Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−17074(T2005−17074/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「吟」の文字を標準文字で書してなり、第30類「茶」を指定商品として、平成16年11月18日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第4769526号商標(以下「引用商標」という。)は、「ぎん茶」の文字を横書きしてなり、平成14年7月12日に登録出願、第30類「茶」を指定商品として、同16年5月14日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり、「吟」の文字からなるものであり、該文字に相応して、「ギン」の称呼及び「うたうこと」の観念を生ずるものである。
他方、引用商標は、上記2のとおり、「ぎん茶」の文字からなるところ、全体として熟語的な意味合いを生ずるものともいえないものであり、これが常に一体不可分のものとしてのみ理解されるとする格別の理由は見出し難いものである。
そして、その構成中、後半の「茶」の文字部分は、本願の指定商品との関係においては、商品の普通名称を表示するものと理解させるに止まるものであるから、本願商標をその指定商品に使用した場合には、これに接する取引者、需要者は、後半の「茶」の文字部分が、商品の普通名称を表示する語と認識、把握し、自他商品の識別標識としての機能を果たすのは、前半の「ぎん」の文字部分にあるものと理解するとするのを相当とする。
ところで、簡易迅速を旨とする商品取引の場にあって、取引者、需要者は、その商品に付された商標の商品識別の機能を有する部分を適宜抽出し、その称呼を簡略化して取引に資する場合があることは経験上明らかなところであるから、本願商標は、該「ぎん」の文字部分より、単に「ギン」と略称して取引される場合も少なくなく、また、該文字部分からは、特定の観念を生じないものである。
してみれば、引用商標は、その構成文字全体に相応して「ギンチャ」の称呼のほか、「ぎん」の文字部分に相応して「ギン」の称呼をも生ずるものといわなければならない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において相違し、観念上は比較することができないものであるとしても、「ギン」の称呼を共通にする類似の商標といわなければならず、かつ、本願商標と引用商標の指定商品は同一のものと認められる。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
なお、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標の登録適格性を主張しているが、それらの事例は商標の具体的構成において本願商標とは事案を異にするものであり、該事例をもって本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切ではないから、請求人の主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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