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Trademark Appeal Case

地名と共通称呼の類否判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−2154(T2006−2154/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願は,更に審査に付すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「道頓堀赤鬼」の文字を横書きしてなり,第30類及び第43類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品又は指定役務として,平成17年5月16日に登録出願,その後,指定商品又は指定役務については,同17年12月7日付けの手続補正書により,第43類「飲食物の提供」に補正されたものである。

なお,本願商標と同一又は類似する商標で,同一又は類似する役務に使用する他人の同日に提出された登録出願(商願2005−27361号)が存在するため,平成17年10月28日付けで,特許庁長官は,「本願商標と下記の商標商標登録出願(商願2005−42570)とは,商標法第8条第2項に規定する同一又は類似の商品又は役務について使用する同一又は類似の商標について,同日に商標登録出願があった場合に該当する。したがって,同条第4項の規定によってその出願人と協議し,その結果を記載した書面を指定された期間に提出すること,及び協議が成立しないとき又は書面の提出がなかったときには同条第5項の規定により商標登録を受けることができる者をくじによって決定する」旨の協議命令書を通知したものである。

2 原査定の引用商標

原査定において,本願拒絶の理由に引用した登録第4545423号商標(以下「引用商標1」という。)は,後掲の構成よりなり,平成12年11月28日に登録出願,第42類「ラーメンを主とする飲食物の提供」を指定役務として,同14年2月22日に設定登録されたものである。

同じく,商願2005−42570に係る商標(以下「引用商標2」という。)は,「赤鬼」と「あかおに」の文字とを二段に横書きしてなり,第43類「飲食物の提供」を指定役務として,平成17年5月16日に登録出願されたものである。

なお,引用商標2は,上記1の協議命令書の対象となっているものである。

3 当審の判断

本願商標は,上記1のとおり,「道頓堀赤鬼」の漢字を横書きしてなるところ,全体の構成文字より「ドウトンボリアカオニ」の称呼を称じ,前半の「道頓堀」の文字部分が,「大阪市中央区にある市中第1の盛り場。」を表すものとして親しまれた地名であることから,「道頓堀の赤鬼」の意味を理解させるものである。さらに,簡易迅速を尊ぶ取引の場においては,需要者・取引者は,該「道頓堀」の地名を省略し,後半の「赤鬼」の文字部分に着目して,これより生ずる称呼をもって取引にあたることも決して少なくないものと見るのが相当であるから,本願商標よりは,「アカオニ」の称呼をも生ずるものである。

他方,引用商標1は,上記2のとおり,赤色等に着色した長方形の図形の内部に,鬼の顔と思しき図形,「倉敷」,「あか鬼」及び「ラーメン」等の文字をまとまりよく配置してなるところ,「あか鬼」の文字部分から生ずる「アカオニ」の称呼の外に,全体の構成文字より無理なく「クラシキアカオニラーメン」の称呼を生ずると認められ,また,該「倉敷」の文字部分が,「岡山県南部の市。」を表すものとして親しまれた地名であることから,「倉敷のあか鬼ラーメン」の意味を理解させるものである。

してみれば,本願商標と引用商標1とは,「アカオニ」の称呼において共通する場合があるとしても,上述のように,外観において顕著な差異があり,観念においても「道頓堀」と「倉敷」の地名により明瞭に識別が可能なものであるから,これらを総合勘案すれば,両商標をそれぞれの指定役務に使用しても,その出所について誤認,混同を来すおそれはないものと判断するのが相当であって,両商標は,類似しない商標であるといわざるを得ない。

したがって,本願商標と引用商標1が称呼上類似するものとして,本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。

なお,本願商標と引用商標2との判断については,上記1及び上記2のとおり,本願と商願2005−42570とは,協議命令書の対象となっているところ,指定した期間内に協議が成立した旨の届け出がないため,商標法第8条第5項の規定によるくじを経る必要があることから,更に審査に付することが適当と認め,同法第56条で準用する特許法160条第1項の規定により,結論のとおり審決する。

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