sokuhyo

Trademark Appeal Case

結合商標の要部抽出の可否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90088(T2006−90088/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4921699号商標の指定商品中、「菓子及びパン」についての登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4921699号商標(以下「本件商標」という。)は、「オレンジポップ」と「ORANGE POP」の文字とを二段に横書きしてなり、平成17年5月27日に登録出願、「菓子及びパン」ほか、第30類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成18年1月13日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第614615号商標(以下「引用商標」という。)は、「POP」の文字を横書きしてなり、昭和36年3月16日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、昭和38年5月28日に設定登録されたものである。そして、当該商標権は、4回に亘り存続期間の更新登録がされて、その効力が存続している。また、指定商品については、平成16年8月25日に「和菓子,ビスケット,クラッカー,クッキー,ウエハース,ボーロ,チョコレート,チューインガム,乾パン,マシュマロ,キャラメル,ドロップ,キャンデー,タフィー,ヌガー,ビーンズ,スポンジケーキ,カステラ,シュークリーム,パイ,ワッフル,ドーナツ,ホットケーキ,アイスクリーム,シャーベット,アイスキャンデー,焼きりんご,パン」として書換登録されているものである。

3 登録異議申立の理由(要点)

引用商標「POP」は、申立人が商品発売当時から現在まで40余年の長きに亘り、商品「キャンデー」(子供向け棒付きキャンデー)に使用し、一般には「ポップキャンデー」と愛称されて、特に国内では、殆ど知らぬ人はいない著名商標と自負するものであり、申立人が所有する代表的な商標である。

本件商標「オレンジポップ/ORANGE POP」の「オレンジ」及び「ORANGE」は、色彩用語であり、それが商品「菓子及びパン」に用いられる場合は、「オレンジ色をした菓子及びパン」を示すものと判断され、また、本件商標の「オレンジ」及び「ORANGE」は、商品としての果実「オレンジ」に由来することは間違いない。そうすると、本件商標における「オレンジ」及び「ORANGE」は、商品の色彩又は品質の表示であり、これに顕著性はなく、その要部が「ポップ」及び「POP」にあることは明らかと思料する。

したがって、本件商標は、引用商標「POP」と称呼・観念を同一にするものであり、指定商品「菓子及びパン」において互いに抵触するため、商標法第4条第1項第11号に該当する商標として、登録を取り消されるべきものである。

4 当審の判断

本件商標は、上記のとおり「オレンジポップ」と「ORANGE POP」の文字を二段書きしてなるところ、各構成文字は、同じ書体及び同じ大きさで、外観上纏まりよく一体的に看取し得るばかりでなく、これより生ずる「オレンジポップ」の称呼も一気一連に発声し得るものである。

確かに、本件商標の構成文字を「オレンジ(ORANGE)」と「ポップ(POP)」とに分離してみれば、構成前半の「オレンジ(ORANGE)」の文字(語)が果実の一として一般によく知られ、転じて、該語が商品の色彩又は品質(原材料)表示として理解される場合があることは、必ずしも否定するものでない。他方、「ポップ(POP)」の文字(語)は、例えば、日常では「ポップ アーチスト(pop artist)」「ポップ アート(pop art)」「ポップ ジャズ(pop jazz)」や「ポップ シンガー(pop singer)」などの用例の如く「大衆的、軽やかさ、即興的な」等の意味合いの語として理解され場合があり得ること、そして、これを指定商品との関係よりみれば、「ポップ菓子」や「ポップ コーン(pop corn)」を想起し得る場合のある文字(語)ともいえる。

そうしてみると、本件商標は、上述のとおり、外観上一体的に看取されるというのが相当であるところ、かかる構成中にあって、「オレンジ」及び「ORANGE」の文字部分が特定の商品についての品質を表示するものとして把握され、その結果、該文字を捨象して、単に構成後半の「ポップ」及び「POP」の文字を分離、抽出して、これが独立して認識されるとまではいい難く、むしろ、全体として不可分一体の造語と認識し把握されるものとみるのが自然である。

したがって、本件商標は、その構成文字の全体に相応して「オレンジポップ」の称呼のみを生じ、かつ、特定の観念を生じることのない商標と判断するのが相当であって、単に「ポップ」及び「POP」の文字部分が独立して認識され、商取引に資されるということはできない。

そうすると、本件商標と引用商標は、指定商品を同一又は類似にするとしても、本件商標より「POP」の称呼・観念をも生ずることを理由にして、本件商標と引用商標とを類似とすることはできない。

なお、申立人は、引用商標「POP」が国内では、殆ど知らぬ人はいない著名商標と自負する旨述べるに止まり、これを立証するところがないので、この点については不明というほかない。その他、両商標を類似とすべき点を見出せない。

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものということはできから、登録異議の申立てに係る指定商品についての登録は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。