1 本願商標
本願商標は,後掲のとおりの構成よりなり,第16類「Special papers and cardboards for drawing,watercolour and oil painting and other types of artistic use.」を指定商品として,2004年(平成16年)6月10日を事後指定の日とするものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は,「本願商標は,イタリアのベネチア派の画家として知られている『Tintoretto』(1518〜1594)の名とその肖像を表したものと認められるものであるから,これを,出願人が,自己の商標として採択・使用することは,公の秩序を害するものであり,穏当ではない。したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第7号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は,後掲のとおり二重枠の円形の内側に「TInTORETTO」の欧文字と,欧文字の「V」と「C」とを組み合わせたモノグラムとを書して,その円形の中央に,円で囲まれた男性の横顔と思われる図形を配してなるところ,その構成中の「TInTORETTO」の文字は,イタリアのベネチア派の画家ティントレット(1518〜1594)の名であるとしても,同人の没後400年以上を経過しているものであって,故人の遺族などが現存していることも確認し得ないところであり,また,その図形は,同人の肖像とは特定し得ないものである。
してみると,本願商標を,その指定商品に使用しても,社会公共の利益に反し,社会の一般的道徳観念に反するものとはいえず,あるいは,特定の国若しくはその国民を侮辱し,または,一般に国際信義に反するということもできない。
したがって,本願商標が商標法第4条第1項第7号に該当するとして,本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。