Trademark Appeal Case
複合商標の要部認定と類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−15340(T2005−15340/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は,後掲(1)のとおりの構成よりなり,第30類「ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ」及び第43類「飲食物の提供」を指定商品及び指定役務として,平成16年11月2日に登録出願されたものである。
2 原査定の引用商標
原査定において,本願の拒絶の理由に引用した登録第3144693号商標(以下,「引用商標1」という。)は,後掲(2)のとおりの構成よりなり,平成5年3月25日登録出願,第42類「まぐろを原材料としてなるべんとう,サンドイッチ,まぐろを原材料としてなるすし,ピザ,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,みそ,ウースターソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,酒かす」を指定商品として,同8年4月30日に設定登録されたものである。
同じく,登録第4479042号商標(以下,「引用商標2」という。)は,後掲(3)のとおりの構成よりなり,平成12年4月5日登録出願,第42類「飲食物の提供」を指定役務として,同13年6月1日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は,後掲(1)のとおり,「まぐろ問屋弥左ヱ門」(「弥」の文字は,旧字体。以下,同じ。)の文字を,毛筆体で縦書きにしてなるものである。
また,引用商標1は,後掲(2)のとおり,「鮪どんや」の文字を毛筆体で横書きにしてなるものである。
また,引用商標2は,後掲(3)のとおり,「弥左衛門」の文字を毛筆体で横書きにしてなるものである。
そこで,本願商標と引用商標との類否について検討するに,本願商標は,上記のとおりの構成よりなり,「弥」の部分が旧字体で書されてはいるが,一般の需要者,取引者にとってそれを称呼するのがさほど困難とまでいえないものであって,その構成文字全体から生ずる「マグロドンヤヤザエモン」の称呼もやや冗長なものであるところ,その構成中の「まぐろ問屋」の文字部分は,請求人が挙げる「鮪卸」及び「鮪問屋」と同様に,「マグロの卸商」を意味する語として一般に認識され,使用されていることからすれば,自他商品及び役務の識別標識としての機能はそれほど大きくないものといわざるを得ないから,本願商標に接する需要者・取引者は,本願商標全体を屋号として認識して,常に一連一体のものとして称呼するというよりも,むしろ,簡易・迅速を尊ぶ取引の場においては,その「まぐろ問屋」の文字部分を業種,業態の表示と見て,後に続く「弥左ヱ門」の文字が商標の主要部を表したものと認識し,その「弥左ヱ門」の文字に自他商品及び役務の識別標識としての機能を見いだし,これより生ずる称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないと見るのが相当である。
してみれば,本願商標「まぐろ問屋弥左ヱ門」はその全体の構成文字全体より生ずる「マグロドンヤヤザエモン」の称呼のほか,「弥左ヱ門」の文字部分に相応する「ヤザエモン」の簡略した称呼をも生ずるものといわなければならない。
また,本願商標よりは,「マグロ卸商のヤザエモン」及び「ヤザエモン」の人名の観念をも生ずるものである。
他方,引用商標2は,後掲のとおりの構成中の「弥左衛門」の文字に相応して,「ヤザエモン」の称呼及び「ヤザエモン」の人名の観念をも生ずるものである。
してみれば,本願商標と引用商標2とは,外観上の差異を考慮してもなお,「ヤザエモン」の称呼及び「ヤザエモン」の人名の観念を共通にする類似する商標であり,かつ,本願商標の指定役務は,引用商標2の指定役務と同一のものである。
したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は,妥当であって,取り消すことはできない。
なお,請求人は,過去の登録例を挙げて,本願商標と引用商標とは,非類似である旨主張しているが,それらは,本件とは事案を異にするものである上に,出願商標と引用商標との類否判断は,両商標について個別具体的に行えば足り,過去の登録例の判断に拘束されることなく検討されるべきものであって,本件については,前記のとおり判断するのが相当であるから,請求人の主張は,採用できない。
よって,結論のとおり審決する。
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