1 本願商標
本願商標は,「QUADRO」の欧文字を書してなり,第8類,第16類及び第21類に属する商品を指定商品として,2002年5月16日に欧州共同体商標意匠庁においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,2002年(平成14年)10月24日に国際登録されたものである。
そして,指定商品については,平成15年8月15日付けの手続補正書により,第8類「Spoons,forks(cutlery),can openers(non−electric);cheese slicers(non−electric).」及び第21類「Containers for household or kitchen use(except in precious metal);cooking pots;tableware(except in precious metal);especially baking tins,baking trays and cake moulds,cake grills(cooking utensils),sieves;baking utensils,namely dough and pastry spatula,cake decorators,spraying bags,cream syringes,cake rings,cake brushes,devices for decorating cakes and tarts.」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は,「本願商標は,形状の一つである『正方形』を意味するイタリア語『QUADRO』の文字を通常に用いられる方法で書してなるものであるから,これをその指定商品中の四角形の商品に使用しても,単に商品の品質・形状を表示するに過ぎないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記商品以外の商品に使用するときは,商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので,商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は,前記のとおり,「QUADRO」の欧文字を書してなるところ,その「QUADRO」の文字が,「正方形」等の意味を有するイタリア語であって,該文字からなる本願商標が,原審説示の意味合いを暗示させるものであるとしても,これが,直ちに特定の意味合いをもって親しまれ,あるいは,特定の商品の品質,形状等を具体的に表示するものとして一般に理解されているとは認め難いところである。
また,当審において職権をもって調査するも,本願の指定商品を取り扱う業界において,該文字が商品の品質,形状等を表示するものとして,取引上普通に使用されていると認めるに足りる資料を発見することもできなかった。
してみれば,本願商標は,これをその指定商品に使用しても,自他商品の識別標識としての機能を十分果し得るものであり,また,商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないものといわなければならない。
したがって,本願商標が,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして,本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。