sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90221(T2006−90221/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4927863号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4927863号商標(以下「本件商標」という。)は、「eすぷりっと」の文字を標準文字で表してなり、平成17年7月11日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年1月16日に登録査定、同年2月10日に設定登録されたものである。

第2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、以下(1)ないし(6)の登録商標を引用している。

(1)登録第2710214号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ESPIRIT」の欧文字を横書きしてなり、昭和61年11月12日に登録出願、第23類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成7年10月31日に設定登録され、その後、指定商品については、同18年3月8日に指定商品の書換登録により、第9類及び第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となっている。

(2)登録第2390936号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、昭和59年11月8日に登録出願、第23類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成4年3月31日に設定登録され、その後、指定商品については、同16年10月20日に指定商品の書換登録により、第9類及び第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となっている。

(3)登録第2047602号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和60年4月19日に登録出願、第23類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同63年5月26日に設定登録されたものである。

(4)登録第2710215号商標(以下「引用商標4」という。)は、「ESPRIT」と「エスプリ」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成元年2月21日に登録出願、第23類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成7年10月31日に設定登録され、その後、指定商品については、同18年8月9日に指定商品の書換登録により、第9類及び第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となっている。

(5)登録第4642242号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成13年9月27日に登録出願、第9類及び第39類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同15年1月31日に設定登録されたものである。

(6)登録第4765047号商標(以下「引用商標6」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成15年11月7日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年4月16日に設定登録されたものである。

(以下、これら商標を総称する場合は、「引用各商標」という。)

第3 登録異議の申立ての理由

申立人は要旨次のように主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第6号証を提出している。

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標からは、「イースプリット」、「エスプリット」、「スプリット」の称呼が生じる。一方、引用商標1、引用商標4、引用商標5及び引用商標6からは、「エスプリット」の称呼が、引用商標2及び引用商標3からは、「エスプリット」及び「スプリット」の称呼が生じる。

そうすると、本件商標から生ずる称呼と引用各商標から生ずる称呼とは同一であるから、本件商標と引用各商標は、称呼上類似する商標である。

また、引用各商標は、いずれも本件商標の先願登録商標であり、引用各商標の指定商品と本件商標の指定商品は類似する関係にある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

(2)商標法第4条第1項第15号について

引用各商標は、申立人の商標として、本件商標の登録出願前より、我が国において、取引者、需要者に広く知られた周知・著名な商標であり、上述のとおり、本件商標と引用各商標は類似する関係にある。

また、本件商標と引用各商標の指定商品とは関連性のあるものである。

そうとすれば、本件商標を使用した指定商品は、申立人の商品であるか、あるいは申立人との間にいわゆる親子会社や系列会社等の親密な営業上の関係又は同一の表示による商品化事業を営むグループに属する関係にある営業主の業務に係る商品等であると誤信されるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

3 以上のように、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであり、商標法第43条の3第2項の規定により取り消されるべきものである。

第4 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、前記第1のとおり、語頭の欧文字の小文字「e」に「すぷりっと」の文字を一連一体に組み合わせてなるところ、語頭に欧文字の小文字「e」あるいは大文字「E」を冠して、特定の意味を表す用法が、例えば、「Eブック(e−book)」、「Eキャッシュ(e−cash)」、「Eテイラー(e−tailer)」、「eマーケット」、「eラーニング」、「eコマース」(「現代用語の基礎知識2004」株式会社自由国民社発行)ように用いられ、「イー△△△」、「イー×××」の読みにて一般に知られているところである。

してみれば、「eすぷりっと」の文字よりなる本件商標は、上記の用例、用法に倣い「イースプリット」のみの称呼が生ずるとみるのが自然であり、特定の観念を有しない造語というのが相当である。

他方、引用各商標は、前記第2あるいは別掲のとおりの構成からなるものであるから、それぞれの構成文字に相応して、「エスプリット」あるいは「エスプリ」の称呼を生ずるものというのが相当である。

そして、本件商標から生ずる「イースプリット」と引用各商標から生ずる「エスプリット」の称呼とを比較すると、両称呼は、称呼における識別上重要な要素を占める語頭において「イー」と「エ」の音において明らかな差異を有するものであるから、音調音感を異にして称呼上十分区別し得るものである。

さらに、本件商標から生ずる「イースプリット」と引用各商標から生ずる「エスプリ」の称呼を比較すると、両称呼は、上記の語頭の「イー」と「エ」の音の差異に加え、語尾において「ット」の音の有無という音構成、構成音数において明らかな差異を有するものであるから、称呼上十分区別し得るものである。

また、両者は、外観においても明らかな差異があり、観念においては比較できないものである。

したがって、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

2 商標法第4条第1項第15号について

本件商標と引用各商標とは、上記1のとおり、十分に区別し得る別異の商標というべきものであり、その印象を全く異にするものである。

そうとすれば、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用各商標を連想又は想起させるとはいえないものであって、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

3 したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。