Trademark Appeal Case
「プレス」と「プラス」の称呼類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−17377(T2005−17377/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「モバイルプレス」及び「モバプレ」の片仮名文字を二段に書してなり、第16類、第38類及び第42類の願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成16年11月24日に登録出願されたものである。そして、指定商品及び指定役務については、同17年9月9日付け手続補正書により、第38類「電気通信(放送を除く。),放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」及び第42類「気象情報の提供,建築物の設計,測量,地質の調査,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,機械器具に関する試験又は研究,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,社会保険に関する手続の代理,計測器の貸与,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,理化学機械器具の貸与,製図用具の貸与」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、本願商標は、以下の(イ)及び(ロ)に該当する旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(イ)商標法第4条第1項第10号
本願商標は、東京都品川区上大崎3−1−1JR東急目黒ビル所在の株式会社技術評論社が商品「雑誌」について使用し、本願商標の登録出願前より取引者、需要者間に広く認識されている商標「MobilePRESS」と類似であり、かつ、前記商品と同一又は類似の商品に使用するものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第10号に該当する。
(ロ)商標法第4条第1項第11号
本願商標は、以下の(1)ないし(3)に示す登録商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品又は指定役務と同一又は類似の商品又は役務について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(1)登録第4235928号商標(以下「引用商標1」という。)は、「MobilePlus」及び「モバイルプラス」の文字を二段に書してなり、平成9年8月21日登録出願、第35類「広告,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,文書又は磁気テープのファイリング,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作の人材派遣,書類の複製,タイプライター・複写機及びワードプロセッサの貸与」、第38類「電子計算機端末による通信,ファクシミリによる通信,衛星テレビジョン放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」及び第42類「電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与,電子計算機を用いて行う情報処理,電子計算機及び電子計算機用プログラムに関する情報の提供,電子計算機及び電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守に関する助言,電子計算機を使用する各種情報処理システムの設計・作成又は保守,電子計算機を使用する各種情報処理システムの設計・作成又は保守に関する助言,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするための高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするための高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明に関する情報の提供,電子計算機端末による通信を用いて行う電子計算機処理における電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)及び電子計算機用プログラムの遠隔監視処理,電子計算機情報網の設計・作成又は保守,電子計算機情報網の運用に関する調査・分析又は助言,オフセット印刷,グラビア印刷,スクリーン印刷,石版印刷,凸版印刷」を指定役務として、同11年1月29日に設定登録されたものである。
(2)登録第4557773号商標(以下「引用商標2」という。)は、標準文字で「モバイルPLUS」の文字を書してなり、平成12年10月30日登録出願、第9類「測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,火災報知機,盗難警報器,磁心,抵抗線,電極,金銭登録機」を指定商品として、同14年4月5日に設定登録されたものである。
(3)登録第4589996号商標(以下「引用商標3」という。)は、「mobileplus」及び「モバイルプラス」の文字を二段に書してなり、平成13年6月4日登録出願、第39類「鉄道による輸送,車両による輸送,道路情報の提供,自動車の運転の代行,船舶による輸送,航空機による輸送,貨物のこん包,貨物の積込み及び荷揚げ,貨物の輸送の媒介,引越の代行,船舶の貸与・売買又は運航の委託の媒介,船舶の引揚げ,水先案内,主催旅行の実施,旅行者の案内,旅行に関する契約(宿泊に関するものを除く。)の代理・媒介又は取次ぎ,寄託を受けた物品の倉庫における保管,他人の携帯品の一時預かり,ガスの供給,電気の供給,水の供給,熱の供給,係留施設の提供,倉庫の提供,駐車場の提供,飛行場の提供,有料道路の提供,駐車場の管理,車いすの貸与,軽車輌の貸与,航空機の貸与,コンテナの貸与,パレットの貸与,自動車の貸与,船舶の貸与,包装用機械器具の貸与,機械式駐車装置の貸与,金庫の貸与,冷凍冷蔵庫の貸与,冷蔵庫の貸与」及び第42類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,美容,理容,入浴施設の提供,写真の撮影,気象情報の提供,求人情報の提供,ファッション情報の提供,新聞・雑誌記事情報の提供,書籍の内容に関する情報の提供,結婚又は交際を希望する者への異性の紹介,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供」を指定役務として、同14年7月26日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
(イ)商標法第4条第1項第10号について
本願商標は、その指定商品及び指定役務について、前記1のとおり補正され、「雑誌」を含む第16類に属する商品はすべて削除された。その結果、本願商標についての前記2(イ)の拒絶の理由は解消したものと認められる。
(ロ)商標法第4条第1項第11号について
まず、引用商標2との類否について検討する。
本願商標は、その指定商品及び指定役務について、前記1のとおり補正され、引用商標2の指定商品と同一又は類似の商品はすべて削除された。その結果、本願商標と引用商標2とは、商標の類否について論ずるまでもなく、指定商品及び指定役務において抵触しないものとなった。
次に、引用商標1及び3(以下、「引用各商標」という。)との類否について検討する。
本願商標は、上記1のとおりの構成よりなるものであるから、その構成文字に相応して「モバイルプレス」及び「モバプレ」の称呼を生ずるというのが相当である。
一方、引用各商標は、それぞれ、上記2のとおりの構成よりなるものであるところ、その構成文字に相応して、いずれも「モバイルプラス」の称呼を生ずるというのが相当である。
そこで、本願商標より生ずる「モバイルプレス」の称呼と、引用各商標より生ずる「モバイルプラス」の称呼とを比較するに、両称呼は、ともに7音構成よりなり、称呼における識別上重要な要素を占める語頭の「モ」の音を含めた6音を共通にし、第6音目の「レ」と「ラ」の音に差異を有するのみである。
そして、該差異音は、ともに「ラ」の同行音で子音「r」を共通にするものであり、かつ、その母音「e」と「a」は発音の方法が近似の関係にあるため、その音の差が称呼全体に及ぼす影響は大きいものということはできず、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語感、語調が似たものとなり、彼此聞き誤るおそれがあるものといわなければならない。
なお、請求人は、本願商標及び引用商標3の指定役務には「インターネット・電子計算機端末および携帯電話・モバイル端末を利用した気象情報の提供」、「インターネット・電子計算機端末および携帯電話・モバイル端末を利用した地震情報・津波情報の提供」が含まれており、引用商標1の指定役務にも「モバイル機器による広告及び広告の代理」が含まれていることから、本願商標及び引用各商標の「モバイル」の部分には識別力はなく、識別力がある要部は、それぞれ「プレス」、「プラス」の部分であると主張している。
しかしながら、本願商標の指定役務は、前記1のとおりであるところ、請求人の主張は、そのごく一部の役務における「Mobile」、「モバイル」の文字の識別力の有無を前提としたものであるから、これを採用することはできない。
してみれば、本願商標と引用各商標とは、その外観及び観念において相違する点があるとしても、称呼において相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。そして、本願商標の指定役務は、引用各商標の指定役務とそれぞれ、同一又は類似するものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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