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Trademark Appeal Case

化粧法の名称の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2005−90191(T2005−90191/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4832109号商標の指定商品中「化粧品,つけづめ,つけまつ毛」についての登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4832109号商標(以下「本件商標」という。)は、「スウィートメイク」の片仮名文字と「Sweetmake」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成16年4月23日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、平成17年1月14日に商標権の設定登録がされたものである。

2 登録異議申立の理由

本件商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、その登録は取り消されるべきものであるとして、登録異議申立人(以下「申立人」という。)が申し立てた理由は、要旨次のとおりである。

本件商標の指定商品を取扱う化粧品業界にあっては、その指定商品を用いた女性らしい愛らしい化粧法のことを「スウィートメイク」或いは「スイートメイク」と称しているとともに、本件商標の指定商品の使用の方法を消費者に説明するに際して、かかる語が広く使用されているものであるから、本件商標「スウィートメイク(Sweetmake)」は、これをその指定商品に使用するときは、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標である。

3 取消理由

当審において、平成18年3月31日付で商標権者に対し通知した本件商標の登録取消理由は、要旨次のとおりである。

申立人提出に係る化粧品を取扱う各企業のホームページ情報(甲第1号証)によれば、この種業界においては「スウィートメイク」の文字(語)が「女性らしい(フェミニン)、優しい」程のイメージを出すための化粧(メイク)を表すものして、各種化粧品の宣伝文句に各企業が普通に使用していることが認められる。してみると、「スウィートメイク」及びこれを英語表記した「Sweetmake」の文字とを普通に用いられる方法で表してなるにすぎない本件商標からは、上述の意味合いを想起させるものであり、はやりの一化粧方法と理解し印象するにとどまるから、これを化粧品はむろんのことこれと密接な関係にあるその他の指定商品に使用した場合、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標といわなければならない。したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第6号に違反してされたものであるとすべきである。

4 商標権者の意見

上記3の取消理由通知に対する平成18年5月23日付の商標権者の意見は、要旨次のとおりである。

(1)本件商標は、語頭の「S」を大文字にし、残りの8文字を小文字で一連に書した造語の「Sweetmake」とその読みの片仮名文字「スウィートメイク」を二段にまとまりよく配した造語商標であり、造語商標は何ら観念を生ずるものではない。取消理由の中で、本件商標の読み仮名部分について、種々述べているが、本件商標の造語についての使用例などの記述はない。

(2)また、YAHOO!検索で片仮名部分の「スウィートメイク」を検索してみたが、10件余りがヒットしたにすぎず、片仮名の「スウィートメイク」が一化粧法と一般に理解されるものとは到底思われない。それに加え、本件商標と同じ商品区分において、「セルフメイク」、「LINE MAKE/ラインメイク」、「パーティメイク/party make」及び「Fuwatto make/フワットメイク」などのような登録商標が存在しており、このような状況下において、本件商標に対し、上記条項を適用するには根拠が薄弱であるといわざるを得ない。

(3)以上のことより、本件商標は、商標法第3条第1項第6号には該当せず、自他商品識別機能を具備した一体不可分の商標として、登録が維持されるべきものと思料する。

5 当審の判断

本件商標は、上記1のとおりの構成からなるところ、上記3の取消理由のとおり、その指定商品中の「化粧品」及び化粧(メイク)に関し密接な関係にあるといえる「つけづめ,つけまつ毛」について使用するときは、一化粧方法と理解し印象するにとどまり、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものとすべきである。したがって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわなければならない。

そして、これを論難する上記4の商標権者の意見は、以下の理由により採用することができない。

(1)申立人の提出に係る甲第1号証及び甲第2号証によれば、化粧品を取扱う企業が一化粧方法を表す語として「スウィートメイク」或いは「スイートメイク」の片仮名文字を宣伝文句に普通に使用している状況にあるといえるところ、これよりして、化粧品に係る分野においてこの種の片仮名文字に接する需要者の一般的な注意力の程度等を考慮した場合には、該片仮名文字より「Sweetmake」の英語表記を直ちに想起し得る程度の知覚作用が働くというのが自然であり、両文字間には、相互・互換性を有するものとみて差し支えないものである。

そして、「スウィートメイク」及び「Sweetmake」の文字を普通に用いられる字体で二段に書してなる本件商標の構成文字自体が造語であることを必ずしも否定するものでない。しかし、かかる事情の下にあっては、何ら観念を生ずるものではないとはいい難く、むしろ、「女性らしさを化粧(メイク)する」程の意を表すものして定着しつつある語というべきである。

そうすると、本件商標は、これに接する需要者が化粧方法の一つを表したものとして理解し認識すること決して少なくない。

(2)また、YAHOO!検索では、本件商標の片仮名部分の「スウィートメイク」の検索結果が10件余りであることは商標権者の述べるとおりである。しかし、片仮名「スイートメイク」をもって、同じく、YAHOO!検索すれば、その検索結果は30件余りに広がるものであり、片仮名表記「スウィートメイク」に加えこれと略同一といえる片仮名表記「スイートメイク」も一化粧法として一般に理解される状況を窺うことができる。

そして、商標権者の述べるとおり、本件商標と同じ商品区分において、「メイク」、「MAKE」又は「make」の語と他の語との結合商標が登録商標として存在していることは認め得るとしても、それらの登録例は商標の具体的構成において本件商標とは事案を異にするものといわざるを得ず、また、本件にあってその登録商標の是非について論定し得るものでなく、かつ登録商標が商標法第3条第1項各号に該当するものであるかどうかの判断は、当該商標の構成態様とその指定商品とに基づいて個別具体的に判断されるべきものであるから、それらの登録例に拘束されるべき理由はないものといわなければならない。

(3)以上のとおり、本件商標は、その指定商品中「化粧品,つけづめ,つけまつ毛」については、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であり、商標法第3条第1項第6号の規定に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、その登録を取り消すべきである。

しかしながら、本件登録異議申立てに係る指定商品中、上記以外の商品について申立人は、本件商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとの具体的主張をしていないばかりか、これらに該当するとすべき事実について認定するに足りる証拠を何ら提出しておらず、必ずしも商品識別の機能を有しないものということはできないから、本件登録異議の申立にかかるその余の指定商品「せっけん類,香料類,歯磨き」については同法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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