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Trademark Appeal Case

地名と商品名の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−10918(T2005−10918/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「NANIWA GYOZA」の文字を標準文字で書してなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年7月2日に登録出願されたものであるが、指定商品については、当審における同17年8月19日付け提出の手続補正書において、第30類「ぎょうざ」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶理由

原査定は、「本願商標は、「NANIWA GYOZA」の欧文字を横書きしてなるところ、「NANIWA」の文字部分は、「大阪市及びその付近の古称」を表す「浪花」の字音を、「GYOZA」の文字部分は、「小麦粉をこねて薄く伸ばした皮に挽肉・野菜を包んで焼き、または茹で、あるいは蒸したもの」を表す「餃子」の字音を連綴したものと認められ、指定商品との関係において、これよりは、「大阪市及びその付近の餃子」程度の意味合いを理解、認識させるものであるから、これを本願指定商品中、「前記に照応する商品」に使用するときは、単に、商品の品質、産地、販売地を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における審尋

当審において、請求人(出願人)に対し、「審判請求書の記載を徴するに、請求人(出願人)は、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するという拒絶の理由は解消したものと解しているようであるが、原審における拒絶査定においても「出願人は、意見書において種々述べているが、本願商標は、前の拒絶の理由で開示したように、商品の品質を表したものと認める。」と記載されていることからも明らかなように、未だ、この拒絶の理由は解消されていないものである。」旨通知し、意見を求めるとともに、当審における証拠調べの結果、「食品業界、飲食店業界においては、近時、地域の特色を生かした、いわゆる「ご当地グルメ」と称される商品が販売、提供等される実情にあり、「ぎょうざ」に関しても、「ご当地餃子」と称される地域色豊かなさまざまなぎょうざが販売、提供等されていて、大阪においても例外でなく、「ご当地餃子」が存在すると想起し印象づけられるものといえる。また、「大阪市およびその付近の古称」を理解させる「NANIWA」にあっても同様に理解されるというのが相当である。」として、それを裏付けるような以下の(1)ないし(5)の事実を通知した。

(1)「danchu 2003年7月号」(プレジデント社発行)の「特集「餃子」は最強!」の見出しのもと、「長野のスパイシー、静岡の薄皮自慢、大分のどんこ椎茸入り......味も形も多彩。「ご当地餃子」取り寄せ」との記載がある。

(2)「餃子 スパイスを使えば餃子が変わる」との見出しのもと、「宇都宮に限らず日本中には地域色豊かなさまざまな餃子があります。北海道や東北などの寒い地方では、皮の厚いもっちりとした餃子が多く、関西や九州では薄手の皮を使った小振りな一口サイズの餃子が主流。ツケダレもさまざまで、酢醤油のほか、味噌ダレやソースを使う地域もあります。」「宮城県の「カキ餃子」、茨城県の「納豆餃子」など日本全国のご当地餃子を参考にして、アイデア餃子に挑戦。」との記載(http://www.h-spice.jp/teiban/0604/index.html)。

(3)「日本列島餃子の旅」の見出しのもと、「日本で“餃子”といえば、大人気の料理。全国においしい餃子のお店がたくさんあります。その餃子の特徴は、実にさまざま。その土地ならではの工夫がされた餃子を、日本の北から南へと順に紹介していきましょう。」「大阪 大阪で大人気の「一口餃子」。大阪で初めて餃子を作った女性の手がとても小さかったため、小さな一口餃子が誕生したといわれています。」との記載(http://www.ryushobo.com/izumi/vol3/index.htm)。

(4)「ご当地餃子とは?」の見出しのもと、「大阪・京都 花街・大阪にふさわしい、小粋な“ひとくち餃子”が名物でござる。当初は普通の大きさの餃子が中心だったでござるが、昭和30年前後に、『天平』というお店が小ぶりな“ひとくち餃子”をメニューに出したのをきっかけに爆発的に広まっていき、今では大阪餃子の代名詞にまでなったでござる。 安くて美味いだけでなく、一個でも多くという得した気分になれるところが大阪人気質に合致し、支持を得たといわれているでござるよ。」との記載(http://www.teamnamja.com/tenku/museum/rekishi/nyumon/index.html)。

(5)「「ヘルシー」と「おいしい」追求 大阪市西区西本町 「浪花餃子庵 包包」」の見出しのもと、「◆ おすすめは味噌ダレに酢醤油と魚油をミックスしたタレ ◆・・・ここの餃子は「神戸生まれの大阪育ち」。キャベツ、玉ネギ、ニラなどが入った餡を、うるち米をブレンドした薄い皮で包み、ゴマ油でパリッと焼いた大阪風の羽根つき一口餃子。それを神戸風の味噌ダレで食べさせる。・・・ ▲ 大阪風の羽根つき餃子を神戸風の味噌ダレでいただけば体も心も大満足」との記載(http://www.sponichi.co.jp/osaka/ser1/gourmet/gourmet041216.html)及び「大阪府 浪花の味噌ダレ一口餃子 浪花餃子庵 包包 西本町店 」の見出しのもと、「大阪の一口餃子を神戸風に味噌ダレで食べる浪花の新名物。皮はパリッと餡はジューシー、八丁味噌ベースのタレと相性もバツグン!」との記載(http://itp.ne.jp/contents/otoriyose/kansai/kns0643913358.html)。

4 当審の判断

請求人(出願人)は、上記審尋に対して、所定の期間内に何ら応答するところがない。

そして、上述したご当地餃子の取引実情等によれば、「大阪市およびその付近の古称」を容易に理解させる「NANIWA」の文字と「餃子」の字音を欧文字表記した「GYOZA」の文字よりなる本願商標からは、「大阪地方の特色を生かした、その土地特有のぎょうざ」の如き意味合いが容易に認識されるというべきである。

してみれば、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者等は、「大阪地方の特色を生かした、その土地特有のぎょうざ」程の意味合いを理解するにとどまるものであるから、本願商標は、単に商品の品質を表示するにすぎず、自他商品の識別標識としては機能しないというのが相当である。

したがって、前記認定と同趣旨で、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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