Trademark Appeal Case
著名性判断と役務の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年異議第91456号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4292043号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成9年10月16日に登録出願され、別掲のおりの構成よりなり、第36類「資金の貸付及び手形の割引,金銭債権の取得及び譲渡」を指定役務として、平成11年7月9日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立の理由
本件商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標であり、かつ、他人の名称の著名な略称を含む商標であるから、商標法第4条第1項第7号及び同第8号に該当する。
また、「アスモ」、「ASMO」の文字よりなる商標(以下、「引用商標」という。)は、申立人の業務に係る商品「自動車用モーター」を表示するものとして取引者・需要者の間において広く認識されている商標であるところ、本件商標は、引用商標に類似する商標であり、かつ、本件商標をその指定役務に使用するときは、申立人の業務に係る役務であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあり、引用商標に化体した信用、名声、顧客吸引力を毀損させるおそれがあるから、同法第4条第1項第15号及び同第19号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な印象を与えるような文字又は図形からなるものではなく、また、本件商標を指定役務について使用することが社会公共の利益・一般道徳観念に反するものではなく、他の法律によってその使用が禁止されているものとは認められない。
また、申立人提出の証拠によれば、主として静岡県地方に配布される新聞に申立人に関する記事が掲載されたこと、申立人が行った広告に「ASMO」「アスモ株式会社」の表示とともに「アスモは、自動車用小型モータの開発・生産を通して、豊かなカーライフをお届けしています。」と記載されていること、申立人は当該商品に関し国内屈指のメーカーであることが認められるとしても、「ASMO」が申立人の名称の著名な略称であると認め得る証左は見いだせず、さらに、引用商標が申立人の業務に係る商品「自動車用モーター」の商標として新聞広告以外、ラジオによるコマーシャルを行っていることが認められるとしても具体的に如何なる態様で表示、使用されたのか不明であり、また、申立人に係る商品は直接自動車メーカーに納品されていると推認し得るものであって、一般の需要者は、引用商標が付された商品を入手する機会が少ないものというべきであるから、引用商標が本件商標の登録出願時前に取引者・需要者の間に広く認識され、かつ、著名になっていたものとは認められない。
そうとすれば、本件商標は、前記のとおりその構成中に「ASMO」の文字を有するとしても、申立人の名称の著名な略称を含むものということはできない。
また、本件商標は、引用商標と類似するものであっても、本件商標の指定役務と引用商標に係る商品とは、その取引者、需要者、取引場所等を著しく異にし、本件商標をその指定役務に使用した場合、引用商標を連想、想起するようなことはなく、その役務が申立人又は申立人と何らかの関係のある者の業務に係るものであるかのように、その役務の出所について混同を生ずるおそれのないものである。
さらに、本件商標は、不正の目的(不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的)をもって使用するものとも認められない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第8号、同第15号及び同第19号の各規定に違反して登録されたものでない。
よって、結論のとおり決定する。
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