Trademark Appeal Case
商標の要部抽出と称呼類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90255(T2006−90255/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4933761号商標(以下「本件商標」という。)は、「快調緑菜」の文字を標準文字で書してなり、平成17年3月29日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年3月3日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4836643号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成15年4月25日に登録出願、第29類、第30類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年2月4日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 登録異議の申立ての理由の要点
本件商標は、その構成中の「快調」は、形容詞にすぎないから、その要部は「緑菜」にある。
したがって、本件商標は、「緑菜」の文字部分より「リョクサイ」の称呼を生ずるものであるから、「リョクサイ」の称呼を生ずる引用商標とは、称呼において類似する商標である。
また、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と互いに抵触する。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
4 当審の判断
本件商標は、前記1のとおり、「快調緑菜」の文字を書してなるものであるところ、該文字は、同一の書体をもって、同一の大きさ、同一の間隔で書され、「快調」と「緑菜」との間に外観上軽重の差がないのみならず、構成文字全体から生ずると認められる「カイチョウリョクサイ」の称呼もよどみなく称呼し得るものといえる。
そうすると、本件商標は、構成文字全体をもって、一体不可分の造語を表したと認識されるものであって、その構成中の「緑菜」の文字部分のみが独立して印象づけられるものではない。他に本件商標中の「緑菜」の文字部分のみを分離、抽出して、称呼、観念しなければならない特段の理由は見出せない。
してみれば、本件商標は、その構成文字に相応して、「カイチョウリョクサイ」の一連の称呼のみを生ずるものであって、単に「リョクサイ」の称呼は生じないものといわなければならない。
したがって、本件商標よりその構成中の「緑菜」の文字部分のみを分離、抽出し、本件商標と引用商標とが「リョクサイ」の称呼を共通にする類似の商標であるとする申立人の主張は、上記のとおり判断した前提において異なるものであり、採用することができない。
他方、引用商標は、別掲の構成に照らし「リョクサイ」の称呼が生ずること明らかである。
そこで、本件商標より生ずる「カイチョウリヨクサイ」の称呼と引用商標より生ずる「リョクサイ」の称呼を比較するに、両称呼は、明らかに構成音数が相違し、称呼上相紛れるおそれはないものである。
また、本件商標は、上記のとおり特定の観念を生じない一連の造語とみるのが相当であるから、引用商標とは観念上比較できないものであり、さらに、それぞれの構成よりみて、外観上は明らかに相違するものである。
その他、本件商標と引用商標とを類似の商標とみるべき理由は見出せない。
したがって、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
なお、申立人は、本件登録異議の申立てに係る指定商品について、「・・を主成分とする錠剤状・カプセル状・固形状・球状・粒状・粉状・クリーム状・ゼリー状又は液体状の加工食品の加工食品」としているが、そのうちの末尾の「の加工食品」の部分は、誤記と認め、本件商標の指定商品についてすべてのものを取り消す旨の申し立てをしたものと認定して、上記のとおり判断をした。
また、申立人は、平成18年12月4日付けで上申書を提出して、該上申書を異議申立書として採用されたい旨述べるが、商標法第43条の4第2項に規定する期間経過後の提出であって、その要旨を変更するものであり、これを採用することはできない。
よって、結論のとおり決定する。
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