Trademark Appeal Case
クイックエライザの品質表示性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90453(T2006−90453/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4960320号商標(以下「本件商標」という。)は、「クイックエライザ」の片仮名文字と「QUICKELISA」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成17年5月16日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、平成18年6月9日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由の要旨
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、要旨以下のように主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第8号証を提出している。
本件商標は、「クイック/QUICK」と「エライザ/ELISA」の二語を組み合わせたものと認識され、全体として、「短時間で測定(診断)できるELISA(エライザ)」或いは「短時間で測定(診断)できるELISA(エライザ)のための試薬」程の意味合いを容易に理解・認識されるものである。
そうすると、本件商標をその指定商品中、「診断用薬剤」のELISAに関連する商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「短時間で診断できるELISA(エライザ)」或いは「短時間で診断できるELISA(エライザ)用の試薬」であると理解し、単に商品の機能、品質を表示した語と認識するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであり、また、その指定商品中、「診断用薬剤」のELISAに関連する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記1のとおり、「クイックエライザ」と「QUICKELISA」の文字を書してなるところ、「迅速な」等の意味を有する「クイック」、「QUICK」と「抗体を酵素で標識し、抗体と結合する物質を検出する方法」の意味を有する「Enzyme−Linked Immuno−Sorbent Assay」の略称とみられる「エライザ」、「ELISA」の二語の組み合わせを容易に看取させるものであるとしても、申立人の提出した甲各号証によっては、構成全体より、「短時間で測定(診断)できるELISA(エライザ)」或いは「短時間で測定(診断)できるELISA(エライザ)のための試薬」の意味合いを直ちに理解、認識させると認めるに足りないものといわざるを得ない。また、職権をもって調査するも、「クイックエライザ」又は「QUICKELISA」の語が、本件商標の指定商品の品質等を表示するためのものとして、その登録査定時に、取引上普通に使用されていたという事実を発見することができなかった。
そうすると、本件商標は、その指定商品との関係からみて、特定の商品の品質等を具体的に表示するものということはできず、造語の一種を表したと理解されるとみるのが相当であるから、これをその指定商品のいずれについて使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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