結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2006−30174(T2006−30174/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4459355号商標(以下「本件商標」という。)は、「Smartline」の文字を標準文字で書してなり、平成11年10月7日に登録出願、第9類「測定機械器具,配電用または制御用の機械器具,検出器,電気通信機械器具,火災報知機,煙感知器,盗難警報器,防犯用赤外線式侵入者検知装置,自動改札装置,電動式扉自動開閉装置」を指定商品として、同13年3月16日に設定登録されたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証の1及び2を提出した。
本件商標は、その指定商品中、「測定機械器具,配電用または制御用の機械器具,検出器,電気通信機械器具」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取消されるべきものである。
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証及び乙第2号証(「現場第一のスマート電磁流量計 MagneW3000FLEX」(以下「乙第2号証の1」という。)、「圧力センサ Bravolight―ブラボーライト―」(以下「乙第2号証の2」という。)、「DSTJ3000Ace スマート差圧 圧力発信器」(以下「乙第2号証の3」という。)、「MagneW3000Hyper 充填機用電磁流量計」(以下「乙第2号証の4」という。)及び「スマート温度発信器―サーモネクス―Thermonex」(以下「乙第2号証の5」という。)(以下、枝番のすべてを引用するときは、枝番を省略する。))を提出した。
(1)被請求人は、「食品業界向け 販売促進用資料」のチラシ(乙第1号証)及び「各製品のイメージカタログ」(乙第2号証)に示すように、本件商標を、請求人が取消対象としている「測定機械器具,配電用または制御用の機械器具,検出器,電気通信機械器具」中、少なくとも「測定機械器具、配電用または制御用の機械器具、電気通信機械器具」に使用している。
本件商標は、プラントや工場等に設置される被請求人のフィールド機器、サニタリ機器等の総括的な名称として永年使用しているものである。
まず、乙第1号証は、被請求人が食品業界の顧客向けに作成した販売促進用の資料であるが、本件商標は左上に「スマートラインに最適」と片仮名表現をもって使用されている。その下には「Smartline(スマートライン)」の主力製品の一部である、電磁流量計や圧力センサ、発信器等が示されていることからも、「Smartline(スマートライン)」がこれらの製品に関する名称であることは容易に推測できるものと考える。
次に、乙第2号証として、乙第1号証にある各製品の内容を具体的に示すためイメージカタログを提出する。これらより、温度発信器には温度計が、電磁流量計には流量計、圧力センサには圧力計、発信器には圧力・液面計といった測定機械器具が含まれていること、それぞれはセンサにより自動で調節・制御を行う機械器具であること、及び、通信によって、遠隔から測定の調節・制御が可能な遠隔測定制御機械器具であることが、記載の内容から明らかである。
最後に、使用の時期については、乙第1号証右下に「改訂:2005年7月」と示されていることから、本件審判請求の登録以前より使用されていることが事実である。
(2)被請求人は、各種の測定機械器具である個別商品または包装に本件商標を貼付する証拠は提出しないが、本来、商標法にいう商標の使用は商品又は包装に付する行為に限られるわけではないはずである。
被請求人が主張する使用の態様は別のものである。すなわち被請求人は、本件商標を使用する器具を一般的なユーザではなく、いわゆる計測システムにかかる測定機械器具の取引業者に向けて販売しており、また本件商標は、これらのシステム商品の仕様を示す商標として使用されることが重要であったこと、システム商品の商標として使用されることが多いために個別の商品やその包装等に本件商標を使用する必要性が低かったこと、及び実際に機器に刻印等をしていたとしても通常は取引者が注意を向ける対象ではない当業界での取引の情況があることである。
したがって、商品に関する広告、チラシ等の取引書類に標章を付して展示し、又は頒布する行為のみでも、本件商標の使用として認められるべきである。
(3)以上のことから、本件商標は日本国内において、本件審判請求の登録前3年以内において、当該指定商品について使用されているものである。
本件商標は、前記のとおり「Smartline」の文字よりなるところ、被請求人は、乙第1号証「食品業界向け販売促進用資料」のチラシ及び乙第2号証「各製品のイメージカタログ」を提出し、本件商標を、少なくとも「測定機械器具、配電用または制御用の機械器具、電気通信機械器具」に使用している旨主張している。
そこで、被請求人の提出に係る前記証拠についてみるに、乙第1号証の「食品業界向け販売促進用資料」のチラシによれば、商品「電磁流量計」等(以下「使用商品」という。)が紹介されており、使用商品は、請求に係る指定商品中の「測定機械器具」の範疇に属する商品と認められる。
しかしながら、乙第1号証のチラシの左上に「山武のフィールド機器 サニタリ機器のご紹介です!」という文字と共に「スマートラインに最適」の文字が表示されているが、「スマートラインに最適」の文字部分は、同じ書体、同じ大きさで一体的に表されており、その全体より生ずる意味合いも、同チラシに掲載されているサニタリ形電磁流量計、圧力センサ、サニタリ・フランジ形発信器などの機器がスマートラインに最適なものである旨を記述した一体不可分の構成よりなるものといわなければならず、「スマートライン」の文字部分のみで自他商品の識別標識としての機能を果たすものとは認めることができない。
してみれば、「スマートラインに最適」の文字は、商標として認識されることを前提としてみても、本件商標である「Smartline」と社会通念上同一のものということはできない。
また、乙第2号証は、各種商品が掲載されたカタログであるところ、これらには、「現場第一のスマート電磁流量計」(乙第2号証の1)、「スマート差圧 圧力発信器」(乙第2号証の3)、「アナログ計器からスマート機器への更新」(乙第2号証の3 14頁)、「スマート機器からフィールドバスへのアップグレード」(乙第2号証の3 14頁)などの文字が見受けられるものの、本件商標と構成文字を同一にする「Smartline」の文字、あるいは本件商標と社会通念上同一と認め得る商標は見当たらない。
さらに、被請求人は、本件商標を請求に係る指定商品に使用していたことについて、前記乙第1号証及び乙第2号証のほか、立証していない。
してみれば、被請求人が提出した証拠によっては、本件商標がその請求に係る指定商品について、被請求人により使用されていたことを認めることができないものであるから、本件商標は、被請求人により、継続して本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品について使用されていなかったものといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その指定商品中「結論掲記の指定商品」について取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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