Trademark Appeal Case
商標称呼の認定方法
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90192(T2006−90192/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4925168号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成17年3月2日に登録出願され、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成18年2月3日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第1818827号商標(以下「引用商標」という。)は、「ZEGNA」の欧文字を横書きしてなり、昭和45年10月27日に登録出願、第17類「被服、布製身回品」を指定商品として、同60年11月29日に設定登録され、その後、平成7年11月29日及び同17年11月29日の二回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同18年3月8日に指定商品を第25類「スーツ,ズボン,その他の洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,靴下,ショール,スカーフ,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,マフラー,耳覆い,帽子」とする書換登録がされているものである。
3 登録異議申立ての理由の要点
本件商標と引用商標とは、称呼上相紛らわしく類似するものであり、両者の指定商品も同一又は類似のものであるから、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。
4 当審の判断
本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は、別掲のとおりの構成からなるところ、一般に欧文字と片仮名文字を併記した構成の商標において、その片仮名文字が欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識できるときは、片仮名文字部分より生ずる称呼がその商標より生ずる自然の称呼と見るのが自然である。
そうすると、本件商標は、その構成に相応して、「ツェハ」の称呼を生ずるものと認められる。
他方、引用商標は、上記2のとおりの構成からなるところ、英和辞典、仏和辞典、伊和辞典等には見られない綴りであり、かかる場合には、我が国で最も普及している外国語である英語の発音に倣って称呼されるのが自然といえるから、その構成文字に相応して「ゼグナ」の称呼を生ずるものというべきである。
しかして、本件商標から生ずる「ツェハ」の称呼と引用商標から生ずる「ゼグナ」の称呼とは、相違する各音の音質の差、音構成の差により明らかに区別できるものである。
さらに、本件商標と引用商標とは、その構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものであり、また、いずれも親しまれた既成の観念を有する成語を表したものともいえないから、観念上両商標を比較すべくもない。
なお、申立人は、本件商標からは欧文字部分から英語読みに「ゼハ」の称呼が生じ、また、引用商標は欧米を中心に我が国を含む世界中で著名なイタリアンブランドであり、イタリア語読みに「ゼニャ」の称呼が生ずるものであり、両商標は称呼上類似するものである旨主張し、証拠を提出しているので、念のため、この点について検討する。
申立人の提出に係る証拠は、伊和辞典の写し1通とインターネットの英文「Wikipedia」の写し1葉のみであり、これを以て引用商標が「ゼニャ」と称呼されるイタリアンブランドとして、我が国において著名になっているものとは、到底認めることができない。
仮に、本件商標から「ゼハ」の称呼が生じ、かつ、引用商標から「ゼニャ」の称呼が生ずるとしても、「ゼハ」の称呼と「ゼニャ」の称呼とは、いずれも2音という短い構成において「ハ」と「ニャ」の音を異にするものであり、これらの音は異質の音であることから、その差異が称呼全体に及ぼす影響が大きく、それぞれを一連に称呼した場合であっても、全体の音感・音調が異なり、明瞭に区別することができるものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点から見ても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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