Trademark Appeal Case
複合商標の称呼認定
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年異議第92095号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | other |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4182682号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成4年6月24日に商標登録出願され、別紙に表示したとおりの構成よりなり、商品の区分第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成10年8月28日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立人(以下、「申立人」という。」)の異議理由
これに対し、申立人は、「ORGANICS」の欧文字を書してなり、第4類に属する商標登録原簿記載の通りの商品を指定商品として、平成3年12月13日に登録出願、同9年10月17日に設定登録されている登録第4070825号商標(以下、「引用A商標」という。)、及び「オーガニックス」の片仮名文字を書してなり、第4類に属する商標登録原簿記載の通りの商品を指定商品として、平成3年12月13日に商標登録出願、同9年10月17日に設定登録されている登録第4070826号商標(以下、「引用B商標」という。)を引用して、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するにもかかわらず違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである旨を主張しているものである。
3 当審の取消理由
当審では、申立人の登録異議申し立ての理由に基づき、商標権者に対して、本件商標は、上記引用A、B商標と類似し、かつ、その指定商品も同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する旨の取り消し理由を提示した。
4 当審の上記3の取り消し理由に対する商標権者の意見
「OGANICS/オーガニックス」は、▲1▼元来「有機肥料」を意味する語であるが、今や食品のみならず化粧品、せっけん類についてその品質を表示するにすぎない識別力のない語である▲2▼化粧品需要者の高まる自然志向にともなう自然化粧品の市場の拡大及び「オーガニック」食品・農産物の急速な広がりに鑑みれば、「オーガニック」なる言葉が化粧品に使用された場合には、野生又は有機栽培で育った天然成分のみで処方された化粧品であることを看取するに止まるものである。また、本件商標中の「ORGANICS」の文字部分は、化粧品について現在では識別力がないものであることに加えて、「Aubrey」の文字に比べ大きくかつ装飾的に配されていること、及びこれらの文字が2段に別れて配されていることからすれば、本件商標は「Aubrey」の部分から「オーブリー」の称呼が生じ、「ORGANICS」の部分からは何等の称呼も生じないものである旨主張し、乙第1号証から同第26号証までを提出している。
5 当審の判断
本件商標は、別紙に表示したとおり、一部の文字を図案化した「AUBREY」の欧文字の下に「ORGANICS」の欧文字を表してなるものであるところ、これらの両文字は態様を異にして表されているばかりでなく、常に一体不可分のものとして把握し称呼しなければならない特段の事情が存するものとも認め得ないところである。そして、構成中の「AUBREY」及び「ORGANICS」の各文字は、いずれも自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものと認められるものである。
そうとすれば、本件商標に接する取引者・需要者は、下段の「ORGANICS」の文字部分を捉え、これより生ずる「オーガニックス」の称呼をもって取引に当たる場合も決して少なくないものと言える。
したがって、本件商標よりは、「ORGANICS」の文字部分に相応して、単に「オーガニックス」の称呼をも生ずるものと言わなければならない。
一方、引用A、B商標は、「ORGANICS」及び「オーガニックス」の各文字を書してなるものであるから、これよりはいずれも「オーガニックス」の称呼を生ずるものというのが相当である。
してみれば、本件商標と引用A・B商標とは「オーガニックス」の称呼を同じくした類似の商標といえ、かつ、両者の指定商品は、その登録査定時に同一又は類似のものであった。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものといえるから、商標法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものとする。
なお、商標権者は、当審の取消理由に対して、「ORGANICS/オーガニックス」は、今や食品のみならず化粧品、せっけん類についてその品質を表示するにすぎない識別力のない語であるから、「オーガニック」なる言葉が化粧品に使用された場合には、野生又は有機栽培で育った天然成分のみで処方された化粧品であることを看取するに止まるものであり、かつ、「Aubrey」「ORGANICS」の文字が2段に別れて配されていることからすれば、本件商標は「Aubrey」の部分から「オーブリー」の称呼が生じ、「ORGANICS」の部分からは何等の称呼も生じないものである旨主張している。
しかしながら、仮に申立人が主張する如く「ORGANICS」の語が「有機物」を意味する「オーガニック」に通ずるものだとしても、我が国で、該「ORGANICS」の文字が、本件指定商品に関し商品の品質を表示するものとして普通に使用されているものとは認め難いところである。
よって、結論のとおり決定する。
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