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Trademark Appeal Case

要部と称呼の類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90222(T2006−90222/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4928304号商標の登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4928304号商標(以下「本件商標」という。)は、「TOTALIA」と「トータリア」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成17年6月9日に登録出願、第3類「せっけん類,化粧品,香料類,歯磨き」を指定商品として、平成18年2月10日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立の理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する商標は、以下の(ア)ないし(カ)とおりである(これらを併せて、以下「引用商標」という。)。

(ア)登録第4149325号商標は、「COLGATE TOTAL」の文字を書してなり、平成4年1月23日に登録出願、第4類「歯磨き、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成10年5月29日に設定登録されたものである。

(イ)登録第4160347号商標は、次に示す構成からなり、平成4年11月17日に登録出願、第3類「水歯磨き、その他の歯磨き」を指定商品として、平成10年6月26日に設定登録されたものである。

(ウ)登録第4160348号商標は、次に示す構成からなり、平成5年1月26日に登録出願、第3類「水歯磨き、その他の歯磨き」を指定商品として、平成10年6月26日に設定登録されたものである。

(色彩は原本参照)

(エ)登録第4170111号商標は、次に示す構成からなり、平成6年10月27日に登録出願、第3類「水歯磨き,練り歯磨き,その他の歯磨き」を指定商品として、平成10年7月24日に設定登録されたものである。

(色彩は原本参照)

オ 登録第4201419号商標は、次に示す構成からなり、平成8年12月4日に登録出願、第3類「フッ素を配合してなる練り歯磨き」を指定商品として、平成10年10月16日に設定登録されたものである。

カ 登録第4416142号商標は、次に示す構成からなり、平成11年10月27日に登録出願、第3類「口内洗浄剤(医療用のものを除く。),その他の歯磨き」を指定商品として、平成12年9月8日に設定登録されたものである。

(色彩は原本参照)

(2)理由の要点

(ア)第3条第1項柱書について

本件商標の登録時の権利者であるカネボウ株式会社、現権利者であるカネボウホームプロダクツ株式会社とも、商品「歯磨き」についての事業を行っておらず、その計画もない。よって、3条1項柱書に違反して登録された。

(イ)第4条第1項第15号について

申立人は、世界最大級の歯磨きメーカーであって、その主力製品は商標「Colgate Total」(引用著名商標)に係る歯磨きである。当該歯磨きは、未だ、日本では販売されていないが日本の近隣諸国である中国、香港及び台湾では本件商標出願日前から販売されており、引用著名商標及びその要部である「TOTAL」の部分は、商品「歯磨き」について著名になっている。引用著名商標「COLGATE TOTAL」の「COLGATE」の部分は、申立人の著名なハウスマークであるから、引用著名商標の「TOTAL」の部分も要部をなすものである。

これに対して、本件商標は、「TOTALIA」の構成からなっており、「TOTAL」と「TOTALIA」を比較すると、需要者に最も強い印象を与える語頭部において、「TOTAL」の部分が共通するから、本件商標が商品「歯磨き」に使用された場合、当該商品が申立人の商品に係るものであると誤信させるおそれがあるのみならず、申立人との間にいわゆる親子会社や系列会社等の緊密な営業上の関係又は同一の表示による商品化事業を営むグループに属する関係にある営業主の業務に係る商品等であると誤信されるおそれがある。

(ウ) 第4条第1項第11号について

上述同様に、引用商標の「Total」の部分も要部をなすものであり、これと本件商標を比較すると、需要者に最も強い印象を与える語頭部において、外観上「TOTAL」の部分が共通しており、違いは語尾部の「IA」の有無のみである。また、称呼も「トータル」と「トータリア」と「トータ」の部分まで同一で、違いは語尾部の「ル」と「リア」のみであり、「ル」と「リ」はともにラ行音に属する曖昧音であるから、全体として称呼した場合には、両商標は類似するといえる。このように、本件商標は、引用商標と外観、称呼上類似しているため、商品「歯磨き」に使用された場合には、引用商標が著名であるとの取引の実情とも相俟って、商品の出所について混同を生じさせることは、明らかである。よって、本願商標は、引用商標に類似し、指定商品も抵触する。

3 当審の判断

(1)第3条第1項柱書について

当初の商標権者(カネボウ株式会社)は、本件商標の登録(査定)時において、申立人提出の証拠(甲1、3)によってみても、自己の業務に係る商品として「せっけん類、化粧品」等について取り扱っていたことを認め得るところであり、これに近接する歯磨きについての業務をも行う蓋然性、或いは、その意思があったとみるのが自然であり、これを否定し得る事由ないし確証はない。

(2)第4条第1項第11号について

本件商標は、「TOTALIA」と「トータリア」の文字からなり、その構成文字に相応して「トータリア」の称呼を生ずるものであり、特定の観念を生じさせることのないものである。

これに対して、引用商標構成中の「TOTAL」或いは「Total」の文字部分が独立しても自他商品の識別標識としての機能を果たし得るとしてみれば、当該文字からは「トータル」の称呼と「総計、合計」等の観念を生じるものである。

そこで、両商標から生じる「トータリア」と「トータル」の称呼を対比すると、前半「トータ」の音を共通にするとしても、後半における「ル」と「リア」の音の差異を有するものである。そして、その差異の各音自体はいずれも一音節として明瞭に発声、聴取されるものであり、かつ、両称呼の音数及び構成音の差異が比較的簡素な称呼及ぼす影響は大きく、全体としての音調、音感を著しく異にするものである。また、両者は観念において相互作用が働くものでもない。

加えて、本件商標の欧文字部分「TOTALIA」と引用商標における「TOTAL」或いは「Total」とを比較した場合でも、「TOTAL」に続く「IA」の綴りの有無は容易に識別されるものである。

そうすると、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれよりみても、判然と峻別されるものであり、互いに相紛れることはないということができ、他に、両商標を類似とすべき事由は見いだせない。

(3)第4条第1項第15号について

申立人提出の証拠によっては、本件商標の出願時において、引用商標の「TOTAL」或いは「Total」の文字(部分)が、歯磨きに係る需要者の間において広く認識されるに至っていたと認めることはできない。

そして、本件商標と引用商標とが非類似であって互いに相紛れるおそれがないことは、前記(2)で述べるとおりであり、殊更に両者を関連付けてみなければならないとする事由は見いだせない。

そうすると、本件商標と引用商標は、別異、別個の出所を表示するものとして印象されるというべきであり、本件商標の出願時において、当該商標をその指定商品に使用した場合、これに接する需要者が引用商標を想起、連想して、当該商品が申立人或いは同人と組織的又は経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品と誤信し、その出所について混同するおそれがあったということはできない。

(4)結語

以上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項柱書、同法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものとはいえないから、その登録は維持すべきものである。

よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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