sokuhyo弁理士法人WATT 監修

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結論

敗訴(請求棄却)

商標「陸上の乗物用の機械要素,乗物用盗難警報器,車いす,船舶並びにその部品及び附属品…」と「輸送機械器具、その部品及び附属品」の輪の図形商標の類否(第4条第1項第11号・第4条第1項第15号|審判異議2005−90452(T2005−90452/J7))

審判番号
異議2005−90452(T2005−90452/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「陸上の乗物用の機械要素,乗物用盗難警報器,車いす,船舶並びにその部品及び附属品…」引用商標「輸送機械器具、その部品及び附属品」
争点(論点)
輪の図形商標の類否
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第15号
指定商品・役務の区分
第12類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2005−90452(T2005−90452/J7)・異議)は、本件商標「陸上の乗物用の機械要素,乗物用盗難警報器,車いす,船舶並びにその部品及び附属品…」と引用商標「輸送機械器具、その部品及び附属品」について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第15号への該当性が争われた事例です。主な争点は「輪の図形商標の類否」です。指定商品・役務は第12類に属します。特許庁は「登録第4869291号商標の指定商品中、第12類「自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」についての商標登録を取り消す」と判断しました(登録維持)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4869291号商標の指定商品中、第12類「自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4869291号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおり構成よりなり、平成16年10月4日に登録出願、第12類「陸上の乗物用の機械要素,乗物用盗難警報器,車いす,船舶並びにその部品及び附属品,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,乳母車並びにその部品及び附属品,人力車並びにその部品及び附属品,そり並びにその部品及び附属品,手押し車並びにその部品及び附属品,荷車並びにその部品及び附属品,馬車並びにその部品及び附属品,リヤカー並びにその部品及び附属品」を指定商品として、同17年6月3日に設定登録されたものである。

第2 申立人の主張する取消理由

これに対し、本件登録異議申立人は(以下「申立人」という。)、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきものであると主張している。

第3 本件商標に対する取消理由

当合議体は、商標権者に対して、平成18年5月10日付で下記内容の取消理由を通知した。

記

(1)本件商標は、上記「第1」で記載したとおりである。

(2)申立人の引用する登録第1318548号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)に示すとおりの構成からなり、昭和50年2月13日に登録出願、第12類「輸送機械器具、その部品及び附属品」を指定商品として、同53年1月10日に設定登録されたものである。

(3)申立人の提出した証拠によれば、申立人の製造する自動車に使用された引用商標は、我が国において、遅くとも昭和60年代初頭には既に申立人の著名な商標となっていた旨認定(昭和60年代初頭の出願に対する商標登録異議事件の異議決定)されていたことが認められる(甲第6号証ないし同第11号証)。

さらに、その後も、本件商標の出願までの間に、引用商標を使用した自動車について、平成8年11月20日付け朝日新聞をはじめ新聞、雑誌に継続的に広告が掲載され、当該広告に掲載された商品(自動車)現物の写真には、そのフロントグリル及び後部に引用商標が付されていること(甲第13号証の1ないし同第14号証の8)、テレビで全国的にCMが流されたこと(甲第12号証)、また、引用商標を使用した同商品のカタログが継続して作成されたこと(甲第15号証の1ないし同5)、平成11年12月に開催された大阪モーターショー(第1回)から申立人の商品が隔年毎に開催される同モーターショーに連続して出展されたこと(甲第16号証の1ないし同3)が認められる。

以上によれば、引用商標は、本件商標の出願前には既に、申立人の商標として自動車の需要者間に広く認識されるに至っていたものと認めることができる。

(4)次に、本件商標と引用商標についてみると、本件商標と引用商標とは、別掲(1)及び(2)のとおり、ともに、同じ大きさの黒塗りの輪を横に並べた構成であるところ、その輪の数が5個と4個である点、重ねているのと嵌め合わせている点、やや上部に湾曲しているか否かの点で差異が認められる。

しかしながら、自動車等に付される商標は、フロントグリルやリヤボンネットに付されることが多いことは顕著な事実であり、その付される場所が通常は曲面をなすことが多いから、上記湾曲の有無の差異は微差となり、また、時と所を異にして観察すれば、数の違いや重なりの差異等上記差異は、全体から受ける印象に与える影響において微差というのが相当である。

してみると、両商標は、同じ大きさの黒塗りの輪を一部で重なるように繋ぎ横に並べたその基本的な構図を共通にするものであり、両者は、構成の軌を一にするというのが相当であって、両商標は、類似の程度が高い商標と判断されるものである。

そして、本件商標の指定商品中「自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」は、引用商標を使用する商品「自動車」と同一又は類似の商品か、用途、製造者等において極めて関連性の高い商品であり、また、その需要者を共通にするといえるものである。

(5)しかして、引用商標の周知性の程度、本件商標と引用商標間の類似の程度、使用される商品間の関連性の程度及び需要者の共通性等を勘案すれば、本件商標の出願時において、本件商標を指定商品中「自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」に使用すれば、需要者が引用商標を想起し連想して、当該商品を申立人あるいは同人と経済的又は組織的に関係を有する者の業務に係るものと誤信し、その出所について混同するおそれがあったと判断するのが相当である。

したがって、本件商標は、上記指定商品について、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

第4 当審の判断

当合議体は、上記「第3」の取消理由の通知について、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。

そして、上記「第3」の取消理由は妥当なものと認められるので、本件商標登録は、その指定商品中「自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」については、商標法第4条第1項第15号に該当する。

その他、申立人主張の商標法第4条第1項第11号については、その理由が認められない。

したがって、本件商標の登録は、その指定商品中「自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」について、商標法第4条第1項第15号に該当するので、商標法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものとし、その余の指定商品については、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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