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Trademark Appeal Case

不使用取消審判の使用立証

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2006−31168(T2006−31168/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第3062995号商標の商標登録は取り消す。
審判費用は,被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第3062995号商標(以下「本件商標」という。)は,「アプリカ」の片仮名文字と「APLICA」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり,平成4年11月30日に登録出願,第3類「せっけん類,香料類,化粧品」を指定商品として,同7年7月31日に設定登録,その後,同17年8月9日に商標権存続期間の更新登録がなされたものである。

2 請求人の主張

請求人は,請求の趣旨を「結論同旨の審決を求める。」とし,その理由及び答弁に対する弁駁を以下のように述べ,証拠方法として,甲第1号証を提出した。

(1)請求の理由

本件商標は,その指定商品につき継続して3年以上日本国内において商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれかによって使用された事実が存しないものであるから,商標法第50条第1項の規定により,その登録は取消されるべきである。

商標登録原簿謄本(甲第1号証)によれば,専用使用権者,通常使用権者等の設定登録はなされていない。

(2)答弁に対する弁駁

被請求人は,平成18年10月25日付け答弁書において,乙第1号証を提出し,本件商標について,すでに「フェローニア アプリカ」という商品名で個人販売中である旨を主張している。しかしながら,以下に述べる理由により,被請求人提出の答弁書及び乙第1号証は,本件商標が本件不使用取消審判の請求の登録前3年以内に使用されていた事実の証明には,不十分である。

ア 乙第1号証の撮影年月日について

乙第1号証には,「FERONIA APLICA COSMETICS」の文字を付したチューブ状の商品の写真が示されている。しかしながら,この写真の撮影年月日が記されていない。撮影年月日が記されていない以上,乙第1号証は,本件商標が本件不使用取消審判の請求の登録前3年以内に使用されていたことを証明する証拠には,なり得ない。

イ 乙第1号証に示された商標について

上述したとおり,乙第1号証には,「FERONIA APLICA COSMETICS」の文字を付したチューブ状の商品の写真が示されている。しかしながら,この「FERONIA APLICA COSMETICS」の文字は,無地のチューブの上にシール状のラベルを貼り付けたような極めて不自然な状態で付されている。この極めて不自然な状態に照らせば,乙第1号証は,本件使用証明のために無地のチューブに「FERONIA APLICA COSMETICS」の文字を付したシール状のラベルを後付け的に貼付して撮影したものと疑わざるを得ない。したがって,乙第1号証は,商標法第50条第2項が要求する本件不使用取消審判の請求の登録前3年以内の使用の証明とするには,極めて不十分である。

ウ 本件登録商標の実質的な使用について

商標は,取引における識別標識であるから,商標を付した商品が頒布され,流通過程に乗ってはじめて実質的に使用といい得る。ところで,被請求人は,答弁書において,「商標『アプリカ』は,すでに『フェローニア アプリカ』という商品名で個人販売中である。これは商品名の由来にもなったリンゴエキス(アプリコットエキス)配合のハンドクリームである。店頭販売等で提供する商品ではなく,個人用の訪問販売及び美容講習会等で提供してきた一般消費者向け商品である。」と述べ,本件商標を付した商品が一般に頒布され流通していることを主張している。しかしながら,このような商品の頒布を客観的に証明する証拠は,一切提出されていない。したがって,被請求人提出の答弁書は,本件商標が本件不使用取消審判の請求の登録前3年以内に実質的に使用されていた事実を証明するものではない。

エ まとめ

以上のように,被請求人提出の答弁書及び乙第1号証は,本件商標が本件不使用取消審判の請求の登録前3年以内に使用されていた事実を証明するものではない。

したがって,本件商標は,商標法第50条第1項の規定により,その登録は,取り消されるべきである。

3 被請求人の答弁

被請求人は,「 本件審判請求は成り立たない, 審判費用は請求人の負担とする,との審決を求める。」と答弁し,その理由を以下のように述べ,証拠方法として,乙第1号証を提出した。

(1)理由

商標「アプリカ」は,すでに「フェローニア アプリカ」という商品名で個人販売中である。これは商品名の由来にもなったリンゴエキス(アプリコットエキス)配合のハンドクリームである。店頭販売等で提供する商品ではなく,個人用の訪問販売及び美容講習会等で提供してきた一般消費者向け商品である。製造は,「エフシー中央薬理研究所株式会社」に依頼,薬事法上の届け出も申請済である。

4 当審の判断

商標法第50条第1項の商標登録取消しの審判にあっては,その第2項において,その審判の請求の登録(本件の場合,平成16年12月22日)前3年以内に日本国内において商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについての登録商標の使用をしていることを被請求人が証明しない限り,使用していないことについて正当な理由があることを明らかにした場合を除いて,商標権者は,その指定商品又は指定役務に係る商標登録の取消を免れない。

そこで,被請求人の提出に係る答弁書を徴するに,提出に係る乙第1号証は,チューブ様の形状の容器に「FERONIA APLICA COSMETICS」の文字を付した物品の写真であると認められるところ,これのみにおいては,いかなる商品の使用であるかを確認できないばかりでなく,商品について使用したとする日付をも確認できないものであるから,上記期間内に使用したかを確認し得ないものである。

してみれば,提出に係る証拠によっては,上記期間内における本件商標の使用があったことを認めることができない。

また,被請求人は,本件商標を使用していないことについて正当な理由があると述べるものでもない。

したがって,本件商標は,商標法第50条第1項の規定により,その登録を取り消すべきである。

よって,結論のとおり審決する。

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