Trademark Appeal Case
図形商標と著名略称の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90233(T2006−90233/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4930323号商標(以下「本件商標」という。)は、平成17年5月26日に登録出願され、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第35類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同18年2月17日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)「GE」は、1892年に米国で設立された世界的に著名な企業である登録異議申立人 ゼネラル・エレクトリック・カンパニー(以下「申立人」という。)の略称として使用され、我が国においても、きわめて著名なものとなっているところ、本件商標は、この著名な略称「GE」の文字からなる商標であり、その使用について、申立人の承諾を得ていないものである。
したがって、本件商標は、他人の名称(商号)の著名な略称を含む商標であり、かつ、国際的に著名な申立人の信用を不当に利用しようとするものであって、国際信義にも反するものであるから、商標法第4条第1項第7号、同第8号及び同第19号に違反して登録されたものである。
(2)「GE」の文字を顕著に含む本件商標が、本件商標権者により、その指定役務に使用された場合、その役務が申立人及びその関連会社の提供によるものであるかの如く、役務の出所について誤認・混同を生じさせるおそれがあり、また申立人は、本件商標の指定役務に係る業務も実際に行っているので、本件商標は、他人の周知・著名商標と抵触するものであるから、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に違反して登録されたものである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第7号、同第8号及び同第19号該当について
本件商標は、別掲(1)のとおりであるところ、その構成自体がきょう激、卑わい、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字又は図形からなるものではなく、また、本件商標をその指定役務について使用することが社会公共の利益に反し、又は社会ひいては国際信義に反するものでなく、さらに、他の法律によってその使用が禁止されているものとは認められない。また、本件商標は、上記のとおりであり、その構成態様は、黒塗りの正4角形内に丸みを帯びた6角形のモノグラム風の幾何図形を配してなるといえるものであり、その構成中には欧文字「G」の大文字と欧文字「e」の小文字とが認識されることがあるとしても、これらのデザインされた文字は、該6角形内に左右対称に描かれており、これに接する看者には特徴のある創作性を有した図形商標として看取されるものであるから、これらにデザインされた文字を捉えて、本件商標が申立人の著名な略称を含む商標ということはできないし、かつ、商標権者が本件商標を採択使用する行為に不正の目的があったものということもできない。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号該当について
本件商標は、前記(1)のとおり認定・判断し得るものであり、全体として特徴のある創作性を有した図形商標といえるものであるから、例え、申立人の提出に係る甲第2号証及び甲第5号証ないし甲第17号証(枝番を含む。)によれば、「GE」の文字が、申立人(ゼネラル・エレクトリック・カンパニー)を指称する略語として辞典類、各種新聞・雑誌記事等に頻繁に使用されていること及び広く多角経営化が行われていることは、認められるとしても、本件商標の構成態様は、前述のとおりであり、加えて、申立人が、実際に使用している「GE」の欧文字をロゴ化したモノグラム商標(以下「申立人使用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成(甲第18号証)よりなるものであって、本件商標とは別異の商標といえるものであること、かつ、本件商標を申立人の主たる業務とはいえない本願指定役務に使用した場合に、申立人又は申立人使用商標を取引者・需要者が連想・想起することはなく、その役務の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
(3)むすび
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第8号、同第10号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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