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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第11号「称呼の類似性と要部抽出」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2004−65060(T2004−65060/J1)|請求不成立)

審判番号
不服2004−65060(T2004−65060/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「BIC」
争点(論点)
称呼の類似性と要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2004−65060(T2004−65060/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「BIC」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性と要部抽出」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、後掲(1)に示すとおりの構成よりなり、第16類「Writing articles and their parts,pencils,felt−tip pens,propelling pencils,pens,ballpoint pens,fountain pens.」を指定商品として、2002年12月19日にFranceにおいてした商標登録出願に基づいて、パリ条約第4条による優先権を主張し、2003年(平成15年)5月19日を国際登録の日とするものである。

2 原査定の引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして引用した登録第447071号商標(以下「引用商標1」という。)は、「BIC」の文字を書してなり、昭和28年8月7日登録出願、第51類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同29年6月28日に設定登録され、その後、同51年3月4日、同59年12月14日、平成6年11月29日及び同16年7月6日の4回にわたって、商標権存続期間の更新登録がなされたものである。そして、その指定商品は、平成18年1月4日に指定商品の書換登録がなされた結果、第16類「筆記用具」となっているものである。

同じく、登録第1197301号商標(以下「引用商標2」という。)は、後掲(2)に示すとおりの構成よりなり、昭和47年2月14日登録出願、第25類「紙類、文房具類」を指定商品として、同51年4月26日に設定登録され、その後、同61年9月18日、平成8年10月30日及び同18年5月23日の3回にわたって、商標権存続期間の更新登録がなされたものである。

同じく、登録第4220662号商標(以下「引用商標3」という。)は、「ビック」の文字を書してなり、平成8年8月30日登録出願、第16類「文房具(「昆虫採集用具」を除く。)」を指定商品として、同10年12月11日に設定登録されたものである。

同じく、登録第4546439号商標(以下「引用商標4」という。)は、「BIC」の文字(標準文字による商標)を書してなり、平成13年4月23日登録出願、第16類「修正用テープ,修正液,修正ペン,その他の文房具類」を指定商品として、同14年2月22日に設定登録されたものである。

同じく、登録第1447128号商標(以下「引用商標5」という。)は、後掲(3)に示すとおりの構成よりなり、昭和47年1月20日登録出願、第25類「文房具類」を指定商品として、同55年12月25日に設定登録され、平成3年5月29日及び同12年11月28日の2回にわたって、商標権存続期間の更新登録がなされたものである。そして、その指定商品は、平成13年6月20日に指定商品の書換登録がなされた結果、第16類「文房具類(「昆虫採集用具」を除く。)」となっているものである。

3 当審の判断

本願商標は、後掲(1)に示したとおり、背景に1本のペンと思しき図形を斜めに描き、頭部に相当する部分に白色円図形を内包する黒色円図形を配してなる極めて特徴的な人物様の図形、四角形状の輪郭図形内に太字で表された「BiC」の文字及び曲線による下線を有する「ATLANTIS」の文字よりなるところ、当該人物様の図形部分、「BiC」の文字部分及び「ATLANTIS」の文字部分は、その構成上、視覚的にそれぞれ分離して看取されるものであり、これらを常に一体不可分のものとして把握しなければならない格別の事情も見いだせないものである。

また、「BiC」の文字が、特定の意味合いを想起させることのない造語であると認められるのに対して、「ATLANTIS」の文字は、「ジブラルタルの西方の大西洋にあったという伝説の大陸」の意味を有するものと認められるから、これらの文字を結合しても、全体として特定の熟語的意味合いは看取し得ないものである。

そうとすると、本願商標に接する取引者、需要者は、前記のように極めて特徴的な人物様の図形部分や輪郭に囲まれ太字で表された「BiC」の文字部分に注意をひかれ、当該図形部分又は当該文字部分のみをもって取引に当たる場合も決して少なくないと見るのが相当である。

してみれば、本願商標からは、その構成中の文字部分全体に相応する「ビックアトランティス」の称呼を生ずるほか、独立して商品の識別標識の機能を果たし得る「BiC」の文字部分に相応して、「ビック」の称呼をも生ずるものである。

他方、引用商標1、引用商標3及び引用商標4は、それぞれ「BIC」又は「ビック」の文字からなるところ、いずれも直ちに特定の意味合いを想起させることのない造語よりなるものと認められるから、それぞれの構成文字に相応して、「ビック」の称呼を生ずるものである。

また、引用商標2は、後掲(2)に示したとおり、背景に1本のペンと思しき図形を斜めに描き、頭部に相当する部分に白色円図形を内包する黒色円図形を配してなる極めて特徴的な人物様の図形及び四角形状の輪郭図形内に太字で表された「BiC」の文字からなるものであるところ、これは、本願商標の構成中の前記人物様の図形部分及び「BiC」の文字部分と同一であると認められるものである。

さらに、引用商標5は、後掲(3)に示したとおり、背景に1本のペンと思しき図形を斜めに描き、頭部に相当する部分に白色円図形を内包する黒色円図形を配してなる極めて特徴的な人物様の図形からなるものであるところ、これは、本願商標の構成中の前記人物様の図形部分と同一であると認められるものである。

そこで、本願商標と引用商標1ないし引用商標5(「以下「引用各商標」という。)との類否について検討するに、本願商標と引用商標1、引用商標3及び引用商標4とは、前記のとおり、共に「ビック」の称呼を生ずるものであるから、各々、称呼において類似する商標である。

また、前記のとおり、本願商標と引用商標2とは、その図形部分及び「BiC」の文字部分を、本願商標と引用商標5とは、その図形部分を、それぞれ同一とするものであるから、前者にあっては外観及び称呼において類似する商標であり、後者にあっては、外観において類似する商標である。

したがって、本願商標と引用各商標とは、各々、相紛れるおそれのある類似する商標であり、かつ、本願商標の指定商品と同一又は類似する商品が引用各商標の指定商品中に含まれていることは明らかであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。

なお、請求人は、引用各商標の商標権者は、本願出願人(請求人)の100パーセント子会社であるから、実質的同一人であり、出所の混同は生ぜず、他人には該当しない旨述べているが、同法第4条第1項第11号にいう「他人」に該当するかどうかは、商標登録原簿の記載に基づいて判断されるものであり、引用各商標の商標権者は、アメリカ合衆国コネチカット州ミルフォード ビック ドライブ500所在の「ビック コーポレーション」であり、本願出願人とは、名称も住所も相違することから、引用各商標の商標権者は、同法第4条第1項第11号にいう「他人」に該当するものであるといわざるを得ない。

よって、結論のとおり審決する。

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