Trademark Appeal Case
図形商標の外観類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90237(T2006−90237/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4931112号商標(以下「本件商標」という。)は、平成13年12月26日に登録出願され、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第12類「自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,陸上の乗物用の機械要素」を指定商品として、同18年2月24日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)登録異議申立人 フオルクスワーゲン・アクチエンゲゼルシヤフト(以下「申立人」という。)の所有に係る別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成11年3月5日に登録出願され、第2類、第3類、第4類、第7類、第9類、第12類、第14類、第16類、第18類、第25類、第27類、第28類、第34類、第36類、第37類、第39類、第41類、第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品(役務)を指定商品(指定役務)として、平成13年1月12日に設定登録された登録第4445299号商標(以下「引用商標1」という。)は、申立人の業務に係る商品「自動車」を表示するものとして需要者の間に広く認識されているところ、本件商標は、この引用商標1と外観上類似し、指定商品も同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第10号及び同第11号に違反して登録されたものである。
(2)また、引用商標1のほか、同じく申立人の所有に係る別掲(3)のとおりの構成よりなり、昭和28年2月5日に登録出願され、第20類「車輛、船舶、その他運搬用機械器具及びその各部」を指定商品として、同28年11月11日に設定登録された登録第434622号商標(以下「引用商標2」という。)の各引用商標は、申立人の商標として著名なものであるから、本件商標がその指定商品に使用された場合、申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
(3)さらに、本件商標は、著名な各引用商標に化体した高い信用・名声にフリーライドするものであり、またその高い信用・名声を希釈化させ公正な商取引の秩序を乱すおそれがあるもので、国際信義にも反するものであるから、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものである。
3 当審の判断
(1)本件商標と各引用商標との類否について
本件商標は、別掲(1)のとおり、黒塗りの正円内の外周に沿って細く白抜きで円輪郭を表し、円の内部には欧文字の「V」のような図形を立体的に小さい「V」を上に、大きな「V」を下に配した図形を描いてなるものである。
これに対し、引用商標1は、別掲(2)のとおり、肉太の円を描き、その内側にほぼ同じ肉太の白抜きの円を描き、その円内に、かつ円周に接するように同じく肉太の「V」と「W」のような欧文字を白抜きで上下に近接して配してなるものであり、また、引用商標2は、別掲(3)のとおり、引用商標1の肉太の白抜きで描かれた円及びその円内に、かつ円周に接するように同じく肉太の「V」と「W」のような欧文字を白抜きで上下に近接して配した図形部分を白抜きではなく黒く描いてなるものである。
そうすると、本件商標と各引用商標とは、円内の上部に「V」の欧文字風の図形を描いてなる点において共通するところがあるとしても、黒塗りの円内にともに外周には接することなく立体的に表した大小の「V」の如き図形を、下のVが上のVを挟むように描かれている本件商標と、他方、全てを同じ幅の肉太の線をもって「V」と「W」の如き欧文字のモノグラム風の図形がともに円周に接し、かつ、Wの中程の突部にVが乗るように配してモノグラム風にデザイン化されていることにより、この円周と欧文字のモノグラムがまとまりよく一体的に描かれてなる各引用商標とは、その描出方法において極めて異なるものであり、これらを時と処を異にして離隔的に観察した場合においては、これに接する看者には別異の印象を与えるものであって、外観上、十分に区別し得るものといわなければならない。
その他、本件商標と各引用商標とが称呼、観念において類似とすべき点は見当たらない。
してみれば、本件商標は、引用商標1及び引用商標2と外観、称呼及び観念のいずれの点からみても、非類似の商標といわざるを得ない。
(2)商標法第4条第1項第7号及び同第15号該当について
本件商標は、別掲(1)のとおりであるところ、その構成自体がきょう激、卑わい、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字又は図形からなるものではなく、また,本件商標をその指定商品について使用することが,各引用商標との関係においても,各引用商標に化体した信用・名声にフリーライドしたり,公正な商取引の秩序を乱すものということはできず,国際信義にも反するということはできないから、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるものとすることはできない。
また、申立人の提出に係る甲各号証によれば、例え、各引用商標が自動車業界において広く知られているものであるとしても、本件商標の構成態様は、前述のとおりであり、各引用商標とは十分に区別できる別異の商標といえるものであるから、本件商標をその指定商品に使用しても、申立人又は引用商標1及び引用商標2などを連想・想起することはなく、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
(3)むすび
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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