sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2006−90304(T2006−90304/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4940312号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4940312号商標(以下「本件商標」という。)は、「オードエンジェル」及び「Eau d’Angel」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成17年7月26日に登録出願され、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、平成18年3月31日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第2713489号商標(以下「引用商標」という。)は、「ANGEL」及び「エンジェル」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成3年12月25日に登録出願された商願平3−134872を原出願として、平成6年9月2日に登録出願、第4類「香水類、その他の化粧品」を指定商品として、平成8年4月30日に設定登録され、その後、平成18年5月23日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、平成18年7月12日に指定商品を第3類「化粧品」とする書換登録がされているものである。

3 登録異議の申立ての理由の要点

本件商標は、その構成中の「オード」及び「Eau d’」の文字部分が「〜の香水、〜の化粧水」を意味する普通名称であり、「エンジェル」及び「Angel」の文字部分が要部であるから、引用商標とは、その要部において外観が類似し、称呼及び観念を同一にする類似商標である。また、両商標の指定商品も類似するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。

4 当審の判断

本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は、上記1のとおり、何ら特徴のないゴシック体で書された「オードエンジェル」及び「Eau d’Angel」の文字をまとまりよく二段に併記してなるものであり、これより生ずる「オードエンジェル」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであって、殊更これを「オード」及び「Eau d’」の文字部分と「エンジェル」及び「Angel」の文字部分とに分離して観察すべき理由に乏しいものである。

申立人は、化粧品についてはフランス語が普及し広く使用され、「Eau」が「水、化粧水、香水」を意味し、「d’」が「〜の」を意味することから、本件商標の構成中の「オード」及び「Eau d’」の文字部分は、「〜の香水、〜の化粧水」の意味合いを有する普通名称である旨主張する。しかしながら、フランス語の「Eau」は、それ自体では「水」を意味する語であって、「化粧水、香水」の意味をも有するものではなく、後に続く語により、例えば、「eau de toilette」(オードトワレ)、「eau de Cologne」(オーデコロン)のように「化粧水、香水」の意味合いを有する場合があることにとどまるものであり、むしろ、本件商標は、全体として「天使の水」ほどの意味合いを想起させるというべきものであるから、申立人のかかる主張は、採用することができない。

なお、申立人は、「ANGEL」の商標が申立人の香水などの化粧品の商標として我が国においても周知になっている旨主張し、証拠を提出しているが、該文字が単独で使用されることなく、「Thierry Mugler ANGEL」として使用されている例が散見される程度であり、該証拠によっては、「ANGEL」の文字のみにおいて、かかる商標が、申立人の業務に係る商品を表示するものであると、我が国において、需要者間に広く認識されているものと認めることはできない。

そうすると、本件商標は、全体として「オードエンジェル」の一連の称呼のみを生じ、「天使の水」ほどの意味合いを想起させるものである。

他方、引用商標は、その構成文字に相応して、「エンジェル」(天使)の称呼及び観念を生ずるものである。

しかして、本件商標から生ずる「オードエンジェル」の称呼と引用商標から生ずる「エンジェル」の称呼とは、構成音数が異なるのみならず「オード」の音の有無という顕著な差異により、明らかに区別することができるものである。

そして、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものであり、また、それぞれの上記観念からすれば、観念上も紛れるおそれはない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点から見ても、相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。