Trademark Appeal Case
結合商標の要部抽出と称呼
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2005−10905(T2005−10905/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年9月29日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、原審における平成17年4月27日付けの手続補正書により、第30類「菓子及びパン,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー及びココア,氷,調味料,香辛料,コーヒー豆,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす」に補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第4593536号商標(以下「引用商標」という。)は、「セルアライブシステム」の片仮名文字と「CAS」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、平成13年7月9日に登録出願、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,酒かす」、第31類「あわ,きび,ごま,そば,とうもろこし,ひえ,麦,籾米,もろこし,うるしの実,コプラ,麦芽,ホップ,食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,獣類・魚類(食用のものを除く。)・鳥類及び昆虫類(生きているものに限る。),蚕種,種繭,種卵,飼料,釣り用餌,果実,野菜,糖料作物,種子類,木,草,芝,ドライフラワー,苗,苗木,花,牧草,盆栽,飼料用たんぱく」及び第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」を指定商品として、平成14年8月9日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
(1) 本願商標について
本願商標は、別掲のとおり、王冠を載せた盾を両側から直立した2頭の獅子が前足で支え持つ態様からなる欧紋章様の図形内に、「C」「A」「S」の各欧文字を左上から順次に縦にずらしやや図案化した文字を顕著に描き、その図形下に「SINCE 2004」の欧文字と数字とを配した構成よりなるものである。
そして、一般取引場裏において使用されるこの種の欧紋章様の図形とその図形内に描かれた文字等との結合商標にあって、それらが商標の構成要素として一体に把握される場合があることを必ずしも否定するものではないが、他方、欧紋章様の図形部分がその図形内の文字等を顕彰するための装飾的なものとして認識され取引に資される場合もあるということができる。
してみると、かかる構成よりなる本願商標をその指定商品に付した当該商品に接する取引者・需要者は、「SINCE 2004」の文字部分からは、当該商品が西暦2004年以来、生産ないし販売されていることを表示したものと理解し、かつ、これとあいまって該欧紋章様の図形内にある「CAS」の文字部分を当該商品の生産販売者あるいはその略称、すなわち当該商品の出所表示として認識することも少なくないといわなければならない。また、本願商標の構成にあって、その構成を外観、観念及び称呼上からみて、該欧紋章様の図形部分とその図形内にある「CAS」の文字部分とを常に一体不可分のものとして把握すべき特段の理由も認められないところである。
そうすると、本願商標に接する取引者・需要者は、その構成中の「CAS」の文字部分に着目し、これをもって取引に当たる場合も少なくないものというべきである。
してみれば、本願商標は、その構成中の「CAS」の文字部分に相応して、「シイエイエス」又は「キャス」の称呼が生ずるものと認められ、また、これよりは直ちに特定の観念を生じ得ないものというのが相当である。
(2) 引用商標について
引用商標は、上記2のとおり、「セルアライブシステム」及び「CAS」の文字よりなるところ、これらは視覚的に分離して看取されるばかりでなく、下段の「CAS」の文字は、上段の「セルアライブシステム」の文字との関係からして、「Cell」(セル)、「Alive」又は「Arrive」(アライブ)及び「System」(システム)の各英単語の頭文字をとって表示したものであろうと容易に理解し得るものであるから、この略語として認識される「CAS」の文字部分をもって取引に当たる場合も少なくないものというべきである。
してみれば、引用商標は、その構成中の「CAS」の文字部分に相応して、「シイエイエス」又は「キャス」の称呼が生ずるものと認められ、また、これよりは直ちに特定の観念を生じ得ないものというのが相当である。
(3) 本願商標と引用商標との類否について
上記(1)及び(2)のとおり、本願商標と引用商標とは、いずれも同一の綴り字からなる「CAS」の文字をもって取引に当たることがあるといえるから、両者は、「シイエイエス」又は「キャス」の称呼を共通にする類似の商標といわざるを得ず、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものである。
(4)結語
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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