Trademark Appeal Case
アロマカプセルの記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−19716(T2004−19716/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「アロマカプセル」の文字を標準文字により表してなり、第3類及び第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年8月29日に登録出願され、その後、指定商品については、同16年5月7日付手続補正書により、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,芳香剤(身体用のものを除く。),消臭芳香剤(身体用のものを除く。),その他の香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」及び第5類「消臭剤(身体用のもの及び工業用のものを除く。),芳香消臭剤(身体用のもの及び工業用のものを除く。),防臭剤(身体用のもの及び工業用のものを除く。),脱臭剤(工業用のものを除く。),その他の薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,おりもの専用シート,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙,乳糖,乳児用粉乳,人工受精用精液,食餌療法用食品及び飲料」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『アロマカプセル』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、『アロマ』の文字部分が『香料、芳香』を意味し、後半部の『カプセル』の文字が『ゼラチン製の小さな筒状の容器』を意味し一般に使用され、全体として「カプセルに入った芳香剤」程の意味合いを看取させるから、その指定商品中の『香料類』に使用するときには、単に商品の品質、形態を表示したものと理解されるに止まり、自他商品の識別標識としての機能を有しないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記以外の商品「洗濯用のでん粉のり,せっけん類,歯磨き,化粧品」等に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、前記1のとおり「アロマカプセル」の文字を書してなるところ、その構成中の前半部の「アロマ」の文字は、「芳香、香料」の意味を、また、後半部の「カプセル」の文字は、「飲みにくい薬品を封入して飲みやすくする、ゼラチン製の小さい容器」の意味を有するものであり、いずれの語も良く知られた外来語(「広辞苑」株式会社岩波書店 第5版)である。 そして、本願商標は、前記した「アロマ」と「カプセル」の外来語を組み合わせてなるものと容易に理解、認識されるものである。
ところで、昨今は、「アロマセラピー」「アロマコロジー」等、芳香作用を利用した健康療法等に関心が高まっているところであって、その素となる香料もカプセル(マイクロカプセル)タイプ、オイルタイプ、パウダータイプ、スプレータイプ、ゲルタイプ、スティックタイプ等、様々な形状のものが販売されている実情にある。
そうすると、「アロマカプセル」の文字よりなる本願商標を、その指定商品中の「香料類」に使用するときは、これに接する取引者、需要者は「カプセル状の香料(芳香剤)」の如き意味合いを容易に理解、認識するものであるから、商品の品質、形状を表示するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであって、全体として商品の品質等を普通に用いられる方法により表示した標章のみからなるものといわなければならない。
また、「カプセル状の香料(芳香剤)」以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがある。
(2)請求人は、「アロマカプセル」が辞書等にも表われない造語であり、その解釈は一義的ではなく、本願商品との関係において何らその属性等を記述的に表わしたものとはいえず、カプセル入りの薬は、medicine capsuleではなく、capsule medicineであるから、「カプセルに入った芳香剤」を表わすとすれば「カプセルアロマ」というべきである旨主張している。
しかしながら、上記のとおり、「アロマ」及び「カプセル」の語は、一次的意味として、前者が「芳香、香料」、後者が「飲みにくい薬品を封入して飲みやすくする、ゼラチン製の小さい容器」(「広辞苑」株式会社岩波書店 第5版)とあり、さらに、本願商標の指定商品中の「香料類」を取り扱う業界及び芳香作用を利用した健康法、美容に関心のある需要者は、上記のとおり、「アロマセラピー」(芳香療法、各種の芳香物質を使って、心身に刺激を与え治療する。)、「アロマコロジー」(香りによる刺激で生み出される心理的な効果、芳香心理学)等の親しまれた言葉から、それぞれ「アロマ」が「芳香、香料」、「カプセル」が「飲みにくい薬品を封入して飲みやすくする、ゼラチン製の小さい容器」という意味を想起し、全体として、「カプセル状の香料(芳香剤)」の意味合いを認識、理解するものといえるものであるから、この点についての請求人の主張は採用できない。
また、請求人は、「アロマ」及び「カプセル」の文字を構成中に有している商標の登録例を示し、本願商標が一連一体で識別力がある旨主張するが、請求人の挙げる登録例は、商標の具体的構成において、本願商標とは事案を異にするばかりでなく、これらの事案の登録になった時点と、現審決時とでは自他商品の識別力の判断時点が相違し、上記のように取引の実情も変動しているものであるから、その事例をもって、本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは、必ずしも適当でない。
(3)したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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