Trademark Appeal Case
称呼類似と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90266(T2006−90266/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4936230号商標(以下「本件商標」という。)は、「PreciousBouquets」の欧文字と「プレシャスブーケ」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成17年4月5日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年3月10日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の2件の登録商標を引用している(以下、これらの商標をまとめて「引用商標」という。)。
(1)登録第1490307号商標は、「Precious」の欧文字と「プレシャス」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、昭和49年4月15日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同56年11月27日に設定登録され、その後、2回に亘り商標権存続期間の更新登録がされ、また、指定商品については、平成14年2月27日に指定商品の書換登録により、第3類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となっている。
(2)登録第4826930号商標は、「PRECIOUS」の欧文字を横書きしてなり、平成15年10月15日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年12月17日に設定登録されたものである。
3 登録異議の申立ての理由(要旨)
本件商標は、全体として、特定の意味合いを有する熟語を構成するものでないばかりでなく、後半部の「Bouquets/ブーケ」の文字は、化粧品やせっけん類を取り扱う業界においては、「フローラルブーケ(単一の花の香りを何種類か組み合わせて作られた調合香料)」の略称として、また、「フローラルブーケを原材料とするもの」であることを表すものとして広く一般に使用されている語であって、化粧品やせっけん類の品質、原材料を表示するにすぎないものと理解されるから、前半部の「Precious/プレシャス」の文字が自他商品の識別標識としての機能を果たし、これより生ずる称呼をもって取引される場合も決して少なくないというのが相当である。
そうとすれば、本件商標は、その構成中前半の「Precious/プレシャス」の文字部分に相応して、「プレシャス」の称呼をも生ずるというべきである。
してみれば、本件商標は、同じく「プレシャス」の称呼を生ずる引用商標とは、該称呼を共通にする類似の商標であり、かつ、両者の指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
4 当審の判断
本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、前半の「Precious/プレシャス」の各文字と後半の「Bouquets/ブーケ」の各文字とは外観上まとまりよく一体的に構成されており、これより生じると認められる「プレシャスブーケ」の称呼も格別冗長というべきものではなく、一気一連に称呼し得るものである。そして、「Precious(プレシャス)」の語は「高価な、貴重な」等の意味を表す形容詞として、また、「Bouquets(ブーケ)」の語は「花束」等の意味を表す名詞として、いずれの語も我が国において広く知られている英単語であるから、本件商標は、観念上も、全体として「高価な花束」の如き一つの意味合いを極めて自然に把握することのできるものである。
そして、たとえ、構成中の「Bouquets/ブーケ」の文字部分が「単一の花の香りを何種類か組み合わせて作られた調合香料」等を意味する場合があるとしても、上記した本件商標の構成からみれば、特定の商品又は商品の品質等を具体的に表示するものとして直ちに理解し得るものともいい難いところであるから、むしろ、本件商標は、その構成全体をもって不可分一体の商標を表したものと認識し把握されるとみるのが自然であり、「Precious/プレシャス」の文字部分のみが分離・抽出され、取引に供されることはないものとみるのが相当である。
そうとすれば、本件商標は、該構成文字全体に相応して「プレシャスブーケ」の称呼のみを生ずるものであって、単に「プレシャス」の称呼が生ずることはないものといわなければならない。
してみれば、本件商標から単に「プレシャス」の称呼をも生ずるものとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は見出せない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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