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Trademark Appeal Case

称呼の語頭音類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90276(T2006−90276/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4936086号商標の指定商品中、第1類の「化学品」についての登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4936086号商標(以下「本件商標」という。)は、「ザイフェクス」の片仮名文字を標準文字で表してなり、平成17年7月29日に登録出願、第1類「化学品」ほか、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年3月10日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第3193445号商標(以下「引用商標」という。)は、「ZEPHEX」の欧文字を横書きしてなり、平成5年10月22日に登録出願、第1類「冷凍剤,有機ハロゲン化物,その他の化学品」を指定商品として、同8年8月30日に設定登録されたものである。

当該商標権は、同18年8月1日に存続期間の更新登録がされている。

3 登録異議の申立ての理由(要旨)

本件商標からは「ザイフェクス」の称呼が生じ、引用商標からは「ゼフェクス」の称呼が生じるところ、「ザ」と「ゼ」は、ザ行に属する同行音であって濁音であり、舌端を使って発する破裂音であるから、極めて近似した音として聴取されるものである。そして、「ザイ」の「イ」の音は「ザ」に吸収されるように聞こえるものであり、実際の取引の場面では、「ザィフェクス」と「ゼフェクス」との比較に近くなるので、それぞれの称呼は一気に発した場合、聴覚上似通った印象を与えるので聴別し難く、両商標は、称呼上類似するものである。

また、本件商標「ザイフェクス」の「ザイ」は、化学品の取引者・需要者であれば、「ザイ」を「酵素、発酵」を意味する「ZYM」の「ZY」を直感・連想し、「フェクス」は「PHEX」と置き換えられるので、本件商標から「ZYPHEX」の欧文字をあてはめて連想するものといえる。

そうとすれば、その連想と引用商標「ZEPHEX」とは、語頭の「Z」と「PHEX」を共通にしていることになり、両商標はイメージ的には非常に近いものとなる。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観上相違し、観念上は比較し得ないが、称呼上相紛らわしく、イメージが近似するため、総合的判断により類似する商標であるというべきである。

したがって、本件商標の指定商品中の第1類「化学品」についての登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

4 当審の判断

本件商標と引用商標とは、それぞれ前記したとおりの構成からなるものであるから、それぞれの構成文字に相応して、本件商標からは「ザイフェクス」の称呼を生じ、引用商標からは「ゼフェクス」の称呼を生ずるものと認められる。

そこで、この両称呼を比較するに、両者は、称呼における識別上重要な要素を占める語頭部分において、「ザイ」と「ゼ」の音の差異を有するものである。

しかして、「ザ」と「ゼ」の音は、いずれも破裂音にして、明瞭に発音され、かつ、聴取されるばかりでなく、本件商標から生ずる「ザイフェクス」の称呼は、「ザイ」の音部分が一音一音比較的明瞭に発音された後に、「フェクス」の音に繋がっていくものとみるのが自然であるのに対して、引用商標から生ずる「ゼフェクス」の称呼は、「ゼ」の音部分が詰まったように短めに発音された後に、「フェクス」の音に繋がっていくものということができる。

そうとすれば、「ザイ」と「ゼ」の音の差異は、一層明瞭なものとなり、これらの音の差異が両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、両者は、これをそれぞれ一連に称呼するも、全体の語調・語感をも異にし、互いに聞き誤るおそれはないものといわなければならない。

また、本件商標は、前記したとおり、「ザイフェクス」の片仮名文字からなるのに対して、引用商標は、「ZEPHEX」の欧文字からなるものであるから、両商標は、外観において全く別異のものであり、また、本件商標に接する一部の専門家を含め、その取引者・需要者がこれから、直ちに「ZYPHEX」なる綴り字を連想・想起するものとはいい難く、両商標は、イメージ的にも相紛れるおそれはないものというべきである。

その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は見出せない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標である。

したがって、本件商標は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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