydo.co.jp/dydo/release/020822_b.htmlのホームページには、「ダイドードリンコ2002年秋冬の新商品/抹茶入り玄米茶」の商品紹介に「若葉の香りが残るよう、火入れをしない荒茶を精選して使用([生]仕上げ)しています。」との記載

(6)http://www.tochinavi.net/kikaku/tea/html/sekiguchi/sekiguti.html のホームページには、「関口園」の見だしのもと「やぶきた高級煎茶」の商品説明欄に「■静岡・安倍川上流域の手摘みの一番茶を新茶の風味を生かした生仕上げにて製茶しました。」との記載

(7)http://item.rakuten.co.jp/i-kappa/ponzu/ のホームページには、「創業明治二年/ところてん/心太の伊豆河童」の見だしのもと「ポン酢」の味の説明欄に「だいだいの風味、美味しさを生仕上げ製法でそのまま閉じ込めました。」との記載、及び「生仕上げ製法/ぽん酢」と表示された商品の写真

(8)2001.08.07 毎日新聞地方版/島根20頁には、「松江堀川地ビール館が『宍道湖夕陽ビール』発売 すっきり軽い味わい/島根」の見だしのもと「・・・麦芽100%のノンアルコールのビール味飲料・・・生仕上げて熱処理していないため、新鮮な味わいが楽しめる。」との記載

4.請求人は、上記3.の「職権証拠調べ通知書」に対して、何ら意見を述べていない。

5.当審の判断

本願商標は、前記のとおり「生仕上げ」の文字を表してなるものである。 そして、「生仕上げ」の文字については、平成18年9月5日付け証拠調べ通知書により通知したとおり、食品を取り扱う業界において、「加熱処理をしない」の意味合いで使用され、「生仕上げ製法」とも使用されていることより、商品の品質、製法を表示するものと認められる。

そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用された場合、これに接した取引者、需要者は「加熱処理をしない商品」であることを認識、理解するというべきであり、その指定商品の品質、製法を表示したものといわざるを得なく、他人の同種商品とを識別するための標識であるとは認識し得ないものとするのが相当である。

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。

したがって、本願商標が自他商品識別力を有しないとの趣旨をもって、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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